セルフレジの万引き対策は大丈夫なの?人間は良い人ばかりではない

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最近では「セルフレジ」を導入しているところも
多く見受けられます。

会計だけを自分で行うタイプのレジもありますが、
商品の入力まで全て自分でやるタイプのお店も
最近では増えています。

しかしながら、ここで心配になるのが
”万引き対策は大丈夫なのかどうか”というところですよね。

実際のところはどうなのか、
元店員・店長の立場から解説していきます。

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万引きは残念ながら「ある」

セルフレジの導入後も、導入前も
残念ながら「万引き」というものは実際にあります。

私が店長をやっていた店舗は
まだセルフレジではありませんでしたが
やはり万引きはあり、
捕まえたこともありますし、
棚卸などで、商品の個数が合わなかったこと
(これは販売ミスなどもあり得ますが
 それなりの数、出ていたので万引きもあるにはあったでしょう)も
ありました。

セルフレジに関しても、残念ながら万引きはあり、
大々的な統計などはありませんが
”万引きは増えている”というお話もあります。

実際にセルフレジを利用したことがある人は
考えれば分かると思いますが、
普通のレジよりも、
”悪い人が悪いことを考えたら”そのまま
持ち去りやすい環境になってしまっていることは
何となくイメージできると思います。

私も含め、普通はそういうことをしない人が
ほとんどですが、
人間の中には確実に悪い人も紛れていますし、
そういう人が0人になることは
これまでも、これからもないでしょう。

ですので、しっかりと対策をしていく必要があるのです。

悪意を持つ人間には「弱い」

セルフレジは確かに便利ですし、
人手を減らすことも可能です。
従業員もレジ打ちの時間、他のことに手を回すことが
できるという利点も、本来はあるものになります。

しかしながら、セルフレジという存在は
残念ながら「悪意を持つ人間」には弱く、
どうしても”店員がレジ打ちをする”場合に比べれば
監視の目も少なくなってしまいますし、
誤魔化すことも悪意を持つ人間がやろうとすれば
可能になってしまいます。
(店員がレジ打ちする場合は誤魔化すことは
 ほぼ不可能ですからね)

なので、悪意を持つ人間に対しては
”弱い”一面もあるのがセルフレジで、
全ての人間が善人であるならばセルフレジは非常に便利で
後は「使い方が分からない人」への対応だけを
考えれば良いのですが、
悪意を持つ人間、というのは絶対にいなくならないため、
”人の善意を信じる!”みたいなきれいごとだけでは
「盗り放題」になってしまう、というのが
残念ながらこの世の中の現実です。

ですので、悪意を持つ人間には対応をしていかなければ
いけないのです。

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結局、人員は必要になる

悪意を持つ人などが全くいないのであれば、
極端な話”分からない方は呼び出しボタンを押してください”でも
別に良いのですが、
悪意を持つ人間がいる以上、それでは
「盗み放題」になってしまいます。

ですので、多くのお店ではセルフレジの周辺に
人が立っているか、あるいは店員から
見える位置にセルフレジが設置されているか、
になっており、
結局のところ、”本来人手がほとんど不要になるはずなのに
人手が必要になっている”というのが現実になります。

セルフレジが、レジに通さずに商品を
持ち去ろうとした人間を、自動的にその場で捕まえてくれれば良いですが
セルフレジはそれを指摘することもできませんし、
捕まえることもできません。

もちろん、何十年、何百年と技術がさらに進めば、
商品未入力で立ち去ろうとした人には警告音を鳴らしたり、
さらにはその場で捕獲するようなことも
できるようになるかもしれませんが、
少なくとも現在はそんな機能はセルフレジには
ついていませんので
”セルフレジの周囲に店員を配置する”ことは、
残念ながら、絶対に必要になってしまう、というのが現実です。

現に、無人販売などでは盗難が相次いでいるところも多いです。

”人を信じたい”その気持ちは分かりますが
人間は心から信じてはいけない、というのが現実なので、
この点はお店の仕事に関係する以上、
理解しておかなければいけない部分の一つになります。

ミスか、故意かの判断がつきにくいという問題点

セルフレジの場合、
”特定の品物をレジに入力せずにそのまま会計を終わらせようと
している人”がいたとしても、
店員目線からすると、
”わざと”なのか”ただ単に間違えている”だけなのか
判断しにくく、これも万引きという観点から見ると
難しい問題の一つです。

セルフレジで全ての商品を正しく入力せずに
会計を終えてしまう人のパターンとして
考えられるのが、

・悪意を持って万引きしようとしている

か、

・純粋にミスをしているだけ

の、どちらかです。

ミスする人なんているの?と思うかもしれませんが、
セルフレジを実際に操作してみると
「これはミスする人もいるだろうな」という感じは
確かにありますし、
実際に、”入力したと思い込んでそのままレジ打ちせずに
会計を終わらせてしまった”なんて人も
確実に出て来るでしょう。

ここで問題になってくるのが、
例えば店員の目の前で
”購入した商品のうち一つをレジ打ちせずに、そのまま会計を終えた人”が
出て来た場合どうするのか?ということです。

万引きしようとしているのであれば、
当然”万引き犯”として捕まえたいところですが、
逆に「単に勘違いしているだけ」の人を、いきなり万引きとして
捕まえればこれは問題になる可能性もあります。

とは言え、”万引き犯”が”間違えただけです!”と嘘をついてしまうことも
出来る以上、このあたりの判断は店員からしてみれば
非常に難しいことであり、
常習者や、明らかに(例えばほぼ全ての商品をレジ打ちしないなど)おかしな人以外には
現実的に考えると「お会計をお忘れのモノがあるようですが」ぐらいにしか
指摘できない、というのが事実になります。

本当にミスをする人も確実にいるため、
”声かけ”をするのも非常に難しく、
盗もうとしていたであろう人にも優しく声掛けすることぐらいしか
しにくい状況を生み出してしまっているのも事実です。

カメラは有効。ただしその場での対応は難しい

セルフレジの防犯対策として
カメラを設置することはとても有効なことで、
後々の証拠にも繋がるでしょう。

ただし、カメラではその場での確保は難しく、
結局のところ、後から犯人を確保しても、
盗まれたものが”販売できる状態”で戻って来ることはなく、
お店側にとって損害、そして手間をかけることになります。

カメラ自体は抑止の意味でも
当然大事なものになりますが、
それだけでは全ての解決にならないのも現実であるため、
やはり、現時点では
”人”をセルフレジの近くに配置して、
万引きをするような人がいないかどうか、
見張る必要がある、というのが現実的なところになります。

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そういうことをする人が0にするのは不可能

万引きなんてことを考える人がいなくなれば、
現在のセルフレジでもさらに利便性が向上するのは事実です。

ただ、残念なことに
”そういう悪さをする人”を0にすることは
現実的には不可能で、
冷たい言い方をすればそれが”人間の限界”ということです。

どんなに”私たちはお客様を信じます”なんてことを
やるお店が出て来たとしても、
それをやれば「盗まれ放題」になるだけで
そんなお店は潰れてしまうでしょう。

悲しいことですが”ある程度は疑う”ということも
人間には必要なことなのです。

まとめ

セルフレジは、
万引きの問題が付きまとうのが現実です。

人間は、そんなに綺麗なものではないので、
お店側としては”疑いの精神”は持たなければいけませんし、
今後、技術がさらに向上するまでは
残念ながらやはり”人の手”に頼るしかない、
というのがセルフレジの現状になります。

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