Wiiはどうしてヒットしたの?ヒットした理由・要因を徹底解説!

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2006年に発売された任天堂のゲーム機・Wiiは、
大ヒットを記録した任天堂ハードの一つです。

任天堂の据置機(テレビに接続して遊ぶゲーム機)と言えば、
最初にファミコンが発売され、その次のスーパーファミコンまでは
大ヒットを記録しましたが、
NINTENDO64とゲームキューブは、それまでに比べると
苦戦を強いられた印象で、良いソフトはたくさんあれど、
その世代の競合機に販売台数では敗れる結果に
なってしまいました。

しかし、ゲームキューブの次に発売された「Wii」では
久しぶりに販売台数でトップに立つ躍進を遂げて、
Wiiのブームを引き起こすまでに至りました。

Wiiのヒットの要因は何だったのか。
この点を解説していきます。

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Wiiがヒットした要因とは?

Wiiが発売されるまでは
競合機の”プレイステーション”が非常に強く、
任天堂ハードは
プレイステーション1、プレイステーション2、
どちらにも販売台数を見れば”押されている”状態でした。

しかしながら
”プレイステーション3”と、ほぼ同時期に発売されたWiiは、
2世代分の不利な状況を覆し、
圧倒的な売上を記録、後半は少し失速したとはいえ、
NINTENDO64、ゲームキューブとは異なるヒットぶりを記録しました。

今でこそ、Wiiを超える売り上げのニンテンドースイッチが
登場したため、Wiiの影は薄くなりつつはありますが
当時は大ヒットしたゲーム機だったのです。

その理由を一つ一つ、
解説していきます。

ゲーム機のヒットの条件は”性能”ではない

まず、ゲーム機が”売れる”条件は、ゲーム機の性能ではありません。

確かに性能重視で購入する人も多いですが、
世の中全体で見れば性能よりも他の部分を重視する人の方が多い、というのは
これまでのゲーム機の売上を見れば分かることで、
”その世代の性能が良いゲーム機”の方が売上的に劣っているケースも
非常に多いのです。

例えばセガの「ドリームキャスト」は、当時で言えば
性能はトップクラスでしたが、早期に撤退することになりましたし、
携帯ゲーム機の「DS」と「PSP」もスペックで言えば「PSP」の方が
上ですが売れたのは「DS」のほう、
「3DS」と「プレイステーションVita」もスペックだけで言えば
「Vita」でしたが、売れたのは「3DS」のほう…
と、必ずしもスペックが上回るハードが売上を記録するとは限りません。

Wiiに関してもそうで、
Wiiと競合機のプレイステーション3、XBOX360では
性能だけで言えば「最も低く」、当時、他の2機種は
HD機(HDMIケーブルなどで接続も可能)のハードで
Wiiのゲームとは全く画質が異なっていましたが
それでもヒットしたのはWiiでした。

つまり、性能”だけ”ではゲーム機はトップに立つことはできない、
ということは、少なくとも国内においては
これまでの歴史が証明しています。

現在のニンテンドースイッチ・プレイステーション5・XBOXSeriesも
最も売れているのはスイッチですが、
性能だけで見ればスイッチが一番低いのも事実で
”性能を高くすれば売れる”ということではないのです。

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「Wiiリモコン」による操作も注目を集めた

Wiiの最大の特徴は”Wiiリモコン”などを使った
振って遊ぶ直感的な操作です。
Wiiスポーツなど、当初、これを使ったソフトは
大ヒットを記録しました。

この”他のゲーム機では見られない特徴的な要素”は、
Wiiの注目度を高めた要因の一つだと思いますし
ファミリー層など、普段あまりゲームを多くプレイしないユーザーも
大量に引き込んだものと考えられます。

これがヒットの大きな要因の一つと言えるでしょう。

ただ、これが全てか?と言われると
決してそうではなく、Wiiが直感的操作だけのゲーム機なら、
これほどの勢いを記録することは
できなかったでしょう。

現に、後半は”Wiiリモコンの新鮮味が失われた”ことなどから
勢いは失速していますが、
それでもある程度は売れ続けました。

”Wiiの大ヒット”の理由の一つではあれど、
これ以外にも、Wiiがヒットした理由は色々とありました。

競合機のPS3が自滅したこと

Wiiの競合機のプレイステーション3がスタートダッシュに失敗し、
”自滅”したことも、大きな要因の一つと言えます。

と、言うのも、PS3は発売当時の価格が59980円程度(オープン価格)と、
廉価モデルが49980円、と、ゲーム機としては
”異常”と言えるまでの価格設定となっていました。

前世代のPS2でさえ39980円(最初のモデル)であり、
この高額な価格設定は、PS3のスタートダッシュを鈍らせ、
しかもヒットしていたPS2にソフトが出続けていたこともあり、
なかなかPS3への移行は進みませんでした。

その後、1年もしないうちに値下げしたり、
何度も値下げを繰り返すなどして、ようやく一般ユーザーにも
普及し始めましたが、当初の”異様な価格設定”が
普及を鈍らせたことは事実でしょう。

実際、このWiiやPS3の時代にゲーム販売店にいましたが
最初の数年は本当にPS3は”マイナーな高いゲーム機”と言う感じで
お店のコーナーもPS2の方が大きい始末でした。

この”競合機の自滅とも言える価格設定”は、Wiiにとって
追い風となったのも事実でしょう。

実際、後半にPS3が値下げを繰り返し、どんどん安くなるにつれて
普及の勢いは増して、終盤はWiiを超えることも多かったですが、
最終的には追い付かず、PS4に世代交代しています。
(値下げしたら売れた、ということでやはり最初の価格設定が
普及を妨げる要因の一つだった、ということになりますね)

一方のWiiは25000円で、
”PS3の半額”であったため、ここまで差がついてしまうと
やはり、コアユーザー以外のユーザーは
大分、見る目が変わりますからね…。

Wiiは価格設定の面でも”成功”したと言えます。

任天堂の人気ソフトが次々に発売された

任天堂のゲーム機の”成否”は、
任天堂が早期に人気シリーズを発売できるかどうか、にも
掛かっているかと思います。

実際に、任天堂自体があまり早い段階でソフトを揃えられなかった
「NINTENDO64」や「WiiU」は、厳しい結果に終わっています。

「ゲームキューブ」など、例外もあるとは言え、
任天堂が早期に”人気シリーズ”をたくさん発売すれば、
任天堂ハードの勢いが増すのは事実です。

Wiiの場合、Wiiスポーツなどのソフト以外に、
ゼルダの伝説の新作を同時発売した他、
2007年に入ってからも人気シリーズを多数発売
(マリオギャラクシーやペーパーマリオ、マリオパーティなど)、
極めつけは2008年にスマブラとマリオカートが発売され、
その勢いをさらに押し上げました。

このように、”任天堂の人気タイトル”が早期に投入されたことも
ヒットの要因と言えるでしょう。

任天堂ハードを支えている一番の要素は
”任天堂自身のソフト”ですからね。

まとめ

Wiiが大ヒットを記録した要因を
まとめておくと、

・Wiiリモコンなどによる(当時は)斬新なアイデア
・任天堂の人気タイトルを早期に多数発売できたこと
・価格を25000円に抑えたこと
・競合機が自滅したこと

などが積み重なったものであると考えられます。

特に、Wiiリモコンもそうですが、
個人的には競合他社が価格を上げる中、価格を抑えた、というのは
大きなポイントになったと感じます。

現在、任天堂はニンテンドースイッチを展開していますが
この後継機もやはり”価格を上げすぎないこと”は
非常に大きく求められる部分であると思います。

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