私人逮捕とは?勘違いすれば身の危険も!注意するべき!

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「私人逮捕」とは、
一般人が、現行犯を逮捕することです。

逮捕というと、警察官にしか
できないもの、というイメージがあるかもしれませんが
法律上はそうではなく
”特定の条件”を満たしている場合には「私人逮捕」という
一般人が犯人を逮捕することのできる仕組みが
存在しています。

そのため、一般人であっても、条件が重なれば
人を逮捕することができる、ということになります。

ただし、私人逮捕には一般人目線から見ると
”色々な注意点”もありますので
”よく分からない”のであれば、絶対にやめておいた方が良いですし、
相手は”犯罪者”なわけですから、遊びではありません。
面白半分で、私人逮捕をしようとしたりしないよう
注意してください。

注意点やルールを解説します。

なお、私人逮捕ではなく、常人逮捕(意味合いは同じ)と
呼ばれることもあります。

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私人逮捕できる条件は?

私人逮捕には、条件があります
「こいつ怪しいな、逮捕するか!」なんてことは
できないわけですね。
(それが出来てしまったら大変な世の中になってしまいますからね…)

条件としては2つほど存在しています。

ひとつが「現行犯」または「準現行犯」であること、です。
簡単に言えば、”その場で犯罪を犯した人間”あるいは
”犯人と呼ばれて逃亡しているような、罪を犯したことが明らかである人間”
ということです。

勝手に「こいつ怪しい」とか
そういう理由で逮捕することはできません。

もう一つの条件が
30万円以下の罰金、拘留、科料にあたる罪の場合に関しての条件があり、
この場合は「相手の住所・氏名が明らかでなく、逃亡する恐れがある場合」に
限定されており、
過失傷害や侮辱罪の場合、相手の住所・氏名などが明らかで
逃亡する恐れもない場合は、私人逮捕してはいけない、ということになります。

これらの条件は、前提として覚えておかなくてはなりません。

当てはまらない人間を私人逮捕したらどうなる?

上記の条件に当てはまらない人間を
私人逮捕すると、逆に自分が罪に問われる可能性があります。

そのため、私人逮捕は安易に行うべきものではなく、
当然、自分の私怨だとか、勝手な推理で
私人逮捕するようなことがあってはいけません。
最悪の場合は、逆に自分が罪に問われたり、
相手から訴えられたりしてしまう可能性があります。

上記の条件をしっかりと頭に入れておき
「100%私人逮捕案件だ」と確信できる場合以外は
安易に動かないことをおすすめします。

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逮捕したあとはどうすれば?

私人逮捕を行った場合は
地方検察庁・区検察庁の検察官、司法警察職員への
引き渡しをただちに行わなくてはならない、
とされています。
難しく書かれていますが、現実的には
一般の警察官に引き渡すようなケースもあり、
その場合、名前などの聞き取りや
場合によっては同行などを求められる場合があります。

簡単に言えば、ちゃんとした相手(警察官など)に
直ちに引き渡さなくてはならない、ということですね。

私人逮捕して、自分で牢屋に放り込む、とか
そういうことはできませんし、
万が一そういうことをすれば、それはただの
違法行為ですので、勘違いはしないように
注意してください。

相手から攻撃された場合は…?

反撃しても良いのかどうか、
正当防衛は認められるのかどうか。
これは、非常に難しい部分であり、
曖昧な部分です。

こちらから積極的に暴力を振るなどして
私人逮捕した場合は、後々問題になる可能性が
非常に高いですし、避けるべきですが、
やむを得ない反撃(相手から身の危険を感じるような
行為をされた場合)は、これは、何とも言えません。

一応、現行犯から反撃を受けた場合は
社会通念上逮捕のために必要かつ相当であると
認められる範囲内の実力行使は可能、と
なってはいますが
”必要かつ相当である”範囲が、
文章が出来ないレベルで「明確ではない」ために、
出来る限り、暴力行為を行わない、
ということが原則であると、
考えておいた方が良いでしょう。

また、実力行使しないと私人逮捕できないようなほどに
危険な相手の場合は、私人逮捕するべきではありません
(自分が逆にやられる可能性があります)

私人逮捕を行う場合の注意点

私人逮捕を万が一、行おうと思った際の
注意点をまとめました。
注意点をしっかり守らないと逆にトラブルに
なる可能性がありますから、注意です!

・ルールに沿っているか
上で解説したような私人逮捕のルールに
当てはまるかどうか、よく確認してください。
ルール外の私人逮捕は、逆に違法行為となります。

・身の安全を考える
相手が狂暴な現行犯だったりする場合、
無理せず、警察に通報し、自分の身の安全を
確保してください。
私人逮捕に成功すれば勇敢ですが、失敗して
自分がけがをしたり、命を落としたりすれば、
それはただの「無謀な行為」です。

・度を越した行為をしない
正義感や怒りから暴力を振るったり
しないようにして下さい。
逆にあなたが犯罪者になってしまいます。

こんなところでしょうか。
私人逮捕はあくまでも”最終手段”として考え、
基本的には警察に通報することを優先的に
考えるべきです。

まとめ

一応、一般人であっても
条件つきで逮捕することはできる、
というのが「私人逮捕」になりますね。

ただし、ルールはしっかりと把握し、
自分自身の身を守ることを
ちゃんと優先するようにして下さい。
逆にトラブルになるようなことがあれば
本末転倒ですから、
無理な私人逮捕は絶対にしないことです。

それが、周囲の人のためにも
自分のためにもなります。

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