追い詰められている人に「他人を巻き込むな」と言っても無意味。

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「追い詰められている人」に対して
「他人を巻き込むな」という言葉は
全く意味のない無意味な言葉です。

命を捨てる選択をしてしまうぐらいに
追い詰められている人に対して
「他人を巻き込むな」などと言っても
何にも意味がない、ということですね。

駅のホームでの人身事故だとか
そういったニュースがあると
必ず「他人を巻き込むな」「迷惑」とか
そういうことを言う人はいますし
「周囲のことを考えないのか」とか
いう人もいます。

確かに、言いたくなってしまう気持ちも
分からないでもないですが、
もし、本気でそう思っているのなら
少し想像力が欠如していると言わざるを得ません。

どうして意味がないのか、
想像力を働かせることが大事です。

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他人のことを考える余裕はない

これが、答えです。
”本当に追い詰められている人”というのは
他人のことなど考える余裕は、もはや残されていません。

”自分のこと”ですら、
考えることができないような、そんな状況の人に
”他人のことを考えろ”と言っても
考えられるはずがありません。

ですので、
追い詰められている人に「他人を巻き込むな」などと
言っても、全く意味がないのです。

他人のことを考えられる余裕があるのであれば、
当然、人間は自分のことも考えることが
出来る状態です。

自ら命を捨てようとしてしまっているような状態は
「自分のことですらどうでもいい」と思ってしまうぐらいに
辛い状況、ということを意味しますから
他人のことを考えることは、できません。

人間は最終的に自分>他人

最終的に人間は、ほとんどの人が
「自分」が優先になると思います。
大切な人相手であればともかく
「自分」よりも「見ず知らずの他人」を優先する人など
少ないでしょう。

街中で知らない人に親切にしたり、
直接的に面識のない有名人などの結婚を祝福したり、
何かあれば悲しんだり…
そういったことができるのは、全て「余裕」が
あるからです。

もちろん、日々辛い状況にある人も
知らない人に親切にしたり、ということを
している人もいるとは思います。

ですが、本当に追い詰められている人は
それよりも、もっと地獄のような状況にいる、
ということです。

人間は追い詰められると
まず「他人のことを考える余裕」をなくします。
そして、それがさらに進むと「自分のことも考えられなくなる」のです。

他人⇒知り合い・友人・家族・恋人など⇒自分の
順番に興味・関心・考える余裕を失っていきます。

”自分なんてどうなってもいいや”と、
こういう状況にまで進んでしまっている人は、
既に”他人”への興味も
”自分の知り合いや家族”への興味も
失ってしまっている状態になります。

そういう極限状態もある、
ということを理解しましょう。
もはや、何を言われようと、周囲のことを
考える余裕なんて、無い状態。
そういう状態が、この世にはある、ということですね。

自分がなったことが無くても
少し想像力を働かせてみれば、
”極限まで追いつめられた人間は、他人のことを考える余裕などない”
ということは、分かるはずです。

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的外れな批判は無知を晒す

人身事故などが起きるたびに
「他人を巻き込むな」だとか、
やたらと批判する人もいます。

起きた事故によって、時間が遅れて迷惑を…とか、
怪我をしてしまった人が言うのであれば
まだ、心情的にも理解できますが
自分はその現場におらず、全く無関係であるにも
関わらず厳しい言葉を投げかけるような人が
存在するのも残念ながら事実です。

が、そういう的外れな批判は
自分が無知であることを晒すだけであり、
控えるべき行為です。

また、あまり強い言葉を使って批判していると
誹謗中傷にあたる可能性もあり、
自分にとっても何のプラスにもなりません。

他人を巻き込むな、なんていくら言っても
「もう届かない」状態になってしまっているのです。

もしも、人生に絶望してしまっている人に
「他人を巻き込むな」なんて言って
「はいそうですか。ごめんなさい」なんて
なると思いますか?
なりません。

身の回りや、目の前にそういう人がもしも
現れた時に
そういう「的外れ」な言葉を
投げかけないよう、注意しましょう。

追い詰める言葉は余計にそういう人を増やす

世の中が、そういう、
追い詰められた人に追い打ちをかけるような、
そんな人だらけになってしまうと、
”余計にそういう人を増やす”結果になってしまいます。

こういう部分に限ったことではないですが
何でもかんでもすぐに執拗に叩き、
自分に全く関係のないことにまで
きつい言葉を投げかける、という
風潮自体が、さらに追い詰められる人を増やし、
そして、その追い詰められた人が何かを起こすと、
今度は逆の方向に過剰に騒ぐ人が増えて…
という世の中全体が余裕のない、
そしてすぐに徹底的に叩くような状態に
なってしまっています。

こんな状況では、さらに追い詰められる人は増えるでしょうし
逆に「他人を巻き込む」ような人も増えて行くでしょう。

すぐに批判したり徹底的に叩いたりするような人こそ
こういった「追い詰められる人」を増やしている
一因と言えます。

まとめ

「追い詰められてしまう人」は
どんどん増えています。

そういう人に対して
「他人を巻き込むな」などと言っても、
その言葉は届きません。

よく考えてみてください。
他人のことを考えることのできる
余裕があるような人は、
基本的に自ら命を捨てるような
状況には、ならないのです。

それが分かっていれば
「他人を巻き込むな」などと的外れな言葉は
間違っても口から出ないはずです。

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