子育て支援金で少子化は改善するの?現実的には非常に厳しい。

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26年度から導入されると言われている
「子育て支援金」…
これの良い・悪いは、実際に導入されてから
数値として結果が出て来ると思いますので
ここでは良いか悪いかについては語りませんが、
実際のところ”これで少子化の改善に繋がるのか”というところは
気になる人もいると思います。

では、少子化の改善に繋がる可能性はあるのかどうか、
この点について、色々な視点から
予想していきたいと思います。

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少子化改善に繋がる可能性は低い

残念ながら、子育て支援金によって、
少子化改善に繋がる可能性は、現時点では
”非常に低い”と考えられます。

その理由については、この先で色々と解説していきますが、
まず、少子化というのは”そう簡単に止められるものではない”というのが
現実で、”この程度のこと”で、改善するようであれば、
どこの国も少子化に悩まされることなど、ありません。

少子化は色々な理由が積み重なって起きていることであり、
例えばちょっと子育て支援を拡充した程度は
本当に気休め程度にしかならず、その変化は微々たるものでしか
ないでしょう。

少子化の速度は、実際に行政が出しているこの先の推計のペースを
遥かに上回るスピードで進行しているので、
”子育て支援金を徴収して、子育て支援に充てる”程度では
少子化は改善しない、というのが現実です。

これで改善するなら、そもそも最初から問題になるほど
大事にはなっていないでしょう。

よって、”少子化の改善だけを考える”とすれば
”この程度の対策ではまるで足りない”というのが答えになります。

過度な対策は難しいのも現実

上で書いたように、少子化対策において、
子育て支援金を取って、それを子育て支援に充てる程度では
”ほとんど効果は出ない”のが現実でしょう。
少なくとも、それだけで少子化を止めることはできません。

現実問題、少子化を止めるには
”かなり強引で、日常生活に支障が出るような対策”をするか、
”相当莫大なお金をばらまくか”ぐらい極端なことをしないと
止まらないでしょう。

ただ、それができるのかどうか、
やってしまっていいのか?と言われると別問題で、
例えば前者の”かなり強引な対策”と言うと、
結婚を義務化したり、独身にペナルティをかけたり、そういうことに
なってしまいますが、当然、これはやってはいけないことですし、
猛反発も起きるでしょう。反発が起きるのも当然です。

”少子化だけ”を考えればそれが正しいかもしれませんが、
人間の社会はそれだけを考えているわけにもいきませんし、
他の部分で大きな問題が起きることになるので、
強引な対策は取れません。

一方で、例えば結婚するだけで莫大な給付金を出したり、
子供を生んだらさらに莫大な給付金…みたいなことをすれば
確かに”金目当て”で、少子化を改善していくことは
できるかもしれません。
しかし、そんな財源があるかと言われるとなかなか難しく、
子育て支援金のようなものを搾り取れば、庶民の生活が
破綻しますから、それもできません。

つまり、”子育て支援金”だけでは少子化は改善できませんが、
だからと言って、強い対策をするのもなかなか難しい、
というのが現実ではあります。

要は”どうすることもできない状況になりつつある”と、
いうことです。

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子育て支援の拡充で少子化は改善するの?

子育て支援を拡充すれば
”ある程度”は、子供が増える可能性はあります。

しかし、それは”ある程度”であり、
それ以上でもそれ以下でもありません。

”少子化の進行速度を上回るほど子供が増えるのか?”と
言われれば、現実逃避でもしない限り、
無理、と答えざるを得ないぐらい、現実は厳しいです。

そもそも、少子化の原因の一つは”未婚率の上昇”も一因となっており、
子育て支援では、この部分は解消されません。

先程から書いている通り、少子化は多方向の要因が重なって
起きているものとなりますので、
子育て支援の拡充の部分だけ対応しても、
なかなかこれは改善されないのです。

よって、子育て支援金を徴収し、子育て支援を拡充したとしても、
効果は”わずか”であり、
せいぜい、少子化の進行ペースをわずか鈍らせる
(ペースをほんの少し落とすだけで少子化が止まるわけではない)が
今のところ限界ではないか、と考えられます。

仮に子育て支援が充実しても、
”子育て支援が充実してきたらから結婚しよう!”なんて人は
全体のごくわずかでしょうし、
(それ以前に相手がいなかったり、元から結婚や恋愛に興味がない人も
多いため)
既に結婚している家庭でも”子育て支援が充実したからもう一人!”と
なるには”相当な支援の拡充が必要になる”ので、
なかなか、子育て支援をちょっと拡充したぐらいでは、
子供が増える、というのは現実的ではありません。

支援金を有効的に活用できない場合は論外

↑で書いた”わずかに少子化を鈍らせる”(止めるわけではない)効果すら、
”集めた子育て支援金を上手く使った場合”の話です。

もしも、子育て支援金を集めたにも関わらず、
何の子育て支援の拡充も行われなかったり、
的外れな施策ばかりをするようなことになってしまえば、
”ただ、金銭的負担を増やしているだけ”で、
何の意味もありません。
要するに”無駄遣い”であり、”何もしない方がマシ”と言う状態に
なってしまいます。

もしも、”集めた子育て支援金を有効活用できない”場合は、
少子化を止めるどころか、
若い世代の負担をさらに増やすことになり、
”ますます少子化を進行させるだけ”になってしまうので、
子育て支援金を徴収する以上、”最低限、有効活用する責任”が生まれます。

それができない、あるいはしようとしない場合、
ただ単に少子化を推進するだけになりますので、
取る以上は、自分たちの責任をもって、
せめて、しっかりとそのお金を使っていく必要があります。
これは、実施する側の”大きな責任”になりますし、
それができなければ、今後、信用されることはないでしょう。
厳しい言い方ですが、そのぐらい責任は重大ということです。

未婚率の改善対策も必要なものの、現実は厳しい

子育て支援金を有効活用することができても、
少子化自体は改善することはありません。

未婚率の改善+子育て支援の両立をして初めて
”ある程度効果がある”状況になるのです
(ただ、それでも少子化が止まるかどうかと言われると
 難しいと思いますが)

が、子育て支援とは違い、未婚率の改善はなかなか難しく
相手が見つからない人に対しては婚活の支援などの方法も
あるとは言え、それでも結婚できない人はいるでしょうし、
そもそも最初から結婚に興味感心がない人は
何をしようとも結婚はしないでしょうから、
未婚率改善は、なかなか難しいかと思います。

ここに関しては
”結婚したいけどできない人”に重点を置き、
将来的に支援していくのが良いのではないでしょうか。

結婚したくない人を無理に結婚させるような対策は
とってはいけない(別方面がおかしくなる)ので、
望む人への支援は、子育て支援と同時に考えていく必要があります。

まとめ

子育て支援金を仮にどんなに有効活用できたとしても、
少子化が止まることはありません。
ほんのわずかにペースを鈍らせるだけです。

そもそも今の世の中、結婚する気がない人も増えてますから、
子供が増えようがないですし、
未婚率の方の対策には限界があります。

最終的に現実的な対策としては
”少子化の進行はある程度受け入れた上で”
今後、総人口が減ることを想定した
社会の仕組みづくりをしていく、ということに
なるかと思います。

人間を人工的に生み出す…みたいな
ディストピア(?)的な方法もあるかもしれませんが
流石にそれはまだまだ実現するとしても、相当先でしょうからね…。

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