販売店の店員から見ると「XBOX」は商材としては厳しい!実情を語る。

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マイクロソフトから展開されているゲーム機「XBOX」シリーズ。

コアユーザーを中心に支持を得ており、
海外では特に人気の高いハードの一つです。
商品自体の評判も高く、
商品としては優れた部分も多い商品ですね。

しかしながら
”ゲーム屋”や”販売店”の店員から見ると
”XBOX”は非常に厳しい商材であり、
ソフトの買取などを早期に終了したり、
XBOX自体の取り扱いがないようなお店が多いのも事実です。

それは何故なのでしょうか。
実際にゲーム屋の店員として働き、店長としても働いた経験をもとに
”お店視点で厳しい”現実をお話していきます。

XBOX自体が良い・悪いではなく
”お店の立場で、売上面を考えると”というお話なので、
ハードが悪い、とか商品自体を悪く言う、とかそういうことではなく
現実的な部分のお話をしていきます。

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国内では苦戦しているのは事実

XBOXは、海外ではとても人気のハードで、
それなりのシェアを誇っています。

が、日本国内では苦戦が続いており、
XBOX360はそこそこ普及しましたが、
その後の「XBOXONE」は非常に苦戦し、
「XBOXSeries」も、ONEより回復したとは言え、
現状ではXBOX360には届いておらず、
スイッチとPS5/4からは圧倒的な差が
ついてしまっている状態です。

国内では”洋ゲー”と呼ばれる海外メーカーのゲームは
昔よりは売れるようになりましたが、やはり苦戦しているものも多く
海外では超ビッグタイトルとなるソフトも国内では
空気で終わったり、売上が振るわないことも多いです。

このあたりは文化の違い、趣味趣向の違い、ということで、
日本には日本の好みがある、ということですね。

ですので、そういったソフトが中心のXBOXはなかなか売上的には
日本では伸びていないのが現実です。

店舗だと本当に「なかなか売れない」

XBOXのソフトや周辺機器は、
店舗の場合、特に”本当に売れない”ので、
私も店員時代、頭を悩ませていました。

どのぐらいかと言うと、
例えば「メタルギアソリッドVファントムペイン」が
発売された当時、XBOXONE版(360はダウンロード専用のためお店には関係なし)
も出たのですが
他の系列店の中には入荷本数を”0”に設定しているところもある中
当時の私はPS4版・PS3版が何十本単位で入荷し、
予約もそれなりに入っているのだから、”1本は売れるだろう”と、
1本入荷しました。

ちゃんと、商品棚にも展開し、入口のモニターの部分にも
XBOXONE版も展開しました。

が…それでも1本も売れず、その後も何年も在庫として残りました。

また、XBOXONE本体の発売日にもお店にいましたが
入荷は2台で、全くと言っていいほど、売れませんでした。

”え?今日、新ハードの発売日なの?”と思うぐらいの
絶望的な状況です。

XBOXユーザーはコアユーザーも多いので
ネットで買う人も多いと考えられ、
なかなかファミリー層も来るようなお店では
”注目の新商品が出ても売れない”という
そんな厳しい状況でした。

日本の販売店におけるXBOXの現実は
よほどコアユーザーが集まるお店でもない限りそんな感じだと思います。

一応ゲーム専門店でもそうだったわけですから
それこそデパートのおもちゃ売り場などでは、
ほとんど売れないでしょう。

だからこそ、”お店側”の目線で見ると”あまりにも厳しい”のです。

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パッケージ版が少ないため、店としてはキツイ

ゲーム販売店にとって、売上を確保するために大事なのは
パッケージ版です。
ダウンロード版ばかり発売されても、お店としては
ほぼ儲かりません。

ポイント系のものを取り扱っても
あれは”利益0”に等しいので、ほぼ意味がなく、
ダウンロード版を出されても
”本体”と”周辺機器”ぐらいしか売れないので、
本当に厳しいわけですね。

しかも、本体の利益は
定価より少し下げて売ったり、
クレジットカードで売れたりすると
もはや”数百円”レベルです。

しかも、ダウンロード版ばかりしか発売されていないXBOXでは、
”同時にソフトを買ってもらえる”という可能性も低い…
そんな状態です。

そうなってくると、やっぱりお店としてはきついのです。

今の「XBOXSeries」は「XBOXONE」と比べれば
圧倒的に売れているので、ハードはそこそこお店でも動くと
思われますが、利益があって1000円ちょっと、
ないと数百円の状態で、他の売上もあまり望めないとなると
やはりそれだけでは厳しいのです。

中古の売上もあまり期待できない

XBOXONE以降はパッケージ版が少なく、
そもそもゲーム販売店の利益の大きな柱となる”中古”が
XBOXには期待できません。

XBOX360時代はある程度力になっていましたが
ONE、Seriesと発売される中、XBOX360のソフトも
売れる量は減ってきましたし、
ONE以降はダウンロード版が多く、そもそも買取ができません。

本体の買取はXBOXはコアユーザーの皆様が多いために
”あまり来ない”(360まではそこそこ来た)ので、
ここもあまり大きな利益は望めません。

そして、更なる問題が
「XBOXONE以降は中古が少ないため、中古を探しにお店に来ても
 ほとんどない」ということはユーザーの皆さんもよく理解しているため
お店にそもそも来ないのです。

そうなると”時々やってくる買取”のソフトも売れず…
ということになりますし、
そもそも買取の際にXBOX版はPS版や任天堂ハード版と比べると
買取価格は”安い”のですが(中古もあまり売れないのです…)
買取価格を安く掲示すると、こだわりが強い方が多く
「じゃあ売らない」「もっと高いはずだ」という方も多いので
かなり厳しいです。

XBOXを買う方はそれなりにXBOXが好きな方が多いと思うので
気持ちは分かるのですが
本当に、そんな高額じゃ売れないんです…!という気持ちですね…。

販売店から敬遠されるのはやむを得ない

実際にお店に5年以上いて感じたことは
”XBOXが販売店から敬遠されるのは仕方のないこと”という結論です。

お店が”XBOXを締め出したい”わけではありません。
”利益になりにくい商品はたくさんは置けないし、お店によっては置けない”
と、いうだけのことです。

時々、ファミ通などの売上数字を見て
”XBOXはもっと売れてるはずだ!”という方もいますが
数字に誤差はあれど、残念ながら現実的に、国内では厳しい数字であるのは
事実であると思います。

そうでなければ、お店でももっと活気があります。
が、明らかに他2社と比べてお店では全く活気がありません。

自分がどんなに好きなものであっても、
やはり現実は現実として受け入れなければいけないと思いますし、
私自身はXBOXもONEまでは全部持っていますが、
それでも”国内では厳しい”ということは客観的に見て、そう思います。

”好き”と”現実”は切り分けて考えるべきものです。

まとめ 国内で逆転するには今の方針のままではきつい

XBOXが国内で逆転するには
”今の方針のままでは無理”だと思います。

もちろん、コアユーザーの方からの評判は高いですし、
商品自体も良いものですが、
”幅広く浸透する”には、今までのやり方では不可能で
この先もずっと今のままであると思います。

が、それこそがXBOXの魅力と言われればそれまでですし、
その道を貫くのであればそれも一つの選択肢だとは思います。

ただ、国内での状況を大きく変えるのであれば
XBOXの展開・方針そのものを大きく変えないと、
ここでは厳しいと思いますね。

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