プレイステーションは以前よりもコア向けに?その理由は…?

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プレイステーションは、
初代が発売されて以降、
1~5までが展開されて、
携帯ゲーム機もその間に2種類、展開されました。

私がゲーム販売店で勤務していた頃は
PSPやVitaなどは学生さんや子供にも人気がありましたし、
PS3やPS4も、それなりに家族連れなどにも売れていました。

しかし、今ではライト層のユーザーは
大半がニンテンドースイッチに取られてしまう形となり、
以前よりもかなりコアユーザー路線に傾いたような感じに
なっています。

それは何故か、
今後、どこを目指しているのか。
この点を考えていきたいと思います。

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以前よりも確実にコア向けになっている

プレイステーションは、
プレイステーション1や2の頃はゲーム業界の
中心とも言える存在でしたし、
年齢層問わず、その人気の高い存在でした。

プレイステーション3やプレイステーション4に関しても、
以前ほどではないにせよ、色々なユーザーがいましたし、
コアユーザー以外のユーザーもそれなりの数、存在はしていたでしょう。

また、実際にゲーム販売店に勤務していて、
PSPやPSVitaと言った携帯ハードも
子供などにも結構売れていました。

しかし、プレイステーション4の後期から、
次第にコア向けに傾き始めたような印象で、
特に、プレイステーション5になってからは
完全に、コア向け路線を走っているような状態です。

もちろん、ライトユーザーやファミリー層の中にも
購入している人は当然いると思いますが、
ゲームソフトの売上などを見ても、やはりPS5はコア向けのゲームが強く、
そうでないゲームは発売されなかったり、他機種版よりも
売れなかったりすることも多いです

では、どうして、以前のような幅広いユーザー層への
アピールをやめてしまった、あるいはそれが薄まってしまったのでしょうか。

スペックを上げるとどうしても価格が上がる

プレイステーション系統のハードは、
任天堂ハードと比べると、どうしてもハイスペック路線なので、
その分価格はグンと跳ね上がる傾向にあります。

実際、プレイステーション4はある程度価格を抑えることが
できていましたが、
初期のプレイステーション3やプレイステーション5に関しては
ゲーム機として考えると”とても高い”価格設定となっています。

もちろん、スペックの内容を考慮すれば、それは
仕方のないことではあるのですが、
そういう考え方をするのは、コアユーザーが中心で、
子供や学生さんなどからすれば
”高ければスペック云々以前に買えない”ですし、
ファミリー層が子供に買ってあげるゲーム機として考えても、
5万、6万の世界になってしまうと、なかなかその手は
伸びなくなります。

それが、コアユーザー路線に傾いてしまっている
要因の一つであるかと思います。
特に、近年はハイスペック競争をすると、昔以上に
価格が上がりやすく、
ハイスペック路線のプレイステーションは、
どうしても価格が上がってしまいます。

しかし、価格が上がればライトユーザーはついてこないため、
結果的にコア路線になってしまっている…ということが
大きな理由になっているかと考えられます。

もしもライトユーザーを取り込むのであれば
多少スペックを落としてでも価格を落とす必要がありますが
現時点(2023年7月時点)ではPS5の値下げには未だ踏み切っておらず、
コア層中心にしか売れていない状況が出来上がってしまっています。

ただ、このままでは、PS5も伸び悩むでしょうから、
やはり、いずれ値下げに踏み切らざるを得ないのは事実でしょう。

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海外主導になってしまった

それ自体は必ずしも悪いことではありませんが、
プレイステーションは、以前は日本が中心になって
展開されていましたが、
SONY自体がどんどんグローバル化していく上で、
今では海外中心の展開になっています。

SONY自体から発売されるゲームを見ても一目瞭然で、
PS1~PS3時代ぐらいには、国産タイトルも多数SONYから
発売されていましたが、今ではその数は減ってしまっています。

グランツーリスモなど一部のシリーズを残し、
人気シリーズだった作品も、残念ながらほとんど
発売されなくなってしまいました。

その結果、やはりコアゲーマー向けのゲームの比率は増えていますし、
昔のソニーが発売していたような”国内向けの子供向けタイトル”のようなものは
ほとんど見かけなくなってしまい、
当然、そうなれば子供が欲しがるゲーム機ではなくなっていきますから、
これもコア路線に傾いた理由の一つと言えるでしょう。

また、海外主導での展開になってから、極端にコア路線に
傾いているように見えるので、
(分かりやすくいえば、だんだんXBOXのような雰囲気に近付いているように見える)
そうなれば、当然ライト層からはとっつきにくい印象を
持たれることになります。

携帯ゲーム機の撤退もライト層が離れる原因に

先程書いたように、ライト層からすると、
”価格”は非常に大事な部分の一つです。
元々、PS3(中期以降)やPS4も、それなりの値段(とは言えPS5より断然安いですが)と
なっていましたが、それをカバーしていたのが
携帯ゲーム機である「PSP」と「Vita」でした。

この2つ(特にPSP)は、子供や家族連れも、結構買っていきましたし、
実際に”ライトユーザー”の引き込みにも、それなりに成功していました。
実際に店員として働いている当時、特にPSPの方は結構学生さんなども
購入していたものです。

しかし、Vitaを最後にプレイステーションは携帯ゲーム機からは
撤退してしまい、この”ライトユーザーにプレイステーションを楽しんでもらう”
選択肢が無くなってしまいました。
結果的に、競合である任天堂ハードにそういった層を譲るような形に
なってしまったのは事実でしょう。

もちろん、携帯ゲーム機においては、当時から任天堂ハードの人気の方が高く、
普及台数も差がついていましたが
PSPはそれでもかなり売れていましたし、今も携帯ゲーム機の展開もしていれば
”ライトユーザーへの普及”という意味では違ったかもしれません。

なお、PS5の周辺機器として”持ち運びができる携帯機”が出ますが
あちらは、PS5本体が必要であることから、結局高額になってしまうので
PSPやVitaのようにライトユーザーも引き付ける効果はないと考えられます。

競合ハードが強すぎるのも一つの要因

プレイステーションがコア向けに傾いていく理由のもう一つの要因が
”ライト層やファミリー層にも強力なアピールが出来ている”
任天堂ハードの存在ですね。

特に、2017年発売のニンテンドースイッチは、
競合機の価格が上がり、携帯ゲーム機もなくなったことで、
”ライトユーザー・ファミリー層にとって唯一の選択肢”とも言えるほどに
強力な存在となっているのも事実です。

そうなってくると、中途半端にライト層にアピールするよりも、
コアユーザー向けに突き抜けた方が良い…となってしまうのも、
確かに一つの選択肢なのかもしれません。

少なくとも、今現在ではライト層には全くアピールできていない状況なので、
このままコア路線で突き進むのか、
それとも今後値下げなどを交えつつアピールしていくのか、
そこのあたりはメーカーさんの手腕や選択が問われることになりそうです。

まとめ

最近の傾向を見ていると”コアユーザー向けのハイスペック機”としての
路線を目指しているように、少なくとも外からは見えます。

コントローラーの高額モデルもそうですし、
VR2も、価格的にとてもライト層には普及しませんし、
こういった周辺機器も以前よりも増えてますよね。

しかし、やはり市場全体としてみればライトユーザーの数も
無視できない存在(実際、スイッチはそこでも売上を伸ばしています)なので、
今後、どのように取り込むのかどうか、ということも
プレイステーションの大きな課題と言えそうです。

このままコア路線を突き進み続けると、
最終的には”国内版XBOX”みたいな立ち位置になり、
個性は失われてしまうような気はします。
(XBOXが悪い、ということではなく、PSとしての個性がなくなる、という意味です!)

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