転売ヤーと小売店の違いを徹底解説!両者は全く違うもの。

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転売ヤーと小売業は、
同じ「商品を仕入れて、仕入れ価格より高く売る」
ことにより利益を出している…
などと、言われることもあります。

「お店と同じじゃないか!」という意見ですね。

しかし、これは間違いです。
確かに商品を他所から仕入れて
その仕入れ価格よりも高い価格で販売することが
「お店」の利益を出す方法にはなりますが、
転売屋と小売業では、全く違う部分が多数あるのです。

決して同じものなどではありません。
その点について、解説していきましょう。

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最大の違いは「他人の邪魔をしているかどうか」

転売ヤーと小売業の違いは、
「他人の邪魔をしているかどうか」が
最大の違いと言えるでしょう。

まず、小売業や販売業は、
”普通の人は利用できないところ”から
商品を仕入れることにより、商品を販売しています。

仕入れ先は問屋や、メーカー直送などなどとなっており、
”一般の人は利用できない場所”になります。
そのため、小売店が存在しなければ、
一般の人には届かないものを、
仕入れて、一般の人が買えるように販売しているわけです。

お店が存在するからこそ、
一般の人がその商品を買うことが出来るわけですし、
お店などが自店で作ったオリジナル商品なども
そのお店があるからこそ、購入することが出来るものです。

本などに関しても
お店も、ネットショップも一切存在しなかったとしたら、
新しい本が発売されても、
一般の人がその本を手に入れることは、難しくなってしまいますよね。

そのため、小売店というものは(ネットショップなども含め)
必要な存在なのです。

一方の転売屋は違います。
転売屋は
「既に普通の人も利用できる場所」からわざわざ商品を購入し、
一般の人の邪魔をした上で商品を販売しています。

「存在しなくても、商品を買うことはできる状態なのに、
 わざわざ邪魔をしている」状態です。

小売店やネットショップなどのお店は、
「一般の人の手に届かないところにあるものを仕入れして、
販売している」わけですが、

転売屋は
「一般の人の手に届く場所に置いてあるものを、
わざわざ一般の人を払いのけて仕入れ、
より高い金額を要求して販売する」という、
”存在しなくても買う側からすれば何も困らない”存在のわけです。

以前、SNS(ネットの掲示板だったかもしれません)で
水に例えて、
「供給のないところに水を供給するのが販売店」で
「水が供給されているところの水道管を
 わざわざ切断して高値で売りつけるのが転売屋」と
書かれているのを見たことがありますが、
適切なイメージだと思います。

要は、一般の人の邪魔をしているだけなのです。

価格が正規価格ではない

転売ヤーが、小売店と同じだというのであれば
「では、定価で売ってください」と言いたくなってしまう人も
多いと思います。

お店は、少なくとも商品を定価越えで販売することは
新品の場合はまずありませんし、
中古の場合も「生産終了」になってプレミア化したものぐらいで、
普通のお店はまず、定価以上で売ることはありません。

が、転売屋は、平気で発売したばかりの商品や
新品の商品も定価越えで売っています。

これでは、普通のお店とは全く違うわけですし
やってることが同じ、なんて間違っても言えないでしょう。

仕入れしたものを定価以下で売ってるなら
まだしも、定価の2倍など、とんでもない価格で
販売しているのにも関わらず、お店とやってることは同じ、と
主張している人までいますが、
全然やってることが違います。

「なら定価で売れば?」ということになるのです。

仕入れ価格や人件費云々、などという屁理屈を言う人も
いますが、お店の店長をやっていた経験から
”通常ルートで仕入れをすれば、定価で売れば必ず利益は出る”のです。

それが出来ないということは
やっぱり普通のお店と違うわけですし、
お店とやってることが同じ、などと言える状態ではありません。

人件費が本当にかかり過ぎているなら
やり方が間違ってますし、
定価越えで売らないと利益が出ないなら
「じゃあ仕入れしなければいいんじゃないですか?」ということです。

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新品は売られていない

転売屋の販売する商品は
全て「中古」になります。
新品を謳っているものもありますが、
「未使用・未開封」の商品であっても、
お店から購入して、他人に販売しようとしている商品は
「新品」ではなく「中古未使用品」となります。

そのため、家電製品などの場合は、
メーカーの保証が受けられない状態になっている
可能性もありますし、
それが本当に「未使用かどうか」も、
購入する側には確認する手段がありません。

もっと言えば、商品が偽物にすり替えられている可能性だって
十分にある、ということです。

使った・使っていないに関わらず
通常の仕入れルートで入荷されていない
転売屋の商品は全て「中古」となりますので、
この点も、普通のお店とは大きな違いです。

転売屋は、店名シールなどを持っていない場合がほとんどですから
当然、保証書欄に記入することもできず、
仮に何か記入してあっても
メーカー側がそれを新品とみなしてくれず
「保証対象外」とする可能性は、十分にあるわけです。

法律上に問題があるケースも

普通のお店は基本、法律に基づいて営業されており、
必要な申請や資格の取得などが
しっかりと行われているものがほとんど
(時折、問題があるお店などもありはしますが)なのですが、
転売屋の場合は、こういった部分が
しっかりとしていない部分が多く、
法律上に問題のある状態で営業されているような
ところも存在します。

例えば、転売は先ほども書いた通り
中古品を販売していることになりますから
ある程度の量の販売を行うとなれば
古物商と呼ばれる申請が必要になるのですが
それをしていなかったり、
色々、細かい部分まで確認すると
「ちゃんと必要な手続きが済まされていない」ような
ケースも実際にあるのです。

こういった部分も
普通のお店と転売屋では”大きく異なる部分”で
あると言えるでしょう。
決して”同じ”などではないのです。

取り扱う商品の違い

普通のお店は、正直、あまり売れないようなもので
あっても仕入れ・入荷していることも多いですが
転売屋は「売れるもの」しか販売しません。
しかも、利益が出るようなもの、品薄のものばかりです。

売れないような商品を販売するようなこともなく、
品揃えも限定的かつ、テーマも決まっておらず、
このあたりも普通のお店とは大きく異なる部分になります。

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お店とは言えない。まるで違うもの

転売屋は、以上のような理由から
「転売屋」などと最もらしい名前がついていますが
お店などではありません。

お店は
「そのままじゃ購入できないものを、購入できるようにする」
存在です。

一方の転売は
「購入できるものを、わざわざ買えないようにして、売る」
存在です。

全く違うことが、分ると思います。

結局のところ、
普通のお店のやってることも転売じゃないか!というのは
間違いであり、
他人の邪魔をしている仕入れ方法や、定価以下で売らないという点などなど
色々な部分が違います。

小売店と同じじゃないか!というのであれば
まずは定価以下で売ることから始めるべきです。
それができないなら、同じには、なれません。

まとめ

最近では、度を越していることもあり、
転売行為は、いずれ何らかの制限を
掛けられることにはなるとは思いますが、
特に、生活必需品にまで
出てこられると困ってしまいますよね。

さらにエスカレートするようなことがあれば
世の中の「必要なモノをお店で買う」というシステムすら
壊れてしまことになり、
恐ろしい世の中になってしまいます。

そうなってしまわないためにも、
転売屋から商品を購入したりすることのないよう、
一人一人が心掛けていきましょう。

誰も買わなければ、商売として
成り立ちませんから、最終的に転売屋は消滅します。

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