賃上げって物価高対策になっているの?現実目線で見ると厳しい。

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物価の上昇に対する対策として、
全体の賃金を上げていくこと(賃上げ)が、挙げられることもあります。

しかし「賃上げ」は、本当に
物価高の対策になっているのかどうか。

この点について、現実的な目線で
解説していきたいと思います。

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賃上げは”一部の人”への対策にしかならない

”賃上げ”は、全体的な物価高対策には
残念ながらならず、
現実を見れば”一部の人に対する対策”にしかならない、というのが
答えになります。

実際に
賃上げのニュースなどを見ても、
「これ、どこの世界の話をしてるの?」と感じる人は
多いと思いますし、
どれだけ、全体的に賃上げの流れを作ろうとも、
世の中には”賃上げの恩恵を受けられる人”と
”賃上げの恩恵を受けられない人”が存在しています。

本人が怠けている、とかそういうことではなく
実際に一生懸命働いていても、
企業によって賃上げが行われたり、行われなかったり、ということが
ありますので、
”物価上昇対策を賃上げで済ませてしまう”と、
賃上げされる人以外からすれば
”収入は増えないのに、色々値上げばっかりされてキツイ”ということに
なってしまうわけです。

どんなに行政側で賃上げを叫んでも、
全ての企業が賃上げされることはありませんし、
自営業やフリーランスは、企業が賃上げしても収入が増えることは少ないです。
(むしろ逆に賃金を上げた分、そういうところのコストを削ろうとする
 企業も出て来るかもしれません)

そのため、賃上げでは、全体的な物価上昇対策には”ならない”
ということになります。

一部だけ見て、”賃上げしてるから大丈夫”では、
より一層、世の中の格差が広がってしまうだけで、
物価上昇の対策になっていない、ということになってしまいます。

賃上げだけで満足してしまうと、困窮者も増える

”賃上げしてるから、物価上昇も大丈夫”という風に、
社会全体が間違った解釈をしてしまうと、
生活が困窮する人はどんどん増えますし、
経済的に余裕のない人は、さらに節約しようとして
消費の冷え込みにも繋がります。

賃上げも、物価上昇に対する対策としては
”一部”を対象に効果はもちろんあるでしょう。

しかし、全体的に効果のある対策ではありませんので、
”賃上げだけで勝手に満足してしまう”と、
困ってしまう人も世の中にはたくさん出て来てしまうわけです。

具体的にどのような人たちかと言うと、

・勤務先で賃上げがない人
・賃上げがあっても微々たるもので物価上昇に追い付かない人
・年金など、賃金とは関係のない部分で生活している人
・自分で稼ぐ自営業やフリーランスなどの人
・無職の人

などが困ることになります。

このうち、一番最後の”無職”の人で、
特に理由もなく働いていない人は、自業自得ですが
(理由がある場合は別です)、
4番目までの人は、ちゃんと生活しているにも関わらず
物価上昇に苦しむことになり、
元々ギリギリで生活しているような人の場合は、
物価上昇が続けば、生活が破綻する可能性も十分に
考えられます。

ですので、こういった部分まで含め
物価上昇の対策を打たなければいけないのですが、
”賃上げしてるから大丈夫”みたいな感じで
勝手に安心されてしまうと、
いずれ世の中が土台から崩れてしまう…と言った、
最悪の事態に繋がる可能性も0ではないのです。

物価高が続く場合、賃上げだけではなく
他の対策もしっかりと打つ必要があります。

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どのように対策を行えば?

もちろん、賃上げ自体も物価高対策の”一つ”ではありますが
先程から書いている通り
”全体”に効果をもたらすものではありません。

ですので、物価高が続くような場合は
何らかの対策を講じる必要があります。

もちろん、物価上昇自体を抑えることができれば
それが、一般人目線から考えれば一番良いことですが、
経済的な観点などからも、なかなか難しい場合に関しては、
現実的な対策としては
「税金などの負担を軽減させる」ことになるのではないでしょうか。

給付などの手段もありますが、
物価高の流れが続く場合、短期で物価上昇が落ち着くことは
少ないと思いますし、
何度も何度も給付することは現実的ではありませんし、
かと言って、1度の給付ではなかなか人々は満足しなかったり、
物価の上昇に耐えられずに、すぐになくなってしまうようなことも
十分に考えられます。

そのため、総合的に考えると、
やはり”税金自体をどこかで削減する”ということが
現実的になるのではないでしょうか。

消費税でも良いですし、保険料関係でも良いですし、
何か”全体的にかかっている部分”を、少しでも緩和してあげれば、
”賃上げの恩恵を受けられない人たち”でも、恩恵を受けることができるように
なると思いますし、
物価上昇による負担を”限りなく平等に”削ることができる
対策になるかと思います。

行政的な無駄の部分を徹底的に削減し、
税金の部分を、どこかで和らげる…
これが、最も現実的かつ、
極力”見捨てる人の数”を減らす唯一の方法に
なるのではないかと思います。

まとめ

賃上げ=全員が賃上げされる、ではないので、
これでは根本的な物価上昇への対策にはなりません。
かと言って、全員の給料が上がる、なんてことは
起こらないでしょうし、法律上それをすることも難しいでしょうから、
現実的には”物価上昇そのものを抑える”か、
”税金などの負担をどこかで緩和する”か、”給付などを繰り返す”しか
なくなってしまいます。

この中で一番現実的なのは、やはり
”税負担などをどこかで減らす”ということになると思います。

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