人類が月に移住することはできないの?そのハードルは?

この記事は約6分で読めます。

人類の地球以外の惑星への移住…。

もしもそれが可能になれば、
人類が利用することができる土地も増えると思いますし、
旅行などの需要など、観光・娯楽的な意味合いでもプラスになり、
さらにはイヤな話ですが”万が一地球に何かが起きたとしても”、
どこか他の惑星に移住が完了していれば
人類が滅亡することは回避することができます。

しかし、現段階では人類が地球以外の到着したことのある星は
「月」のみで、他の惑星へは実際に到達したことはありません。
(他の惑星の調査は有人ではなく、無人探査機で行われています)

まだまだ宇宙への進出にはこの先、できたとしても
高いハードルが待ち受けていることになります。

そんな中でも、地球以外に人類が移住できるとすれば
やはり地球から一番近い星である「月」が最有力候補であり、
その次に、環境面などから「火星」が候補に挙げられています。

では、月に移住するためには、
どのようなハードルがあるのでしょうか。

(火星への移住の話題は⇒火星に移住することはできるの?からご覧ください)

スポンサーリンク

「月」には既に到達することはできている

まず、月に関して言えば
人類が実際に到達することは既にできているので、
”到達”という点のハードルはクリアしています。

もう一つの有力候補となる「火星」は、
まだ人類は実際に到達しておらず、到達したのは
無人の探査機だけになっていますから
「火星」の場合は”そもそも人類が到達する”という
ハードルを越えるところからスタートになってしまいますが
月に関しては少なくとも、既に”到達”というハードルは
超えていることになります。

”実際に行けるなら、移住しようと思えばできるのでは?”と、
思う人も当然いると思いますが実際には
そう簡単なことではないのです。

将来的な可能性は十分にある

ただし、月への移住は将来的な可能性としては十分にあり、
少なくとも、他の星とは違い、既に実際に到着することは
できているため、さらに技術力が向上したり、
ハードルを一つ一つ超えて行けば
”すぐに”は無理でも、長い長い時間をかければ可能になる
可能性は十分にあります。

火星や水星、金星などなど、その他の惑星への移住を
検討するのであれば、現実的に考えて
まず、”月への移住”を実現させる必要があるのではないかと
考えられます。

一番距離が近く、環境的にも(他に比べれば)そこまで
過酷とまではいかない月への移住が出来ないようであれば
他の惑星への移住は夢のまた夢と言えます。

では、超えるべきハードルとはどのようなものに
なるのでしょうか。

スポンサーリンク

居住区などの問題

地球以外の太陽系の惑星・衛星には”酸素”が存在していないために
当然、生身で上陸することは現時点では困難です。
そのため、月に移住するとすれば、
何らかの施設を建造し、その中での生活を中心に生活していくことに
なると思われます。

また、大気の存在しない月では
地球と比べて、隕石などによる影響を受けやすく
実際に多数のクレーターが存在しています。

そのため、居住区などを作るにしても、
地球よりもはるかに多く降り注いでいると思われる隕石への対策が
必要となり、例えば隕石が直撃したら崩れてしまうような建物では、
生活の安全性を確保することができません。
(そのため、月の地下を利用する案なども見受けられますね)

加えて、放射線(宇宙から降り注ぐもの)の影響も
地球よりも重く、長期滞在した場合の影響なども懸念されるため、
少なくとも”隕石に耐えられる何らかの施設”を作り上げることが、
まず、月での生活のために必要な大きなハードルになります。

気温に関しても地球とは比べ物にならないような気温に
(昼間は100度を超えたり、夜はマイナス100度を超えたりします)
なるために、やはり生身で普通に生活することは難しく
”人体を守るための施設”を作り上げなくては
月への移住は難しいです。

そうなると、現実問題、SF映画のように建物にバリアを展開したり
することはできないと思いますし、
かと言って、隕石が直撃しても崩れない建物を作るのも難しいと思いますから
”地下”というのはやはり現実的な選択肢の一つになるかもしれません。

物資の輸送などの問題

月に移住するとなれば、当然、月にあらゆる物資を
輸送することになります。
月に人類が到達できている以上、物資を輸送すること自体は
可能だとは思いますが
移住するとなれば”継続的に物資を運ぶルートの構築”が必要になります。

地球と月の間に、高速道路のパーキングエリアのようなところも
必要になるかと思いますし、なかなか輸送に関しても
ハードルは高いものと考えられます。

月でも”自給自足”ができるようになればそれが一番良いですが
流石に移住完了直後は、それは無理でしょうから、
”月に移住してから、月単体でも人類が暮らせるものを供給できるようになるまで”は
地球側から継続的に物資輸送などを行う必要があります。

莫大なコストの問題

技術的には、月への移住は”不可能ではない段階”には
来ているとは思います。

ただ、問題になるのが”コスト”ですね。

月に移住するとなれば、
上でも書いたような”月で生活するための月面上の施設”が必要になる上に
継続的な物資の輸送(当然輸送コストもかかります)、
中継基地などの建設、色々な技術の研究費など、
あらゆるコストがかかってきます。

仮にお金が”無限大”なら、月への移住ももっと早く行うことが
できるかと思いますが
このコストの面があるために、”かなりの”時間がこの先も
かかってくるかと思われます。

スポンサーリンク

政治的な問題も起きるはず

月への移住が実現目前になった場合、
地球上でも争っている人類ですから、
恐らく、”月を巡る争いや対立”が今度は起きて、
色々問題も出て来ると考えられます。

どこの国が主導するのか、どこの国が月のどの土地を使うのか、など
考えただけでも色々厄介そうな事柄が多く存在します。

そういった人間同士の争いも上手く国際的にルールを決めて
しっかりと運用していかないと、
月への移住は難しいでしょうし、
強引に移住計画を進めても、トラブルの火種となるだけです。

”月への移住が現実のモノとなりそうになるにつれて”
今度はこのハードルが高まっていくものと考えられます。

様々なデータも必要になる

人間はまだ、宇宙のことは全体の1パーセントも理解できていないでしょうから、
月に移住するとなれば、これから色々なデータを集めて研究していく
必要があります。

例えば、人類が宇宙で長期生活した場合、
どんな影響が出るのか、ということもそうですし、
月では未知の現象が起きる可能性も十分に
考えられます。

そういった現地での生活を実際に実践に移していく上で
”初めて知る”ことになるような事柄をしっかりと把握するまでには
残念ながら”事故”なども起きるかと思います。

事故の数々を乗り越えて、データを収集していく…
そのようなことも、人類が月に移住して、安全に生活できるようになるまでには
ハードルの一つになるかと思います。

犠牲が出るたびに「月への移住計画は中止」みたいなことに
なってしまう可能性もありますし、
やはり、ここも乗り越えるのはなかなか難しい部分です。

まとめ

月への移住は
今の時点ではかなりハードルが高い事柄であるのは
事実であるかと思います。

現実的に考えると、
移住よりも先に実現するのは”月面旅行”で、
旅行が可能になったら、いよいよ移住も…
と、いうことなりそうですが、
やはり、まだまだ時間はかかるのではないかと考えられます。

仮に月への移住が成功すれば
その先は更なる惑星への移住にも繋がっていくかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました