火星への移住は可能なの?実現するためのハードルは…?

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人類の地球以外の惑星への移住…。

その候補として、
それなりに有力なものが
「月」と「火星」になります。

もちろん、太陽系には他の惑星や衛星も多数存在していますが、
まず、月、あるいは火星への移住を実現させないと
他の惑星は距離・環境面から非常に厳しいと思いますし、
月や火星に移住などができないようであれば
他の惑星への移住も、夢のまた夢、ということになるかと思います。

しかし、現時点では人類は火星にも、月にも移住することは
出来ていません。

今回は、移住の有力候補の一つでもある「火星」への移住を
実現するためには、どのようなハードルがあるのかを、
詳しく解説していきたいと思います。

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火星と人類の現在の状況は…?

現時点では、人類は”火星”に
実際に到着したことはなく、
火星の調査は無人の探査機などによって行われています。

つまりは、
人類が作った機械で到着したことはあるものの、
人類自体が火星に到達したり、着地したりしたことは
今の時点では”まだない”と、いうことになります。

一方、月に関しては人類が実際に上陸しているので、
現時点では月と比べると火星の方が移住などをするにしても
難易度が高い状態です。

月の場合は少なくとも”到達”は出来ているわけですからね。

では、火星に移住するためにはどのようなハードルがあるのでしょうか。

火星までの移動手段

まず、月とは違い火星に関しては
まだ人類が一度も直接到達したことはないため、
火星への移動手段をしっかりと考えていく必要があります。

しかしながら、月とは異なり、
地球と火星は、さらに距離がありますので、
火星まで有人のロケットなどで移動するとなると、
数年単位で時間を要することになります。

これは、あくまでも今の技術においての話ですが、
数年単位で宇宙空間での移動が必要になる…となると
人間の精神的な面にも問題が生じると思いますし、
その間、ロケットなどの移動手段が何の異常も起こさずに
無事に到着できるのか?と言われると
なかなか難しいかと思います。

命懸けで火星に到達しようとすれば
現在の技術でも到達することは不可能ではないかもしれませんが
非常に危険を伴い、また、時間も必要になるというのが現状です。

また、火星に移住するとなれば”1回移動する”だけではなく
定期的な行き来や物資の輸送なども必要になると思いますから、
”今よりも早く”火星に移動する何らかの手段が完成しないと
なかなか移住までは難しいのではないかと考えられます。

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居住するにあたっての問題

火星は、”比較的”人類にとって過酷な環境ではありませんが
それでも、”生身で生活できるか?”と言われると
生身での生活は不可能です。
そもそも、地球以外の惑星では呼吸することもままなりませんから
外を移動する際の宇宙服、
また人間が火星で生活するための居住区などを作ることも
必要になってくるでしょう。

加えて表面温度は常にマイナス40度を下回るような状況で、
重力は地球よりも低く(これが人体にどのような影響を及ぼすのかが
まだ未知数で、長期滞在すると人体に悪影響を及ぼす可能性もあります)
太陽からの距離が遠いことから、地球とはまた異なる部分も
多く見受けられます。

そういった全てのハードルを突破するには、
”地球と同じような環境を疑似的に作り出すような施設”が
必要になると思いますが、
なかなか、そういったものを用意するのは
前述した距離の問題から、現時点では難しいと考えられます。

物資の輸送が困難

前述した通り、現在の技術では
火星との行き来に何年もかかることになってしまい、
地球から火星に物資を運ぶとなると、非常に莫大なコスト・時間が
かかることになります。

しかし、火星に基地を作ったり、居住スペースを作るとなれば
地球から色々物資を輸送しないと難しいでしょうから、
地球⇒火星への輸送手段の確立は必須になります。

が、今の時点だと、”火星にこれが必要だ”となっても
地球から送るには数年かかる…と言う状況なので
やはり地球⇒火星への何らかの、さらに素早く移動できる移動手段が
必要になってくるのは間違いありません。

火星で必要なものを自給自足できるようになれば良いですが
流石に、”最初”は無理でしょうからね…。
(仮に移住に成功して時間が経てば、火星でも”生産能力”が高まると思いますから
やがて地球に頼らず生活することも可能だとは思いますが)

コスト面は月以上に問題に

火星への移住を考えるとなると、
恐らくは月以上に莫大な費用が掛かることになるはずです。

そもそも、宇宙関連は莫大なコストがかかりますが
移住となれば、それはもう恐ろしいほどのコストがかかりますし、
”リターン”が得られるかどうかも、宇宙が関わって来ることだと
不透明です。

火星の場合、距離の問題もありますし
距離が遠ければ遠いほど、輸送などのコストは
当然高まりますから
月以上に、莫大なコストが火星移住を考えるとなると
かかってくるのは事実でしょう。

そういった”負担”に人類が耐えられるのかどうか、
と言う点も一つの課題になりますね。

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やはり政治的な問題も出て来そう

月への移住の時も書きましたが
”宇宙の他の星に移住が可能”になった場合、
それが現実味を帯びて来るにつれて、
今度は政治的な問題が出て来ると予想します。

例えば、”火星のここからここはどこの国が~”とか
そんなことが始まるでしょう。

今の時点では、まだ月や火星への移住は
”SFの話”ですが、仮に移動手段の確立、輸送手段の確立、
基地の建設など、そういったところが進んでいき、
”人類が本当に火星に移住することができるかもしれない”となった時には
政治的な問題は、残念ながら必ず出て来ると思います。

火星の主権を争うようなこともあるかもしれませんし、
かなり、厄介なことに繋がる可能性は十分にあります。

人間が感情を持たず、全てを合理的に判断するような生き物で
あったならば、この部分に関しては
それほど懸念はなかったかと思いますが
残念ながら人間はそこまで立派な生き物ではないので、
火星に本当に移住できるかもしれない!という話になって来た時には
色々な問題が起きていく可能性は十分に考えられます。

何かメリットはあるの?

もしも火星に移住できるようになれば
どんなメリットがあるのか。

まず、純粋に利用可能な土地は増えますし、
火星から何か資源などを得ることができれば、
それは地球にも役立つでしょう。

また、火星と地球間で旅行などのビジネスも
生まれて来ると思いますし、
経済的な効果も期待できます。

さらに、火星への移住が実現すれば
その技術などを利用して、将来的にはさらに他の惑星へと
視野を広げていくこともできるかもしれませんし、
木星・金星など、火星よりもさらに外側にある惑星の調査、
移住などもより進みやすくなるでしょう。
(ただし、環境的に火星以上に過酷なところも多いですが)

そして、地球に万が一のことがあったとしても
火星への移住に成功していれば人類全滅を回避することも
できますし、そういった”保険”的な意味合いでも
メリットとなる部分は出て来るはずです。

まとめ

火星への移住は、月以上にハードルが高く、
まずは移動手段の部分を
しっかりと考えていかなくてはいけませんが、
仮に移動手段の部分をクリアしたとしても、
その先にもたくさんのハードルが存在している、
というのが現実です。

ただ、火星や月への移住をクリアしなければ
それ以上は絶対に不可能ですから、
遠い未来、色々な技術でこの課題に向かっていくことに
なるのだとは思います。

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