お店はすぐには閉店できない!撤退の決断は余裕を持って!

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自営業でも、会社経営でも
お店の撤退の決断とは「なるべく早く」しなくてはいけません。

それは何故か。

「もう限界だ…」
と思ってすぐにお店を閉店できるわけではないからです。

実際に「閉店したい!」と思ってから閉店するまでに
最短でも1か月以上はかかると思っていた方が良いです。

自宅などの一部でお店をやっている場合、また話は変わってきますが
建物を借りてやっている場合は気をつけなくてはいけません。

今回の記事では
「なぜ、お店の撤退は早めに決断しなくてはいけないのか」
その理由について書いていきます!

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店はすぐには閉められない

会社の自社物件の場合や、自分の家でお店をやっている場合は、
1か月もかからずに閉店できる場合もありますが、
賃貸を借りてお店をやっている場合は、
自営業であっても、会社運営であっても、
そう簡単にお店を閉店することはできません。

前にも書いた通り、閉店にはお金がかかります。
(閉店時の費用についてはこちらでまとめています)

ですが、費用だけではなく、時間もかかるのです。
お金はかかるわ、時間はかかるわ…
店一つ閉めるだけでも相当大変なのです。

そう考えると、お店がダメだと感じたら、
すぐにでも撤退しないと、後々とても苦しい状況に
置かれることになってしまうのです。

では、どのような理由で、閉店には時間がかかってしまうのか。
それを見ていきましょう。

賃貸契約の問題

まず、お店として借りている物件の問題です。
テナントとして、物件を借りる際に、必ず契約をしていると思うのですが、
その時の契約書に必ず「退去について」などが書かれていると思います。

そこに「解約する場合は〇か月前までに」と書かれているケースも。
条件は色々ですが、中には期間が決まっていて、途中で解約する場合は…
みたいなパターンもあります。

基本的に、どんな条件であれど、「もうダメだ!」と感じた際に
「1週間後には出ていきます!」だとか、
そういうことはできないわけです。

事前に、数か月前には大家さんとお話して、
出ていくことを伝えておかなくてはなりません。

その間は家賃も必要になりますから、
「駄目だ」と感じたからと言って、すぐに退去することは
できない!ということです。

もしも不安であれば今一度、建物の契約書類を見直して
見ることをおすすめします。

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物件返却の問題

お店をたたむとなれば、借りていた建物を返却することになります。
ただし、そのまま「はい、返します」では大家さんは納得しません。

当然ですね。
借りていた部屋や建物を返す前には、当然のことながら建物の中にある
あらゆるものを運びださなくてはいけませんし、必要のないものに関しては
お店の方で処分しなくてはならないのです。

また、場合によっては、建物や部屋の中の床や天井などの
貼り替え作業をすることになる可能性もありますし、
大家さんが「スケルトン化」を希望した場合、
それの工事も返却前に行わなくてはいけません。

とにかく、部屋を返すだけでもとても大変だということです。
もちろん、工事などをしなくてはいけなくなった場合は、
時間がかかります。

各種解約の問題

各種契約の解約もしなければなりません。
各業者のほうで、混雑などしている場合、これにも時間が
かかる可能性は十分にあります。

例えば、お店に警備などを入れている場合は、
それの解約を行い、装置の取り外しなどをしてもらわなくては
なりませんし、
電話やひかり回線などを入れている場合もそうです。
解約の場合は、お店をたたんで、退去する前に、全ての契約や装置の
取り外しなどをしてもらわなくてはならないのです。

これも、最初に書いた通り、ある程度時間がかかる可能性が
ありますから、注意しておかなくてはなりません。

従業員が居る場合は…

アルバイトスタッフさんや、社員を雇っている場合。
即刻お店をたたむ…ということは不可能です。
1か月前までには解雇の予告をしないと、手当などを支払うことになります。

なので、従業員を雇っている場合は、最低でも閉店する1か月前に、
決断して告知しなくてはなりません。

また、自分がアルバイトスタッフさんの立場の方に立ってみれば
分かることかとは思いますが、
突然、”閉店します”なんて言われたら困ってしまいますよね。

ですから、ある程度の隙間を開けなくてはならないのです。

従業員は、機械でありませんし、
それぞれに人生があります。
雇った以上はそれに対しての「責任」も負うことになりますから、
多少は、相手のこともかんがえてあげなくてはいけなくなります。
そのため、急に閉める、ということは不可能です。

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業種によっては…

業種によっては、取引先との関係的にすぐに閉められない場合や、
既に予約などが入ってしまっていて、そう簡単には閉店できない
ケースなども考えられます。

その場合は「やるべき仕事」が終わるまでお店を閉めることが
できませんから、もしも「この先が怪しい」と思っている場合は、
お店であっても、あまり先々まで、仕事の約束や予約を
取りつけない方が良いです。

自分の将来も考えなくてはいけない

そして、お店をやめる際には自分の将来も考えないといけません。
雇われ店長の場合は、そのまま会社の別の店舗や、会社の別部署行きという
未来が提示されるかもしれません。

ですが、自営業の場合はそうはいきません。自営業の場合は、誰も
次の道を示したりはしてくれませんから、
自分自身の力でそれを見つけなくてはいけません。

しかし、その間は収入が0になってしまいます。それでは生活が
できないでしょうから、嫌々でも「お店をいつでも閉められる状態にしつつ」
粘らないといけないパターンもあります。

閉店費用などから辞められないケース…

これになってしまうと最低です。
閉店にも費用がかかる、というお話は上でした通りです。

すると、その閉店費用を払うことができずに
閉店することすらできなくなってしまう人も居ます。

そうすると、お店を閉めることができません。

赤字は増えていく一方ですが、それでもお店を続けるしかない…。
相当苦しい立場に置かれることになってしまいます。

ですが、先延ばししても、お店が回復することも
ここまで来てしまうと難しいでしょうから、
どこかで決断して、費用がなくても閉店しなくてはいけないときが来ます。

会社の都合で…

お店が、会社運営の場合は、会社の都合で閉店日がコロコロ変わることもあります。
現場としてはすぐに閉めたいのに、
お店の本部としてはすぐに閉めたいのに、
会社上層部の色々な都合で、お店を閉店させてもらえない場合もあるのです。

これは、自営業には関係のないことですが、
雇われ店長の場合は、この理由によって、
閉店日が2転3転して、なかなか閉めることもできず、
宙吊り状態になる可能性はあります。

まぁ…雇われ店長の場合は、お店がいくら赤字になろうとも
自分の財産が減るわけではありませんから
その点の心配をする必要はないのですけれど…。

まとめ

色々書きましたが、閉店はその日に「はい、閉店」と即日閉店
できないのは確かです。
特に、賃貸物件の場合の賃貸の契約期間。これはしっかりと
確認しておかなくてはいけませんし、もしもあやふやな状態である場合は、
しっかりと大家さんに直接連絡をとってでも確認しておいた
方が良いかと思います。

撤退したいのに撤退できない

そんな状態になってしまったら、それこそ本当の地獄です。
どうにもならなくなってしまいますから、注意が必要ですよ!

お店の閉店・撤退の決断は「なるべく早めに」
これが鉄則です。
粘れば粘るほど、後々が大変になり、
恐ろしいことになります。

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