強制力や罰則を伴うコロナ対策をするとどうなるの?最悪の未来も…?

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強制力や罰則を伴う
コロナ対策…
日本では、そういったものは基本的には
現時点では行われていません。

しかしながら、海外ではそういった対策が
取られているところもあります。
例えば、不要不急の外出などに対して
罰則が設けられているようなところもあるのです。

国内においては「そういった法律」が
そもそも存在していないために
罰則付きの対策を行うことはできませんが、
もしもそれをしてしまうとどうなるのでしょうか。

「他国はどうだから」とかではなく
一つの現実として
国内で強制力のある罰則付き対策などを
した場合どのような影響が考えられるのかを
解説していきます。

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リスクの高い対策。やり方を間違えれば混乱につながる

仮に国内で強制力のある対策を法改正などにより
行ったとしましょう。

しかし、それをしてしまうのは
非常にリスクの高い方法であるのも事実であり
感染対策に効果があるのかどうかも、
イマイチ不明瞭です。
実際に強制力のあるロックダウンを行った国もありますが
それでも感染者0になっているところはほとんどないため
強制力のある強引な対策=感染者がいなくなる、
ということではありません。

数だけで見れば日本よりも多いところも多く、
数だけで語るなら
「強制力はいらない」ということにもなります。

では、仮に万が一、強制力を伴う罰則付きの対策を
行った場合、どうなるのでしょうか。

感染対策的な効果はあるの?

まず「弱い強制力」だったり
「ごく一部に絞った対策」の場合は
効果はほとんどない、と言っても良いでしょう。
その他の部分では通常通り動いているわけですから、
そこから感染が広がる可能性は十分にありますし
「特に何も変わらない」と考えるのが、妥当です。

逆に「強い強制力」を持って「広範囲」に対策した場合
確かに「一時的」には感染者は減るでしょう。
ただし、それをするだけでは後述する”別の問題”が
生じて地獄と化します。

また、緊急事態宣言の際の方でも書きましたが
あくまでもこういう対策は
「コロナそのもの」を退治するわけではありません。
そのため、強制力の強い対策を解除すれば
また増えていく、というのが基本的な流れです。

これだけの広がりを世界で見せたわけですから
今後も、何十年、何百年と
インフルエンザと同じように、人類の周りに
ついて回ることになるでしょう。
急に消える、などあり得ませんし
ワクチンも、あくまで気休め程度になるはずです
(インフルエンザも、ワクチンがあっても0には
ならないのと同じです)

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金銭的に厳しい人・店・企業の逃げ場が無くなる

強制力を持つ対策の非常に大きな問題がここです。

「金銭的に厳しい人たち」の逃げ場が
無くなってしまうわけですね。

金銭的に厳しい人たちは、確実に存在します。
例えば、ロックダウンのような対策をすれば
収入すら絶たれてしまい、生活が困窮してしまうような
世帯は存在しますし
閉店に追い込まれる店、倒産する企業も絶対に出てきます。

強制力がなければ
「うちはこれ以上はもう生活が壊れてしまうので」と
無視することも可能です。

ですが、強制力をつけることにより
「それすら」も出来なくなってしまいます。

そうなってしまった場合、
生活苦の人、金銭的に苦しい店・企業は
逃げ場すらなくなってしまう状態になります。

行政に崖から突き落とされるような
そんな状況になるわけですね。

ですが「感染予防対策のためにお前はここから落ちて破滅しろ!」
なんて言わんばかりに
崖から突き落とされそうになったら
「はい喜んで!」なんて、そのまま無抵抗で崖から
落っこちて破滅する人・店・企業はさすがにないでしょう。

そのため、
強制力を持つ対策を、無理やり実行すれば

・世の中に絶望して自ら命を捨てる
・そのままどうすることもできずに破綻する
・世の中に強い恨みを抱いて無敵の人になる
・強制力や罰則を無視してでも、自分たちの「生活を守るための行動」をする

このいずれかに分かれていくことでしょう。

自分がその立場だったら?
を想像してみてください。

どうすることもできないのに、
「その希望」すら強制力で絶たれてしまったら…
他に道は、なかなかないですよね。

貯金していないのが悪い、とかそういうことではありません。

「感染対策」と、強制力のあることさえされなければ
生活は出来ていた人たちからすれば
「行政に人生を壊された」となってしまうのは当たり前のことですし、
何も考えずに強制力と罰則を振りかざせば
この世は地獄になってしまいます。

逃げ場なく、崖から突き落とされそうになった人たちは
それこそ、生きるために、何をするか分からない状態になってしまいます。

金銭的な補償+強制力が成功のカギ

仮に強制力をつけて、罰則もつける対策をするなら
「金銭的な補償」「職業の補償」この2つを
困窮している世帯に絶対に必要になりますし
「お店が閉店に追い込まれないだけの補償」
「企業が倒産しないだけの十分な補償」
これらも全部必要になります。

いや、無理だろ?と思うかもしれませんが
これをしないと
↑で書いた地獄と化します。

「感染対策の”せい”」で生活が困窮する、
店が続けられない、企業が倒産してしまう、
そういう状況が少しでも生まれるような状態のまま
「強制力を持つ対策・罰則の導入」は不可能です。

強行してしまえば、本当に↑のような人たちが
逃げ場を失ってしまい、地獄になります。
無敵の人、と呼ばれる状態の人も本当に爆増するでしょう。

そのため、
不可能に思えますが
”生活苦の人が生活できるだけの補償”
”お店が閉店に追い込まれない補償”
”企業が倒産しないだけの補償”
これが全部できない限り、
強制力をつけた対策をしても、
無視されて形骸化するか、
罰則を実際に適用して、恐怖的なやり方をして
追い詰められた人が暴走するか、
そのどちらかにしかなりません。

10万給付、とかそういうレベルでは全く足りないでしょうから
現実的ではないですが、
その「現実的ではないこと」をせずに
強制力・罰則付きの対策をすることも
あまりにも非現実的です。

もし、十分な支援なしで、やれば
本当に「逃げ道を失った人・店・企業」が
どんな行動に出るか、もはや予測のできない、
治安も何もない世界になってしまうでしょう。

罰則は形骸化しているケースは効果なし

「罰則はあるけど、実際は適用されない」
そんなパターンで強制力を「表向き持たせる」
やり方も考えられはします。

例えば、国勢調査を提出しないと
法律上は罰則はあるのですが
実際のところ、罰則が適応されたことは
今のところはありません。

仮に強制力の強い、罰則付きのルールを
作ったとしても「生活できない人」が大勢
それを無視した場合、強引に罰則を
課そうとすれば、本当に無法地帯…というか
見たこともないような争いが始まってしまう
可能性もあり、なかなか難しいです。

補償が出来ない(あるいはしない)場合は、
罰則があったとしても
形骸化するのがオチかな、と思います。

そしてこの場合、
感染予防の面で考えると「効果はありません」
というのが答えになります。

まとめ

強制力のある罰則付きの対策をした場合
考えられるのは

・罰則規定が実際には適応されず形骸化

・十分な補償を各所に適切に行い、
 不満は出つつも、なんとかうまく乗り越える

・補償が足りず、生活苦の人や、ギリギリの企業、店が
 逃げ場を失い、無敵の人などが爆増、
 混沌とした社会になってしまう

この3つの結末です。

そのため「やる」のであれば
「本当に充分な補償」を各所に行うことでしか
成功することはないでしょう。

収入がないから、営業自粛も外出自粛もできない人たちに
「自粛しないと罰則ですよ」「でも補償はできません」と言ったら
もうその人たちに「この世から去れ」と言っているのと同じですから
当然、混沌とした争いが起きるでしょう。

そうなってしまうことだけは
なんとしても避けないと、大変なことになってしまいます。

とはいえ、十分な補償、というのも
調べるのも、金額的にも非常に難しいでしょうから
あまり強引なことを、日本ではできない、というのが
現実的ではないでしょうか。

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