プレイステーション5は2020年の発売以降、
世界的に見ると、当初の品薄解消後には
好調に推移をしている状態です。
しかしながら、国内では苦戦が続いており、
PS4と比較すればそれなりですが、
国内でPSがトップシェアに立っていた
PS1やPS2の時代と比べると、遠く及ばない売上台数で
あることは事実です。
現に、2024年に入ってスイッチの後継機の存在が
任天堂から公に公表されても、
それでもまだ、週間売上台数でswitchの売上を下回り続けており、
(通常、後継機の存在が明かされればハードの売上ペースはある程度鈍るものです)
また、ファイナルファンタジーの新作などビッグタイトルを投入しても
それでも、switchの週間売上台数に及ばないなど、
かなり、国内市場では苦しい状況に立たされている状況です。
が、そんな中、2024年9月には3度目の値上げに踏み切るなど、
既にゲーム機としては圧倒的に高額なPS5がさらに値上げされることになり
”国内市場を諦めたのか?”と、思ってしまっている人もいるのではないでしょうか。
では、実際のところどうなのか、この点について
考察をしていきたいと思います。
海外中心にシフトしているのは間違いない
過去と比べるとプレイステーションの展開は
海外中心にシフトしているのは間違いのない事実であり、
例えばプレイステーションはかつては日本主導で展開されていましたが
今は海外のスタジオが中心となっているほか、
プレステを展開しているSONY自体のゲームも
国内主導で開発するタイトルはほとんど発売されなくなりました。
(例えば、みんなのGOLFだとか、ぼくのなつやすみだとか
そういった人気タイトルも出なくなりましたね)
加えて、世界基準と称して決定ボタンを×ボタンに変更したり、
発表イベントなども海外中心のものになったりと、
日本国内を諦めているかはさておき、
PS1やPS2の頃とは違い、海外の方を中心に据えている、というのは
その行動からも紛れもない事実と言える状態です。
それ故に、国内ユーザーから見れば不満に思う所が
出て来てしまうのも、仕方のないことなのかもしれません。
国内で普及を拡大させる意欲は薄い
メーカーがどう思っているかはさておき、
やっていることを見ると
結果的に”国内でPS5を大きく普及させよう”という意思は
小さいように思われます。
価格もその一つで、7万~8万という価格設定では
どう考えても、日本国内での大幅な普及は難しく、
もちろん、競合のswitchを上回るのも夢のまた夢です。
2度目の値上げ(2023年以降)も、普及ペースが鈍っているため、
今回はそれ以上の大幅な値上げとなり、さらに普及ペースが
鈍化することが考えられ、
それは当然メーカー側も理解しているでしょうから、
”国内での普及を拡大しようとする意欲は薄い”ということになります。
この価格帯では一般ユーザー層の食いつきは非常に悪くなりますが
その対策となる施策を打つ様子もない(廉価モデルの発売など)ことから、
国内のコアユーザー中心の展開+海外での展開でやっていければ良い、
という姿勢であることが伺えます。
もしも、この価格帯で普及すると思っているなら分析不足
↑のようにプレイステーション5が国内での普及を
ある程度諦めていて、海外など強みを生かせる市場を中心とした
勝負をしていこうということであれば、
それはそれで、企業の戦略としては間違ってはいないですし、
国内ユーザーとしては寂しいところですが、
慈善事業ではないので、仕方のない一面もあるでしょう。
が、逆にもしも
”7万~8万でも、国内市場で普及を拡大できる”と、思っているなら
これは大きな問題で、
”非常に厳しい状況を理解できていない”ということになります。
その場合は分析不足であり、
早急に国内の市場で、7万~8万という価格でゲーム機を出す、ということは
どういうことなのかをよく分析する必要があります。
確かに、円安や物価高騰などやむを得ない事情はありますが、
それでも、ゲーム機が7万~8万となってしまうと、
購入層は限られてしまい、
円安だから、と言っても一般層は”高いものは高い”で終わってしまい、
そのままPS5から離れてしまいます。
ですので、廉価モデルなどの施策が必要になるわけですが
今のところそういう動きは見られません。
もしも、このままの状況で展開すれば
本体の普及ペースはさらに鈍りますし、PS1やPS2時代の輝きを
国内で取り戻すことは不可能です。
流石に、”この価格帯で本気で国内市場での拡大を狙っている”ということは
ないとは思いますが、
もしも、そう思っている(これでやっていけると思っている)のであれば、
かなりこの先、不安な考え方であるのは事実です。
国内はある程度捨てている可能性が高い
総合的に分析すると、
どう考えても”この価格で一般層に普及することはあり得ない”レベルであり、
それはメーカーも理解していると思います。
少なくとも、一般家庭での生活経験がある人なら
”7万~8万じゃ買わない家庭が多いよな”ということは理解できるはずです。
が、それを放置しているということは、
国内はある程度捨てている、ということなのでしょう。
海外での売上はある程度好調なこともあり、
海外中心での展開にシフトしていると考えるのが、妥当と言えます。
(最終的にXBOXのような感じの展開(国内では小規模展開)に
なるのかもしれません)
国内で勝負をするなら「廉価モデル」
一方、もしもまだ国内でPS5が勝負する意欲があるのであれば
廉価モデルの発売が急務です。
コントローラーから余計な機能を全て削り、コントローラーの廉価モデルの
発売を実現、さらには本体にもそのコントローラーを付属させ、
ゲームを最低限遊ぶのに必要な機能以外を全て取り払った廉価本体と共に売れば
価格自体を下げることは不可能ではありません。
それを”しない”ということは、国内での勝負を捨てている証であり、
国内で勝負をする気であれば7万~8万で放置していては
全く勝負にならないので、早急に廉価モデルなどの準備・展開が
必要になってくるわけです。
単純に現行モデルを値下げできればそれはそれで良いですが
出来ない場合は、一般層向けの価格を抑えた商品を出さなければ
やはり、国内での躍進は難しいものと考えられます。
このままだと国内タイトルは減る恐れも
現在の状況の展開が続くと”国内を中心に売上が見込める国内メーカーのソフト”は
プレステから今後、離れていく可能性はあります。
と、言うのもこのまま高額路線が続けば日本国内では高い確率でPS離れが起き、
例えばPS5の次、PS6が10万とかになれば
”持つ人が極めて限られるマイナーなハード”に、日本ではなってしまいます。
そうなれば、国内メーカーも”このハードにソフトを出すのはちょっと…”と
なる可能性は高く(ハードが売れなければソフトも売れませんからね)、
やがて、海外での売上が比較的見込めないソフトは
国内メーカーを中心に、PSから離れていくことが考えられます。
これも、SONY自体が海外を中心に展開していくことで
利益を出そうとするのと同じく
ソフトメーカーもやはり利益を出さなければいけませんから
今の展開を続ける場合、そうなるのは
良い・悪いはさておき、仕方のないことです。
まとめ
現時点では、プレイステーション5は国内市場はある程度捨てている
ということになるかと思います
(完全に諦めている、というよりかはトップに立とうとまではしていない感じで
あくまでもPS5の中心は海外、という感じの方針ではないかと思われます)
逆に、この価格帯で廉価モデルなども施策もなし、
でも国内でトップシェアに立てると思っている…となると
相当問題ですし、恐らくそんなことはないと思うので
今は、より利益が望める海外市場を中心に勝負をしている、
ということではないかと考えられます。
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