「幽遊白書」では、
色々な物語が描かれていますが
最後のメインシナリオとなる「魔界統一トーナメント」編は、
途中で突然駆け足になり、
呆気なく終わってしまうために、
原作漫画を読んでいる人の中には「え?」と思ってしまう人も
いると思います。
確かに、メインとなりそうな敵との戦いが始まってすぐに
「それからしばらくして…」のような形になるため、
戸惑う人も多いのではないでしょうか。
では、この魔界統一トーナメントの話をちゃんと見ることができる
方法はあるのかどうかを解説していきたいと思います。
原作では唐突に終わる
原作では「魔界統一トーナメント」は
トーナメントの最中で唐突に終わってしまい、
その全貌が描かれることはありません。
主人公が敗退した後の戦いは
セリフで片づけられるのみで、
メインの敵キャラとして登場したキャラクターとの戦いも
まともに描かれないまま、最後のエピローグに向けて
物語は進み始めます。
一瞬、読み飛ばしたと感じたり、
何か別の単行本か何かが出ているのでは?と
感じる人もいるとは思いますが
原作では”これ”しか描かれておらず、
魔界統一トーナメント編は突然終わりを迎える展開に
なっています。
単行本の文庫版や完全版なども出ていますが
これらでも展開は変わらず
魔界統一トーナメントを漫画でしっかりと読むことは
残念ながらできません。
アニメ版ではそれなりにしっかり描かれる
「じゃあ魔界統一トーナメント編をちゃんと見ることはできないの?」と
思う人もいると思いますが、
アニメ版の方では原作の省略された展開を大幅に補足しており、
かなりまともに魔界統一トーナメント編を見ることができるように
なっています。
原作ではほぼ出番のなかったキャラクターにちゃんと出番があるほか、
暗黒武術大会編から登場しているキャラクターたちの戦いも
しっかりと描かれているなど、大幅に展開が変更されています。
(原作ではほとんど描かれていません)
また、主要の敵対する立場のキャラクターの妖怪たちとの
戦いもかなり多く描かれるようになっているなど、
原作の省略気味だった部分が、かなり大きく補完されており、
クライマックスにふさわしい展開を見せています。
魔界統一トーナメント編は前述の通り、
原作でははっきりと全容を見ることができないため、
どうしても魔界統一トーナメント編をしっかりと見たい場合は
アニメ版の方を見ると良いかと思います。
アニメ版では104話~112話が魔界統一トーナメントと
その後日談に当たり、原作よりも長々とその話が
描かれています。
(ただし、それでもトーナメントの規模からすると
暗黒武術大会編よりもはるかに駆け足であるのも事実で、
ダイジェスト的になってしまっている部分も存在しています)
主人公たちは優勝しない
バトル系漫画では、こういった大会系の展開があると
主人公かその関係者が優勝するケースが多いですが
”魔界統一トーナメント編”は、特殊で、
主人公たちも、その仲間も割と早い段階で他の妖怪たちに
破れる形で敗退してしまいます。
(その結果、漫画では途中までしか描かれず、
アニメでも主人公たちが敗退して以降の試合は
軽く語られる程度になっている形になります)
魔界には、メインキャラではなくても強い妖怪が
たくさんいる、ということで
ある意味ではリアリティ溢れる結末ですが、
その結果、ライバルキャラである黄泉や躯たちとの戦いが
中途半端になってしまっているような点も、
多少あり、このあたりは人によって見え方が変わって来るかもしれません。
なお、魔界統一トーナメントで優勝したのは、
主人公でも、主人公の仲間でも
敵対するようなライバルキャラたちでもなく、
煙鬼という、ほとんどそれまで大きな出番がない
キャラクターが優勝するなど、
こういった作品のトーナメントとしては
かなり異色な描かれ方をしていました。
ほとんどの戦いは省略されている
原作漫画では、かなり凝ったトーナメント表も
確認できますがほとんどの試合は描かれずに
あっという間に終わります。
アニメ版では、主要キャラの戦いは多少
描かれますが、それでもやはり一部に留まり、
全体の(行われたであろう)試合の中で
描かれるのは1割にも満たない、ごくごく少ない
試合となっています。
暗黒武術大会編でも、脇役チームの戦いは
描かれないようなこともありましたが、
基本の戦いは全て描かれていたのと引き換えに、
魔界統一トーナメント編では、原作・アニメ共に
ほとんどの戦いが描かれませんでした。
魔界統一トーナメント後は…?
魔界統一トーナメント後は、
魔界のエピローグと、物語自体のエピローグに
突入していき、
幽遊白書自体が完結となります。
原作漫画でも、アニメ版でも
魔界統一トーナメント終了後に
少し日常描写を挟んで完結と言う形になるので、
幽遊白書の大きなエピソードとしては
この魔界統一トーナメント編がラストとなる形になります。
まとめ
幽遊白書のラストを飾るシナリオですが
原作ではかなりあっさりと終わってしまうため
物足りなさを感じる人もいると思います。
ただ、アニメでは大分この辺りの点が
カバーされていて、
原作と比べても見ごたえのある展開に
なっているので、
魔界統一トーナメント編をできる限り楽しみたい!という人は
アニメ版の方を見てみると、
原作では気付けなかった部分や、見ることのできなかった部分を含め、
色々な、新たな発見ができるのではないかと思います。
私自身も両方見ましたが、アニメ版を見ると
また新鮮な感じがしますし、ファンであれば必見です。