パニック障害とは?原因と症状・治療法を解説!周囲の理解も大切!

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パニック障害、という言葉は聞いたことがありますか?
世の中には、この病気に苦しむ人もたくさんいます。
しかしながら、病気について理解できておらず、
単なる心の問題だとか。過剰に騒いでいるだけだとか
そういう誤解で、さらに苦しんでいる人を傷つけてしまうような人が
居るのも事実です。

パニック障害は誰にでも起こりうる病気です。
いずれ、自分がなってしまうかもしれませんし、
身の回りにそういう人が出てくるかもしれません。

そんな時のために、正しい知識を身に着けておく、ということは
とても大切なことになるのではないでしょうか。
パニック障害について、見ていきましょう。

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どんな病気なの?

パニック障害とは、その名の通り、パニックを起こして
強い不安感に襲われてしまう「パニック発作」を
引き起こしてしまう病気です。

これは、本人の気の持ちようだとか
そういうものではなくしっかりとした治療が必要な病気です。
決して「根性が足りない」だとか「大げさだ」だとか
そういうことではないのです。

逆に、そういう心ない言葉は、本人のために言っていたのだとしても、
逆効果になりますから、絶対に口にしてはいけません。
ちゃんとした治療が必要ですし、
決して恥ずかしいだとか、そういう病気ではないのです。

そのことは、本人も、周囲の人間も理解する必要があります。

原因は何なの?

具体的な原因について、はっきりと
「こういうことをするとパニック障害になる」と分かっているわけでは
ありません。
色々な要因が複雑に絡み合って、パニック障害を発症するのです。

遺伝的要因と環境的要因、
そして脳内の物質のバランスが崩れることなどが原因として
挙げられています。
ストレスや疲労などが引き金になってしまうケースもあるようですね。

ただ、最初にも書いた通り
具体的に「これをしなければ予防できる」ということはないので
誰にでも、突然パニック障害を起こす可能性は
あるのです。

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症状はどんな症状?

パニック障害の症状は、
突然現れます。
「パニック発作」とも呼ばれ、急に不安になったり、
色々な症状が出たりします。

パニック障害の症状として言われているものは、
・突然の不安感
・動悸
・ふるえ
・息苦しい感じ
・胸が詰まるような感じ
・めまい
・呼吸困難
・冷や汗
・強い恐怖

などが現れます。
全て現れるわけではなく、人によって症状は
若干ずつ異なり、
場合によっては、このまま自分は倒れてしまうのではないかと
強い不安に襲われ、救急車を呼んでしまうようなケースもあるようです。

ただし、この症状自体は
数十分で収まることが多いため、病院に到着したころには
症状が消失していることもあるようです。
ずっと続く症状ではないですが、こういった、
突然の「パニック発作」を引き起こす病気で、
パニック発作を繰り返しているうちに
「またパニックになってしまったらどうしよう…」という
恐怖感が芽生えてしまい、さらに悪循環になってしまうこともあるのです。

重症化してしまうと、
人前に出られなくなったり、過去にパニックを起こした場所を避けるように
なってしまったりと、日常生活に支障を及ぼす可能性もあります

どうすればいいの?

上記のような症状があり、自分が「パニック障害ではないか」と
思う場合は、まずは病院で診察を受けることが大切です。
受診科は「心療内科」がベストですね。
決して恥ずかしがることではなく、心が弱い、とかそう言う問題でも
ありませんから、堂々と病院を利用して、大丈夫です。

その後、他の病気がないかどうかなどの確認が行われた上で
(血液検査など基本の検査をする場合があります)
問診などを判断材料に、パニック障害であると診断される
かたちになります。

仮に違う病気が原因で病気が見つかった場合は、
見つかった病気の治療を進めていきましょう。

治療方法はあるの?

治療方法としては、投薬と自律神経の乱れなどの改善トレーニングなどを
行うことで、治療していきます。

投薬は抗うつ薬や抗不安薬
脳内物質のセロトニンに関係する薬などが用いられます。
どの薬が必要かどうか、どのように利用していくかどうかは
医師の方が、患者の状況から判断します。
また、これらの薬には副作用などもありますから、
(副作用はどんな薬にでもあります)
そういった作用が出ないかどうか、慎重に経過観察を
行う必要があります。

加えて、症状が改善した後に、投薬していた薬を突然やめると
離脱症状という状態になり、不安になったりだとか
そういう症状が出る場合があります。
そのため、少しずつ量を減らしていく、などの慎重な
対応が必要になります。

心理的な治療では、
心や体をなるべくリラックスさせ、脳内の物質のバランスや、
自律神経などが整うように調整していきます。
これに関しても、受診した病院の先生から指示が
あると思いますから説明をよく聞き、理解した上で
対応していくことが大切になるかと思います。

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治療とその後は?

パニック障害を完治させるためには、
長い時間が必要です。
上で書いたような治療法を用いて、医師の経過観察を
しっかりと受けながら、
焦ることなく、ゆっくりと治療を進めていくことが
大切になります。
完治までには数年の単位で時間がかかりますから、
焦りすぎず、また、周囲も焦らせることなく、
治療を進めていくことが大切になります。

なお、パニック障害はとてもつらい病気ではありますが、
命の危険を伴う病気ではありません。
パニック発作の際には「自分は大丈夫なのだろうか?」と
いうような不安に襲われることもあるようですが、
命自体に関わるものではありません。
その点はしっかりと理解しておくと、わずかではありますが
楽になるかもしれません。

いずれにせよ、とてもつらい病気であるのは事実ですし、
場合によっては、日常生活に対しての、障壁になる場合もあります。
本人と周囲のサポート、医師のサポートによって
気長に治療していく必要のある病気ですから、
もしも自分がなってしまった場合は焦らずに、
周囲になってしまった人が居たら、ちゃんとパニック障害を理解して
向き合ってあげることが大切になります。

勘違いによる言葉は症状を悪化させる

パニック障害について、深く理解もせずに
気の持ちようだ!だとか、もっと強くなれ!だとか
そう言う言葉を投げかける人は、かえってマイナスになります。
精神的な問題だとか、そういうことではなく、
脳の物質の問題、つまりは脳の病気の一種です。

未だ、パニック障害に理解を示さず、
根性論を唱えるような人も居ますが
同じ脳の病気として考えてみればすぐに分かると思います。
例えば「脳腫瘍」や「脳梗塞」等の脳の病気に
”気合だ!だとか”心の持ちようだ”だとか、言えますか?
普通であれば言えないハズです。

パニック障害で苦しむ方に向かって
心の問題だ!などと叫び、辛い言葉を投げかけるのは
大げさな表現をすれば脳梗塞や脳腫瘍などの病気の人に対して
心の問題!と叫んでいるのと同じなのです。
そう考えれば、自分がどれだけ酷いことを言っているかも
理解しやすいのではないでしょうか。

身近にそういう人がいる場合は「理解」をしてあげることが大切です。

仕事上で支障がある場合は…

症状についてしっかりと理解していても
仕事上に危険が生じる可能性があったり
接客業などの場合は、難しい部分もあると思います。

そういった場合は会社側や上司が一方的に
対応を決めつけてしまうのではなく、
相手としっかりと話し合った上で
どのようにしていくか、ということを
決めることが大切になります。

配慮した仕事内容にするのか、
それとも別の方法をとるのか…
選択肢はひとつではありません。

まとめ

パニック障害については、
単なる心の病気だとか、気のせいだとか、そういう偏見にも似た
思い込みをしている人も多いですが、
れっきとした脳の病気ですから、
その点はちゃんと理解しなくてはなりません。
自分だって、いつそういう状態になるか分からないのです。
人間なんて、脳1つで、人がガラリと変わってしまうのですから、
脳で起きていることに苦しむことは当然ですし、
周囲もしっかりサポートしてあげなくてはいけません。

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