ブラック企業は何で内部告発されないの?その理由を語ります。

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店員Kです!

世の中にはたくさんのブラック企業があります。
細かい部分まで確認すれば、
多くの会社で何らかの違反行為は
出るものと思います。

しかしながら、ブラック企業が告発されることは
あまり多くはありません。
世の中に存在する会社の数から考えれば、
まだまだ明るみになってないブラック企業は
相当な数存在するでしょう。

私が雇われ店長として勤務していた会社も
なかなかのブラック企業でしたが、それも
明るみになってりません。

では、なぜ、ブラック企業は
なかなか告発されないのでしょうか。

本来であれば、ブラック企業で働いている人が
「違反だ!」と声を大にできれば良いのですが、
なかなかそうもいかないのです

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ブラック企業が内部告発されない理由

私は、ブラック企業をかばうつもりは全く
ありませんが、ここから先ではブラック企業が
なかなか内部告発されない、冷たい現実を
書いていこうと思います。

理想論を言えば、ブラック企業は、告発されて
注意を受けて、それを正して、ちゃんとやっていく、
ということになりますが、
そんな子供が考えるようなハッピーエンドストーリーは
世の中には存在しません。
この世はそんなにきれいな世の中じゃありません。
だからこそ、なかなか内部告発なども行われないのです。

以前、内部告発の過酷な現実という記事でも書きましたが、
内部告発は本当にハードルが高く、厳しいものになっているのです。

では、その理由を見ていきましょう。

自分の生活がかかっている

勤務している先がブラック企業だったとしても
”多少”であれば、それは目を瞑ってしまう人が
大半です。有給休暇を誤魔化されている、だとか、
残業が労働基準法に違反している、だとか、
小さなブラックであれば、我慢してしまう人が
この世の中には、たくさん存在するのです。

それはどうしてか?
自分にも生活がかかっていらからです。
内部告発を行えば、自分の立場がどうなるかは
分かりません。
会社から上手いように、退職に追いやられる
可能性もあります
「守る」ということにはなっていますし、
報復人事のようなことはやってはいけないことなのですが、
そう上手く、社会は機能していませんし、
内部告発には、高いリスクを伴うのも事実です。

また、会社の不正の規模によっては、
自分の会社が無くなる可能性、
つまりは仕事を失う可能性も0ではなく、
自分の生活が壊れてしまう恐れもありますから、
なかなか内部告発に踏み切ることはできない、
というのも現実だと思います。
特に小さな違反だと、難しいですね。

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効果があるかも分からない

労働基準監督署などに行って、
違法な部分を告白したとしても、
それが効果を出すかどうかは分かりません。
例えば、小さな違反などであれば、
会社側も誤魔化すかもしれませんし、
満足な効果が出ない可能性もあります。

そもそも、確実な証拠がなければ、
労働基準監督署が動かない可能性もありますから、
そこも、内部告発のハードルを高めています。

もちろん、簡単に告発できて、簡単に指導が
入ってしまうのでは、逆に「嘘」をつく人なども
出てきてしまうと思いますから、
色々難しい面もあるのだとは思いますが…

色々と手間がかかる

労働基準監督署などに告発するにしても、
色々と手間がかかります。
そのままスムーズに進んで、会社側が納得して
ブラックな部分を潰すことができたとしても、
それでも、内部告発する人は労力もかかりますし、
自分の今後(何もなかったとしても)を考えてしまい、
不安になったりするような気持ちはあるかと思います。
精神的なストレスにもなるわけですね。

内部告発には労力もかかりますし、
告白する側の負担が大きいのもまた事実です。
時間的な負担、精神的な負担。
色々な負担が、そこにはあるのです。

こういったことからも、内部告発が進まない、
行われない原因の一つではないかと思います

会社からの報復を恐れて…

上でも少し書きましたが、会社からの報復を
恐れる、という人は実際に一定数存在します。
いくら、匿名性があると言っても、会社側が本気を
出して調べれば、大体誰だか分かってしまうモノでしょうし、
もしも、自分が告発したと発覚したら、
グレーゾーン、あるいはブラックな方法で、
その社員を追い詰めていくことは、目に見えていることです。

嫌がらせや、場合によっては何らかの処分、
そういったことまで考えられます。

最初にも書いた通り、自分にも生活がありますから、
会社から睨まれたくないのは誰だってそうだと思いますし、
現実は”内部告発者は守られない”というのも事実ですから、
会社からの報復を恐れてしまうのは普通の反応ですし、
これが、改善されないと(なかなか難しいですが)
内部告発が増えることはないでしょう。

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辞めてしまった方が早い

辞めてしまう覚悟でブラック企業を
告発する人は…と思うかもしれませんが、
どうせ辞めてしまう覚悟なら、そのまま辞めてしまって
さっさと新しい会社に行った方が、自分にとっては
得ですし、早い話なのも確かなことです。

内部告発をすれば、それだけ手間もかかりますし、
最悪の場合は、転職活動などへの影響が出る可能性も
0ではありません。

そのため「どうせ辞めるんだから告発してやる!」ではなく
「こんな会社辞めてしまえ!」となる人の方が
多いのも事実でしょう。
辞めてやる!と思ったときに、
わざわざさらにそのブラック企業と関わりたいか、
と言われれば、そうでは無い人も多いでしょう。

誰だって、自分の人生が大事です。
ブラック企業と戦うために人生の貴重な時間を
費やす人は、なかなかいないのも、現実です。

少なからず時間もかかってしまいますし、
それであったら、次に早く進みたい、
と考えるのは普通のことではあると思います

それが普通になってしまう人も

ブラック企業で勤務をしていると、
残念ながら”それが普通”になってしまう人も存在します。
休みが無いのは当たり前、
残業代が出ないのは当たり前、
有給休暇が無いのも当たり前、
そんな考えです。
本来は、おかしなことなのです。

残業代は出るべきものですし、
有給休暇も法律に基づいて、ちゃんと出すべきものですし、
有給休暇以外の休日も、ちゃんと用意するべきものです。
しかしながら、それが無い事が普通になってしまう。
それが、ブラック企業の恐ろしい部分の一つでもあります。

上で書いたことは、全部、普通ではありません。
しかしながら、実際に私はブラック企業で勤務していましたが、
その会社の中には「この会社のやり方がふつう」みたいな
感じになっている人も実際に存在していました。

長く居れば居るほど、そうなっていってしまいます。
本来は違反だらけの会社であっても、
それがふつう、だと思うようになってしまえば、
当然ながら、内部告発には繋がりませんし、
その会社に、何の疑問も抱かなくなっていきます。

これもまた、ブラック企業がなかなか
内部告発されない事情の一つだと思います。

どうせ意味がないという思い

ブラック企業を内部告発しても、
実際のところ、上でも書いたように効果があるのかどうか、
という点も疑問です。

もちろんやってみないと分かりませんが、
自分の人生をかけてまで内部告発した方が良いのかどうか。
それは難しい部分だと思いますし、
そのハードルの高さから「どうせ意味が無い」と最初から
あきらめムードになってしまう人もいるでしょう。

内部告発に対するハードルを下げなくては
「最初からあきらめてしまう」人はこれからも
どんどん増えていくと思います。

まとめ

ブラック企業は世の中にたくさんあります。
一部のみ違反しているプチブラック企業などもたくさんありますし、
完全なるホワイトな企業って、なかなか存在しないものです。

内部告発をすることに対するリスクが高すぎること、
内部告発をいすれば、少なからず自分にも手間がかかること、
当然、自分の将来の安全性も表向きにしか保証されませんし、
ブラック企業にどっぷりつかって、それが普通になってしまう人も居ます。

内部告発に対するハードルが高すぎること。
これは、大きな問題であると思いますし、
内部告発のリスクが高すぎることで、それがまたブラック企業を
成長させる原因になるのだと思います。

皆様も考えてみてください。
例えば、会社が「ちょっとした違反」をしているとして、
内部告発しよう、とまでなりますか?
多くの人はリスクや手間を考えて
目を瞑ってしまうのではないでしょうか。

そうあってはならないと思いますし、とても悲しいことですが、
それが、今の世の中であると、私は思います。

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