「紙の保険証」の廃止後には
「マイナ保険証」と「資格確認書」の2つの選択肢があります。
マイナンバーカードを取得し、保険証として利用できるように
している人は「マイナ保険証」を活用し、
そうでない人には保険証の代わりとなる「資格確認書」が自動的に
発送される形となるため、
マイナンバーカードの有無に関わらず、保険診療は
引き続き受けることが可能になっています。
では、この2つの違いは何なのでしょうか。
マイナ保険証と、資格確認書、自分なりに使いやすい方を
選べば大丈夫ですので、
違いを理解した上で、自分なりに判断していきましょう。
(※マイナンバーカードを持っていても、希望すれば資格確認書を
利用することも可能です)
※「資格確認書」と「前の保険証」の違いは、
別記事⇒資格確認書と保険証の違いの方で解説しています。
こちら↓では、「マイナ保険証」と「資格確認書」の違いを解説します。
保険診療が受けられる点は同じ
まず、マイナ保険証でも資格確認書でも、
従来の”健康保険証”と同じで、
保険診療を受けられるようになる点は同じで、
マイナ保険証がないと自己負担になるとか、
逆に資格確認書がないと自己負担になるとか、
そういうことはありません。
どちらの場合でも、これまでの健康保険証と同じように
保険診療を受けられますので、
この点には違いはありません。
まず、ここの部分は安心して下さい。
ただ、マイナ保険証と資格確認書には
それ以外の部分で”違い”がありますので、
その点を見ていきましょう。
取得方法が異なる
この2つでは取得方法が異なり、
まず、資格確認書の場合は「何もしなくても」
勝手に送られてくる(※マイナ保険証が利用可能出ない状態の場合)ので、
これまでの健康保険証と同じような形で
送られてくることになります。
資格確認書の場合は、特別”自分で何かをする必要はない”ということですね。
一方、マイナ保険証の場合は、
自分でマイナンバーカードの取得手続きをした上で、
マイナンバーカードを保険証として利用登録する手続き(こっちは簡単ですが)が
必要になります。
取得手続きの方は役所などに一度、足を運ぶ必要があるために、
マイナ保険証の場合は「自分で行動する必要」があります。
この点がまず、異なる点ですね。
なお、マイナ保険証を利用可能にしている場合は
資格確認書は送られてこない(申請すれば入手は可能)ので、
その点は覚えておきましょう。
(マイナ保険証が利用できる状態ではない人には
自動的に資格確認書が送られてくるので、何もする必要はありません)
発行方法の違いとして、
マイナ保険証は、自分でマイナカードの取得と保険証利用登録が必要、
資格確認書は、上記の条件を満たしていない人に自動で送られてくる、
ということになります。
利用方法は?
マイナ保険証と資格確認書の利用方法は若干異なっており、
どちらも医療機関の受付で使うのは同じですが、
「資格確認書」の場合は従来の健康保険証と同じく、
そのまま受付で手渡し、あるいは診察券を出すようなケースに入れる…
という形で、これまでと変わりはありません。
一方、「マイナ保険証」の場合は各医療機関などの
受付に用意されているカードリーダーで読み取りを行い、
受付を行います。
(これも、難しい操作を求められたりはしません)
そのため、利用時には
「資格確認書」の場合は従来通り受付で渡す、
「マイナ保険証」の場合はカードリーダーで読み取る、ということになります。
どちらも特別面倒になったりすることはありませんので、
この点は安心して大丈夫ですが、
マイナ保険証の場合は従来の保険証とはやり方が変わるので、
最初は、忘れないようにしておきましょう。
(慣れれば特にどっちでも問題はないです)
カードのデザインは?
マイナ保険証と資格確認書ではデザインが異なります。
「資格確認書」の方は発行者によって異なる場合もありますが、
基本的に”ほぼ、従来の健康保険証”のようなデザインで、
大きく変わる部分はありません。
必要な情報が記載されている形で、
顔写真の掲載などは、今までの保険証と同じくありません。
「マイナ保険証」の方は健康保険証とは少し異なり
顔写真が掲載されている形になっていて、
ICチップにより、データの読み取りが可能になっています。
このように、デザイン面も、2つでは異なる形になります。
情報の閲覧の可否
この点は、マイナ保険証の方が優れている部分の一つで、
過去の医療情報の確認などを医療機関側が(患者の同意の上でなので
勝手に見られたりなどは心配しなくていいです)確認することが
できるようになります。
これにより、自分の記憶があいまいであっても、
データとして過去の診察の情報などを伝えることができるために
より正確な医療を受けられる可能性がUPする…
と、いうことになりますね。
一方、資格確認書の方は、従来の健康保険証と同じく
この機能はない形にはなるので、
↑のような利用は出来ない形になります。
受付や、取得方法などが今までと同じだから資格確認書の方が楽!と
いう人ももちろんいると思いますし、
逆に、こういった医療情報の提供などに魅力を感じて、
マイナ保険証の方がいいと感じる人もいると思いますし、
このあたりはどっちに優劣が存在するなどではありませんので、
総合的に判断していけば良いと思います。
更新時の対応の違いは?
マイナ保険証と資格確認書の有効期限は、
マイナ保険証が5年、資格確認書が最長5年(※保険者が定める)と
なっています。
このため、資格確認書も5年であれば、有効期限は特に変わりはありません。
更新に関してはマイナ保険証の場合は手続きがまた必要になりますが、
資格確認書の場合は現時点では健康保険証と同じで勝手に更新されて
また新しいカードが送られてくるということになるので、
手間の面で言うと、マイナ保険証の方が少しかかることにはなります。
なお、マイナ保険証を使っていて、更新を行わなかった場合(忘れたりなど)は
資格確認書が自動的に送られてくるので、
何らかの理由で更新できなかった場合も
保険診療を受けられなくなるわけではありません。
初診料・再診料に数円の差
これは、ほとんど気にする必要のないことではあるのですが、
マイナ保険証を利用した場合と、資格確認書を利用した場合で、
初診料と再診料に数円の差が生じます。
本当にわずかな差で、
マイナ保険証の方が(令和6年1月以降)初診料は6円、
資格確認書だと12円となります。
このほか、調剤などの場合も同様に数円の差があります。
ですので、数円でも安くしたいならマイナ保険証の方が
優れていることにはなりますが、
本当に”数円”の差でしかないので、
この部分はあまり気にしなくても良いかとは思います。
毎日病院に行く人は少ないと思いますし、
仮に1ヵ月に10回行っても、100円にも満たない金額の
差しかつかないので、そこまで細かく考えたりはしなくても
大丈夫ですし、過剰に心配はしなくて良い部分です。
まとめ
マイナ保険証と資格確認書は、
どちらが正しいとか、どちらが優れている、とかではなく
どちらにも良い部分・少し手間となる部分があります。
資格確認書の場合は「従来と同じように」使える点や、
保険証のように、何もしなくても送られてくる点などは
メリットになりますし、
マイナ保険証の場合は、医療情報の確認だったり、
初診料がわずかながら下がるなどのメリットがあります。
”どちらかが正しい”ということではなく、
自分自身の使いやすいほうを選んでいけば良いので、
自分で好きなほうを使っていきましょう。
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