マイナンバーカードは保険証としても利用することができ、
「マイナ保険証」を利用している人も実際に存在します。
将来的に、現行の紙の保険証はなくなり、
マイナ保険証と、マイナ保険証を持っていない人のための「資格確認書」
この2つで運用していくことになるため、
マイナ保険証の利用率なども、度々話題になったりしています。
しかし、現時点では
このマイナ保険証の利用率は10%を切っている状態
(※記事執筆時点(2024/5)今後伸びてはいくとは思います)で、
なかなかその利用率は伸びていない状況です。
では、マイナ保険証の利用率が伸びない理由には
どのような理由があるのでしょうか。
この点について考えていきたいと思います。
(関連記事⇒保険証廃止後、マイナカードを持ってなくても大丈夫?)
カードの所有率は上昇も、保険証利用率は上がらない
現時点では
”マイナンバーカードの所有率”はかなり上がってはいますが、
一方で、保険証として利用している人の割合は
かなり低い水準で推移しています。
これに関しては、他の選択肢があるうちは個人の自由ですし、
一般人レベルで言えば”数字が高かろうと、低かろうと
自分の好きな方法で利用すればいい”だけのことなので、
あまり数字自体は一般の立場からは気にする必要はないことです。
が、”どうして利用率は低いの?”と、興味本位で気になる人も
いると思いますので、その理由を色々な角度から
考えていきたいと思います。
現行の保険証がまだ使えるため
最大の理由はこれに限るかと思います。
基本的に人間は”今まで使い慣れたもの”を好む傾向にあり、
健康保険証に関しても、その傾向が出ているものと
考えられます。
”マイナ保険証”を使うとなると
そんなに面倒なことはないにしても、
やはり”いつもと違うこと”を少しはする必要が生じ、
”慣れるまで”の過程は、”労力”になります。
それであれば”使えるうちは今の保険証を使っていよう”と、
そういう風に思っている人は多いかと思います。
そのため、現行の保険証が使えなくなる時期が
近付けば近づくほど、利用率は少しずつ上がっていくと
考えられます。
逆に言えば現行の保険証がもしも今後も使えるように
なったりすれば、利用率は”そんなに上がらないまま”に
なる可能性は高いです。
利用者側が感じられるメリットが少ない
マイナ保険証に切り替えても、
利用者側が感じられるメリットというものは
残念ながら、あまりありません。
アプリでの情報の確認など、そういうものもありますが
”それを利用する人が多いのかどうか”と言われると
あまり多くはないと思いますし、
費用に関しても、わずかに安い程度で、
本当に微々たるものです。
仮に”マイナ保険証の方が半額になる”みたいに
大きなメリットがあれば一気に広がると思いますが
利用者の目線から見てみると、
”大したメリットがない”というのも
伸び悩みの理由のひとつでしょう。
行政側や、医療側でメリットがあったとしても、
利用者側の目線から言えば、冷たい言い方をすると
”使う側には関係のないこと”であり、
不正利用などを防ぐ目的だとよく言われることもありますが、
それも、不正利用など全く考えずに”普通に使っているだけの人”からすれば
”自分には関係のないこと”だというのも事実ですから、
メリットがなかなか感じられない、というのは
伸び悩みの原因かと思います。
窓口に出す時も、マイナ保険証の方がむしろ慣れていないので
手間がかかったりしますからね…。
トラブルなどの懸念も
全体的な数で言えば、それほど多いわけではないのですが
一方で、”マイナ保険証が使えなかった”というようなトラブルが
起きていないわけではありません。
全体の割合にすれば”ほんのわずかなこと”ではあるのですが
”そういう可能性がわずかでも”あるとなると
やはり”面倒臭そうだなぁ”と感じてしまうのはムリはありません。

使い慣れている現行の保険証であれば
そういうことは起きないわけですから、
”まだ、受け付ける側も慣れていない”ものを
使うことをリスクと考える人もいるでしょう。
これは、利用者が今後増えて行けば解消されるとは思いますが
今のところ”普通に使う分には特にトラブルのないほう”を、
使おうとする人が多いのは、
人間の心理として、仕方のないことであるのは事実です。
面倒臭いと思われている
マイナ保険証を利用するためには
マイナンバーカードを自ら作りに行く必要があります。
これが勝手に送られてくるのであればよいのですが
そうではないためにどうしても”多少の労力”が
かかることになります。
それを面倒臭いと感じる人はやはりいると思いますし、
仕事が激務な人などは、その余裕すらない可能性もあります。
仮に”マイナンバーカードが、勝手に送られてきて、
勝手にマイナ保険証として使えるようになる”
(現行の保険証のような形で)になるのであれば
利用率ももう少し上がっているのではないかと考えられます。
資格確認書を使うつもりの人もいる
現行の保険証廃止後の選択肢が
”マイナ保険証”だけなのであれば、
利用率は今よりも高くなっているかと考えられます。
ただ、マイナンバーカードの取得は法律上任意であり、
”マイナンバーカードを作らないと、保険診療が受けられなくなる”というのは
問題になってしまいますから
別の選択肢を用意する必要が生じます。
その選択肢が”資格確認書”で、
これがあれば、マイナンバーカードを持っていない場合でも、
健康保険証と同じ扱いで、引き続き保険診療を受けることができます。
そのため、”他の選択肢”が今のところはある状態であり、
当然、選択肢が2つあればどっちを選ぶかは個人の自由なので、
分散するのは当たり前のことです。
ですので、マイナ保険証の利用率は
保険証廃止後も、そもそも100%になることは
あり得ないことで、それも、マイナ保険証の利用率の数字だけを
考えるのであれば”上がらない原因のひとつ”ではあるでしょう。
とは言え、ルール上、資格確認書のような選択肢は
必要にはなると思いますので
この点は仕方のないことだと言えます。
マイナンバーカードの取得自体を法律で義務化したならともかく、
していない以上は、その選択肢も用意しないといけませんからね…。
不信感などによるもの
中には、マイナンバーカード自体に不信感を
持っていて、それが理由でマイナ保険証も使わない、という人も
0ではないかと思います。
それが良いことなのか、悪いことなのかは
ややこしくなるので触れませんが、
どう考えるかは個人の自由なので、
そういった点の払拭を少しずつしていくことも
(利用率を上げていくのであれば)仕方のないことです。
陰謀論的なもので不信感を抱いている人はともかく、
単純に”ただ普通に不安”な人もいるとは思いますから
そういった人相手であれば、より丁寧な説明をし、
運用をしていくことで、ある程度払拭することは
できるはずです。
ハッキリと物事を示し、
一度発表したことをフラフラと変えたり、曖昧な表現したり
しないようにしつつ、運用を進めていくと
より信頼も得られるのではないかと考えられます。
まとめ
最大の理由としては
”今はまだ普通の保険証が使えること”と、
”利用者側の目線でマイナ保険証に変えるメリットがあまり感じられない”こと、
などが挙げられるかと思います。
履歴などを見たりしない人からすれば
マイナ保険証に変えても「何か得するの?」ということになってしまうので、
人は慣れたものを好む生き物ですし、
今の時点で急激に数字が上がらないのは仕方のないことなのではないでしょうか。
また、”数字”だけを求めてもあまり意味はないので、
運用する側も、数字よりも粛々と利便性やシステムの安定の方に
力を注ぐべきです。
「数字を!数字を!」になってしまうと、よくないですからね。
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