お金がないから自粛したくても自粛できないという現実を知る。

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新型コロナウイルスの騒動による自粛や、
感染予防の対策…

しかしながら、そんな中でもイベントが開催されたり
お店での集まりが行われたり、
感染のリスクを上げてしまうようなことも
実際に起こっていることです。

その理由は何か。
理由は様々あると思いますが
最大の理由のひとつとして
挙げられるのが”お金がないから”
ということでしょう。

お金がないからイベントが開催される
お金がないからお店の営業が続く…

結局、お金の問題が大きいのです。

やたらと、イベントやお店を
批判する人もいますが、
少し冷静になってみてください。
感染リスクが上がるのも、誰かを巻き込む可能性があるのも
ウイルスとの戦いにおいて”自粛”が正しいのも
それは正論です。

でも、お金がない。

これから書いていくようなことが実際に
世の中にはあるのが事実ですし、
「きれいごと」だけじゃ、生きていけない人は
大勢いるのです。

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お金がないから自粛したくてもできない

命のほうが大事だろ、と言う人もいますし
それはその通りです。
ですが、きれいごとだけでは
世の中は通らないのも事実です。

命が大事なのは、ほとんどの人が
分かっていることです。

ですが、それでも自粛できない。
自粛したくても、自粛できない。
それが、現実なのです。

例えば、イベントなどに目を向けてみると、
イベントを自粛した場合、
大きな損害が出ることは避けることが
できません。
保障などもいろいろ話は出ていますが
それでも、マイナスを0にすることは
現実的に考えてほぼ不可能でしょう。

そうなってくると、
イベント業者は
”感染リスクを取るか”
”そのまま破滅するのを取るか”という
究極の選択を強いられることになります。

その結果、自粛したくても自粛することができない、
という逃げ道のない状態になってしまう、
というのが、イベントが開催されたり
早期に通常通りに戻ったりに
繋がってくるわけです。

でも命のほうが大事でしょ?
とか、他人を巻き込むな、とか
ちょっと自粛しただけで潰れるなら~とか、
色々な意見を目にします。

が、それは、自分がその立場に
なってないからこそ言えることです。
↓に書いたことを、自分の立場に置き換えて
想像してみればわかると思います。

バッシングされても無理なものは無理

イベントの中には、
”感染拡大防止のために中止してほしい”と
言われてもそのまま実行するイベントもあります。

全てがそうとは言い切れませんが、
主催者も”できるなら自粛したいけど、できない”
というところも多いでしょう。

お店に関してもそうで、
”営業中止したいけど、できない”という
お店は多いです。

その立場になったことがない人には
分からないとは思いますが
結構、どこも厳しいのが現実です。

感染リスクもある中、バッシングされてでもやるか、
それとも自粛してそのまま破滅するか。
どっちかを選べ、と言われたら
前者を選ぶ人もいるでしょう。

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ちょっと自粛したぐらいで潰れるなら…は未経験者の言い分

少しイベント自粛したぐらいで、
少しお店の営業を辞めたぐらいで
資金繰りが悪化するなら、
それは元々ダメだったんだ、という人もいますが
それは、間違いです。

世の中には”1か月”自粛しただけで
破滅するお店や会社は非常に多いです。

常に黒字だとしても、です。
1か月何もできなくても、そのままヘラヘラしてられる企業・お店なんて
本当にごくわずか。

しかも、1か月収入0、ではなく、
コストだけはかかっていく。
人件費、諸費用(イベントなどであればキャンセル費用なども)、
お店の維持費などもそうです。
つまり+0になるだけではなく、
マイナスはいつも通り、場合によってはいつも以上にかかる。
そんな状況じゃ、多くの会社・お店は持ちません。

これが現実です。

この点、勘違いしている人は非常に多く
”自粛しただけで潰れるならそんな会社・お店はいらない”
なんて言ってたら世の中の大多数の会社やお店は
消えます。

1か月収入0で(あるいはもっと長く)
マイナスだけ背負え、なんて言われたら
「いや、無理です」となる会社・お店は非常に多い。
これが現実であり、
”お金”があれば自粛できるけど、お金がないから
自粛できない、ということになるのです。

他人を巻き込むなと言われても…?

イベントをそのまま開催して
感染者が出て、その人から感染して…
関係のない人が巻き込まれたらどうするんだ!
という人もいます。
これは、確かに正論です。

ですが、もしも自分が、イベントを主催しなければ
破滅する立場だったら?ということを
想像してみてください。

あなたは、”ほかの人の守るため”に
自分が破滅する、なんて選択をしますか?
もちろん、する人もいるでしょうが、
騒いでいる人の大半は、自分がいざ、その立場になったら
自分を守るほうを選びませんか?

「他の人を守るために自分が破滅する」
「他の人を巻き込む可能性(巻き込まないでも済むかもしれない)が
 あるけど、自分を守る」
どっちを選びますか?

後者を選ぶ人も多いのではないでしょうか。

誰にでも人生があります。
自粛しなかったイベント、自粛が必要な業種でもそのまま営業するお店。
確かにこれは危険ですし、褒められたことではないです。

が、↑のような人たちを
バッシングしたりすることは
「破滅してでも自粛しろ! でもお前のそのあとのことは知らない」
と言っているのと同じことです。

相手が生活できるように補償して、
それでも相手が自粛しなかったならバッシング
されても仕方ないですが、
そうではなくただ単に「お前は破滅してでも周囲を守れ」
なんて言われて、「いや、無理です」となったときにも
バッシングしまくるのは、さすがにやりすぎです。

金があれば自粛したいよ!
という会社・お店は多いはずです。

命さえあればどうにでもなるだろう?

自粛して破滅しても、
命さえあればどうにでもなるだろう!という
人もいると思います。

ですが、どうにでもならない人も
世の中にはたくさんいます。
再就職するにしても厳しいですし
イベント会社やお店の経営者などは
破滅したら「0」になるわけではなく
大幅なマイナスになるのです。
マイナスだけが残る状態。

全てを失うどころか、
失った以上の状態になるわけですね。

世の中には貯金がない世帯もたくさんあります。
自分がしてこなかっただけの人もいれば
したくてもできなかった人も。
補償などがあっても、とてもそれだけでは足りず、
現状、補償もあいまいですし、中止に伴う損害などが
全て補償されるわけではありません。
従業員がいる会社はその従業員も露頭に迷うことに
なります。

会社やお店を経営していて破滅した場合、
もしくはその従業員で自粛により仕事がなくなり
収入が途絶えた場合…
どうにもならない人も世の中には大勢います。

「仕事は何でもある」
「ホームレスになってでも生きていれば」
みたいな人もいますが
自分がそういう立場だったとしたら、
恐らくは、”そんなの耐えられない”という人も
多いでしょうし、
最悪、自ら命を…なんて選択をする人もいるでしょう。

命があっても、どうにもならない、なんて
状態になる人も本当にいるのです。
会社やお店が破滅することは、
特に経営側にとって壊滅的なダメージを
与えますし、
従業員がマイナスを被ることはあまり
ありませんが、それでも収入が0になることは
致命的な痛手となります。

まとめ

自粛したくてもできない人がいる。
破滅するか、それとも感染リスクから目を逸らし、
自粛しないか。その究極の選択を迫られた挙句
必要以上に批判される。
「もう、どうしろって言うんだ」っていう状態に
追い込まれている人も多いです。

「他の人を巻き込むな」だとか
やたらと必要以上にイベントや、お店を
批判している人は、自分が逆の立場だったら
恐らく、自粛なんてできるか!と文句を
言っていることでしょう。

見る立場によって、考えも何もかも
変わってくると思いますし、
相手の立場に立って考えてみれば
必要以上に過激な言葉で
批判するようなことは、普通、できないと思います。

自分が「周囲を巻き込むな。自粛して破滅しろ」と
言われる立場だったら
”はい、そうします”なんて素直に言える人は
少ないはずです。

”自粛したくても自粛できない”という状況に
追い込まれて結局、自粛しない道を選ばざるを得ない
人を作り出さないためにも
ある程度の補償、せめて破滅しない程度の
補填は、感染拡大防止を本気でしたいのであれば、
するしかないでしょう。

「自粛要請!でも自粛後のことは知りません!」じゃ
「無理です」になるのは当然です。

”イベント会社に補償するのはおかしい”という人もいますし、
それは確かに難しい問題なのですが
その会社への補償、というより「感染拡大防止のための費用」と
考えたほうがいいでしょうね。

結局、自粛したくても自粛できない(金がない)=だからやるしかない=
感染広がる と流れていくのであれば
お金を出して止めるしかないのですから。

金を出し、職を失わない保証をされれば、ほとんどの人は自粛しますよ。
人間とは、そういうものです。

が、現実的にそんなお金は行政にもないでしょうし、
自粛したくてもできない、
させたくてもさせられない、
これが現実です。

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