確定申告は郵送で提出後に「控え」が戻ってくれば問題なし…とは限らない。

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確定申告を”郵送”で提出した後に
”控え”が戻ってきたら
それで”あなたの確定申告は問題ありませんでしたよ”と
いう意味なのかどうか。

意外とよく分かっていない人もいるかと思いますので
この点について解説していきます。

郵送後に”控え”が戻ってきた=内容が確実に正しかった、
とは限らない、というのが現実的な答えになります。

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「控えが戻った」=「問題なし」ではない

確定申告を郵送で税務署に送る場合、
後から”控え”が返送(※希望する場合のみ 詳しくは後述)されてきます。

そこには税務署の受領印もついているため、
”確定申告に間違いはなかったんだ”と、安心してしまう人も
いるかもしれませんが、
実は”控えが無事に戻って来た”=”何も問題なかった”とは限らず、
後から指摘などが入る可能性も
完全に”0”であるとは言い切れません。

そのため、提出した確定申告の控えが戻ってきたとしても
”それで全て終わり”とは限らず
”ひとまず、受け取りましたよ”ということでしかない、
というのが事実になります。

控えが戻ってきたら何も問題がなかった、ということではない、
ということになりますね。

この点はまず、覚えておきましょう。

しばらくの間は指摘される可能性もある

確定申告提出後に、”いつになったら正解だったか”分かるのかというと、
確実な答えはありません。

大体の場合、6月頃までにその年に提出された
確定申告の書類のチェックなどが終わると言われていますが、
後からでも、何か問題が見つかれば指摘される場合などもあり、
所得税関係の時効期間を迎えるまで(5年ほど)の間は
後から何か指摘される可能性は完全に0とは言い切れません。

ただ、単なる小さなミスであれば、
大抵の場合は夏前までに何の連絡もなければ
”問題なかった可能性が高い”と判断することは出来ます。

が、確定申告の控えが帰ってくるのはそれよりもはるかに早い時期に
なりますので”控えが戻って来ても、そのあとに指摘される可能性もある”
と、いうのが正しい答えになります。

間違いがあれば、何年かした後でも
”もしかしたら指摘される可能性がある”と、いうことですね。

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すべてのミスが指摘されるわけではない

明らかに悪質(故意に誤魔化そうとした場合)や、
故意でなくても大幅に税額が変わってしまうケースなどは
ほとんどの場合確実に指摘されますが、
一方、”税自体には何の影響もない些細な間違い”だったり、
”些細な間違えでなくても税額にはやはり何の影響もない”ものだったりする場合は
いちいち指摘されない場合もあります。

”細かなミス”まで全部指摘しているとなると、
実際のところ”100点満点の確定申告書類”を提出しているような人は
現実的にはあまり多くないため、
税務署側も仕事がパンクしてしまいますし、
申告する側も”何の影響もないような些細やミス”まで指摘されるように
なってしまうと、毎年過度にドキドキするようなそんな状態に
なってしまいますから、そこまでの指摘は行われないことが多いいです。

また、”税を多く払ってしまうミス”(申告する側が損をしている場合)は
いちいち指摘してこない
(向こう側は得をするケースは基本、こっちから言わないとダメです)ので、
”何も指摘されなかった”=”完璧だった”とは、限らない、というのもまた事実です。

なので、結局のところ
”何も間違いがなかったのかどうか”は、最後まで分からない、
というのが正直なところになります。

そもそも返信用封筒を同封しないと控えも来ない

郵送の場合、
”控え”は、必ずしも戻って来るわけではなく
”希望者のみ”に送られてくるものになります。

確定申告をする際の用紙に
ご丁寧に”あなたは控えを希望しますか?”みたいなことが
書かれているわけではないので、
この点は注意してください。

そのため、先ほど
”控えが戻って来る”=”間違いがなかった”とは限らないと書きましたが
”控えが戻ってこない”=”正常に受理されていない”と、いうことでもない、
ということです。

郵送で確定申告を提出する場合に控えが欲しいのであれば
”返信用封筒”を同封することが必要になります。

これを同封していないと、
税務署側から「控え」が送られてくることはありませんので、
注意してください。

※返信用封筒をどのように用意すれば良いのかについては
確定申告の返信用封筒についてを参考にして下さい。

もちろん、「控え」が必要なければ
返信用封筒は同封しなくても大丈夫ですし、
返信用封筒がなかったからと言って
”控えが送られてこない”以外の部分については
影響はありませんので、
ちゃんと提出扱いになりますし、
”返信用封筒が入っていませんでしたが?”などという指摘を
受けることはありません。

この点については、安心して頂いても大丈夫です。

まとめ

確定申告を郵送で提出した場合
”控えが戻って来ても”それで、何も間違いがなかった、
今年の確定申告は一安心だ、ということでは
ありませんので、この点はご注意ください。

そのあとも、間違いがあれば指摘される可能性は
十分にありますので、
あくまでも”控えが戻って来た”=”とりあえず受理はしてもらえた”という段階…
つまりは”提出完了”ということであると覚えておいてください。

先程も書いたように、納税に全く関係なく、
小さなミス程度であれば指摘されずに終わることもありますし、
指摘されなくても、自分も、向こうも、何も損をすることはありません。
(納税額が変わらないわけですからね)

ですが、税に影響するような部分は後から指摘が入るので、
もしも指摘があった場合に関しては、しっかり対応していきましょう。

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