閉店続きは終りの始まり。閉店はその場しのぎに過ぎない。

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系列店の閉店が続いている…
そんな光景を見たことはありませんか?

「閉店」はあくまでもその場しのぎの手段にすぎません。
不採算店舗を閉店して、何とか巻き返そうとする
会社も多いですが、実際のところ、閉店しても
根本的な解決にはならず、
むしろ、生き残っているお店をさらに苦しめて
どんどんお店が潰れていき、
最終的には全店閉店、という苦い結末を
迎えることになってしまうケースも少なくありません。

実際に、私が勤務していた会社は、店舗の閉店を
続けていましたが、最終的には”全滅”しました。
閉店が自らを苦しめる結果になってしまったわけですね。

では、どうして自らを苦しめることになるか。
生き残るためにはどうすれば良いのかを見ていきましょう

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閉店だけに頼れば破滅する

閉店して店舗の数を減らす。これをやっていると、
確かに、短絡的に考えればプラスになるかもしれませんが
「閉店」ということだけを頼りにしていると、
いずれは破滅することになります。

実際に私の勤務していた会社が経営していたお店は
相次ぐ閉店により、資金的にも体力がなくなり
最終的には会社ごと消滅することになりました。

もちろん”閉店”が悪い事だと言っているわけではありません。
手段の一つとして閉店は必要でしょう。
が、それに頼り切りになってきしまってはいけない、
ということになります。

閉店はあくまでも1手段にすぎず、それだけでは
どんどんドミノ倒しのように閉店店舗が増えていき
最後には全滅するのです。

では、どうしてそうなってしまうのか
どう対処すれば良いのか、
それを考えていきましょう

実際にあった話!ドミノ倒し閉店で会社も消滅

まず、私の以前勤務していた会社のお話ですが、
その会社は、赤字の状態が続いていました。
そのため、不採算の店舗を閉店する、という手段が
親会社の方針で取られることになったのです。

この時点では、まだ黒字の店舗も結構ありました。

不採算店舗閉店の方針のもと、
地方の店舗が次々と閉店になっていきました。
数か月ごとに1、2店舗のペースですね。

それはもう、みるみる店舗が減って行ったものです。

しかしながら、それによって、本社維持費という費用が
あったのですが、各店舗のその負担が倍増、それ以上になりました。
本社は売上をほとんど出していない(お店ではないので)ので、
店舗が減れば減るほど、それぞれの店舗の負担が増えていく、
と、そういう流れになっていました。

それにより、倍増した本社維持費により、黒字から
赤字転落する店舗が出てきました。
そして、そういった店舗は閉店に。
どんどん、どんどん店舗は少なくなっていったのです。

そして、最後には数店舗が残るだけとなりました。
が、閉店頼みのやり方は後述するようなことが起きる為に
それで持ちこたえられるはずがなく、
ついに、全店閉店、会社も消滅ということになってしまいました。

まさにドミノ倒し状態の閉店ラッシュ、会社消滅となったのです

もちろん、計画的に閉店して、
閉店だけではなく、別の方法もしっかりと考えているのであれば
巻き返しをすることも可能だと思いますが、何がかんでも閉店!
みたいなやり方だと、最終的には全てを失うことに
なるわけですね。

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閉店は残る店舗に負担をかける

系列店の場合、超大規模な全国展開レベルであれば
話は別ですが、数十店舗クラスの展開規模だと、
閉店は、残る店舗に負担をかけることになってしまうのです。
では、どのような負担を残る店舗にかけてしまうことに
なるのでしょうか。

・維持費などの負担増
私の前の勤務先でも起きたことですが、
全体の店舗数が減る=本社の維持費などの負担が各店あたり、増える
ことが発生する場合もあります。
この場合、それぞれの店舗の負担が増えるわけですから
今まで黒字だった店舗も、増えた分で赤字に転落してしまう
可能性は十分に考えられます。
そうなってしまうと、また閉店店舗が増えて、さらに残る店舗に対する
負担が増えて、という悪循環が始まってしまいます。

・在庫の問題
小売業の場合、在庫の問題もあります。
閉店店舗の在庫は、基本的に残る店舗へと転送されることになるかと
思います(会社により異なります)
他店に転送を行った場合、他店の在庫は大幅に増えることになりますし、
正直に言ってしまえば”閉店セールでも売れなかった商品”が
残るだけですから、大した商品は残っておらず、
閉店店舗からの転送は、滞留在庫をさらに増やすだけの結果に
終わる可能性も高いです。
このあたりも、悩みどころな部分になりますね。
在庫の問題、というのは大きな部分になるかと思います。
実際に、私の前の勤務先では、次々と閉店店舗の転送が行われて
まさに地獄のような状態になってしまっていました。

・仕入れの問題
問屋やメーカーなどから商品を仕入れしている系統の
お店である場合、仕入れの条件や価格などが
引き上げられる可能性があります。
これは、店舗数が減ることにより、
仕入れの絶対数が減ってしまうことで、条件が悪くなることがあります。
何でも”大量に仕入れ”していることで仕入れ単価が抑えられたり
人気商品の入荷数を増やしてもらえたり、そういうことがあるのです。
が、店舗が減れば減るほど、仕入れ数は確実に減って行きます。
そうなると、条件面も悪くなるので、当然のことながら
残るお店をさらに苦しめることになってしまうのもまた事実です。

・モチベーションの低下
店舗の閉店が続くと、残る店舗の人間の
モチベーションにも影響する可能性があります。
これは何故かと言うと「自分も近いうちにそうなるかもしれない」と
いう不安を抱くためですね。
他にも色々と理由はありますが、あまりにも店舗の閉店が続けば、
やはり「不安」を抱くものですし、”ここで働いていて未来はあるのか”という
不安も感じてしまうと思います。
そうなると、モチベーションは大きく低下します。
転職を視野に入れ始める人も出てくるので、残る店舗によっては
厳しい状況がさらに続くことになります

全滅しないためにはどうすれば?

全滅しないためには、残る店舗のスタッフが出来る限りのことを
することも大切ですが、それだけではどうにもならないこともあります。

本社側として”閉店”以外の対策もしっかりと考えることが
重要になってくるでしょう。
先ほどから書いている通り、閉店もひとつの手段にはなりますが、
結局のところ、閉店するだけで、他に何の対策も
講じないのであればそのまま全滅してしまう可能性が高いです。
実際に、本社が大きな対策を出来ないまま
全滅してしまったところもあります。

そのため、「閉店」以外の対策を早急に打ち出すこと。
本社も一丸となって、やっていくこと。
これが、大切になります。

ただし、焦るあまりに”意味のない施策”を実施したのでは
逆効果です。
ちゃんと効果的な施策を考えて実施していく。
それしか、生き残る方法はないかと思います。

それが出来ないのであれば次第に店舗は減っていき、
最終的には全滅するのがオチなのです。

閉店頼みになったら終わり

会社が、店舗を次々と閉店させていく
「閉店頼み」になれば会社はいずれ終わります。
支え切れなくなります。

閉店も確かにひとつの手段ではありますが、
”それだけ”ではなく、必ず閉店以外の
手段についてもしっかりと考え、
それと組み合わせることで初めて閉店が意味をなします。

ただ何も考えずに閉店しているだけでは
それは、ただの自滅行為です

まとめ

系列店の閉店が続いている場合、
その状況には危機感を持たなければなりません。
危機感を持たなければいずれ、
どんどんドミノ倒しかのように店舗の閉店が
続いていき、最後には何もなくなってしまいます。

そんなことになってしまわないためにも
何らかの巻き返し方法を考えて
それを実行していく必要があります。
それができなければ、私の前の勤務先のように
店舗がどんどんと減っていき、
最終的には会社ごとなくなってしまう、
などということにもつながってしまうのです。

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