「現金書留（げんきんかきとめ）」とは
現金を郵便物として送る際に
利用することになる郵送手段のことです。
書留には「簡易書留」や「一般書留」と
呼ばれるものもありますが
この現金書留については、
上の２つとは大きく異なるものになっていて
”現金そのもの”を送るための郵送手段と
なっています。
この現金書留の利用方法や特徴、
他のものを送れるのかどうか、
現金を他の方法で送ってはいけないのか、
をそれぞれ解説していきます。
現金書留以外で現金は郵送できないの？
現金を送る際には
「現金書留」で送らなくてはいけない、という法律が
存在しています。
そのため、現金書留以外の方法で
現金そのものを送ることはできません。
郵便法にしっかりとこのことが記載されており、
普通郵便で送ったり、ゆうパックで送ったり、
そういうことをしてしまうと違法行為になってしまいます。
↑のことを定めている郵便法第１７条に罰則の記載はありませんが
郵便法84条1項の方に、罰則について記載されており、
「３０万円以下の罰金」と記載されています。
「ばれなければいいや」なんてことをしていると
罰金を取られることになってしまいますので
必ず、現金を郵送する場合は「現金書留」を
利用するようにして下さい。
現金書留とは、”現金を送る専用のもの”と
考えてください。
現金以外を送ることはできるの？
現金書留はあくまでも
現金を送るためのものになりますので
現金を送らない場合は利用できません。
ただ、現金を送る場合に手紙などを
同封したい場合に関しては
認められているので
現金＋手紙などの送り方は可能です。
逆に、「手紙だけ」だとか
そういうことはできません。
どうやって出すの？
現金書留は、ポストに投函はできませんので、
郵便局かゆうゆう窓口に足を運ばないと
利用できません。
面倒臭いから！と封筒にお金を入れて
ポストに投函してしまうと普通の郵便物扱いに
なってしまい、違法行為となってしまいますので
注意してください。
郵便局やゆうゆう窓口で、専用の封筒を購入
（既に持っていれば必要ありません）し、
必要事項を記入、料金を支払って発送する
形になります。
現金書留の料金は？
現金書留は通常の郵便料金に加えて
別途料金がかかります。
”もったいない”と感じるかもしれませんが
先程から書いている通り、
現金を現金書留以外で送ってしまうと
違法行為になってしまいますので、
現金を送りたい場合は、
現金書留を利用するしかありません。
現金書留の料金としては
通常料金に加えて
現金書留の料金４３０円と
現金書留専用の封筒代２１円が
それぞれかかります。
また、現金書留には万一の事故の際に
補償制度があるのですが、
初期状態では補償額の限度が１万円となっており、
例えば、２０万円を送る際にそのままにしておくと
郵便事故が発生した場合、補償されるのは
１万円のみとなってしまい、
１９万円損することになってしまいます。
任意で、この限度額を上げることが
可能になっており、
上限額を５０００円あげるごとに＋１０円の
料金がかかります。
ただし、仮に２０万円を送る場合、
補償額が１万円だと、万が一の場合を考えると
かなり怖いことですので、
ある程度、補償の上限額は上げておいた方が良いでしょう。
補償額は最大で５０万円まで上げることができます。
追跡はできるの？
現金書留は追跡サービスに対応しているので、
荷物の状況や到着したかどうかを
確認することも可能になっています。
現金書留を送る際に、問い合わせ番号が書かれた
控えを貰えると思いますので、その番号を使って
郵便局のサイトなどで確認することができます。
どのように配達されるの？
現金書留は、相手に手渡しでの
配達になりますので、
ポストに放り込まれたりすることは
ありません。
その点も安心してください。
さすがに何十万円も入れた封筒が
相手の家のポストに投げ込まれたりしたら
リスクが高いですからね…
休日にも配達が行われているほか、
手渡しでの配達になりますので、
配達時に相手が不在だった場合は
郵便局での保管となります。
小銭も送れるの？
現金書留では、お札だけではなく
小銭を送ることもできます。
小銭を送る場合も、方法や概要については
変わりません。
小銭＋お札の組み合わせも、当然大丈夫です。
ただし、注意したい点としては、
小銭を入れると重さが増すために
郵便の基本料金（通常８２円）が
重さに応じて変化するために
上がる可能性があります。
上がると言っても微々たるものでは
ありますが、
気になる場合に関してはお札にしておくと
良いかと思います。
どうしても他の方法で送りたい場合は？
繰り返しになりますが
現金書留以外は違法になります。
ただ、相手の銀行を利用して
口座に振り込んだり、
直接手渡ししたりすることは可能ですので
どうしても現金書留は高く感じる…
という場合は「発送する以外の方法」を
利用していきましょう。
まとめ
現金書留は現金を送る専用の
郵送手段です。
意外と知らずに
普通に現金を送れると思ってしまっている人も
いるかもしれませんが
これに関しては違法行為であり、
罰則も用意されているため、
最悪の場合、その罰則が適応されてしまう可能性もあります。
法律にしっかり書かれていますし
郵便局でも注意喚起されていることですから、
「知らなかった」では済まされません。
この点は勘違いしやすい場所になりますから、
現金は現金書留でしか送ることはできない、
ということは、しっかりと覚えておきましょう！
