ベータマックスとは?普通のビデオとは違うの?

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ビデオテープ、というと皆様が思い浮かべるものは
「VHS」と呼ばれる規格のものだと思います。

一般的に世間で「ビデオテープ」と言えば
このVHSを示すのは当たり前のことですし、
他のもののことを、ビデオと言っても
相手には伝わらないでしょう。

ですが、ビデオテープにはVHSだけではなく
かつて「ベータマックス」と呼ばれるものも
存在していました。

今の時代では、ほとんど聞かない言葉だと
思いますし、全く知らない!という人も多いと思います。

このベータマックスと呼ばれるものは、
ビデオと何が違うのか、
普通のビデオデッキでは再生することは
できないのかどうか、
今はもう売っていないのかどうか、
などなど、詳しく解説していきます。

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ベータマックスって何なの?

ベータマックスとは、
ソニーが展開したビデオテープレコーダーと規格を
示す言葉で、ベータ規格、ベータ形式などとも
呼ばれていました。

一般的にビデオテープと呼ばれる
VHSと同じビデオの一種で
1975年に登場したものでした。

VHSと同じように映像を録画・再生することのできるもので、
ベータマックスが登場し、VHSが登場してからは、
しばらく”2種類の規格(2種類のビデオ)”が存在していたことになります。
(これも少し前の話ですが、最近で例えるなら
ブルーレイとHD-DVDというものが争っていて
結局HD-DVDが敗北、現在はブルーレイが中心に
なっているのと、同じようなコトが昔にもあったということです)

で、このベータマックスと呼ばれるほうは、
まぁ…雑に分かりやすく説明するのであれば
「VHS」と「ベータマックス」、どっちが真のビデオか!
という争いに”敗れてしまったほう”ということになります。

ですので、今、ビデオと言えば「VHS」のことを示すのは
当たり前のことですし、意識してVHSなどと呼ばず
単純に「ビデオ」=VHSと呼ぶことが多いかと思います。

敗れてしまったベータマックスは
今では知っている人自体が少ないですし、
何それ?という人も多いのが現実ですよね。

ビデオ同士の争いに勝利した側であるVHSも、
今でこそ、ビデオ自体が既にDVD、ブルーレイに
役目を譲ってはいますが、
長い間、ご家庭の映像ソフトとして活躍しているものでした。

すでに生産は終了

ベータマックスは1975年に登場、その後、遅れて
登場したVHSと争うかたちで、市場に存在していましたが、
1980年中盤頃~、VHSが優勢となり、
ベータマックスは劣勢となっていきました。

1988年には、ベータマックスを推し進めていた
ソニー自体がVHSのビデオに参入するなど、
既に実質上、規格争いに敗北した形となり、
その後は細々とベータマックスの展開も
続いてはいたものの、2002年に
構成部品の調達が困難になったという理由から
生産を終了、ベータマックスは市場から姿を消しました。

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普通のビデオデッキで再生できるの?

一般的に普及しているビデオデッキでは
「ベータマックス」は再生することはできません。
普通のビデオ=VHSのビデオデッキと
ベータマックスのビデオデッキは別物であり、
同じビデオですが、
ベータマックスをVHSのビデオデッキで再生することはできませんし、
ベータマックスのビデオデッキでVHSを再生することも
できません。

今ではほとんど見かけることもできませんが
ベータマックスのテープを再生したいのであれば
ベータマックスを再生できるビデオデッキが
必要になります。

ベータマックスとVHSは”ビデオ”ではありますが、
両者に互換性はなく、
目的は同じ(映像を見るもの)であっても
まったくの別物ということになります。

そのため、ベータマックスとVHSが
争っている時期には、ドラマやアニメのビデオに
ベータマックス版とVHS版が存在しているような
時期もありました。
しかし、上でも書いたように、最終的にはVHSが
勝利、という形になったため、
ベータマックス版は徐々に発売されなくなり、
市場から、姿を消しました。

どんな点が違うの?

同じ「ビデオ」ではありますが、
VHSとベータマックスでは異なる部分がたくさんあります。

まず、テープの形状自体が異なります。


ソニー ベータビデオカセット 2本組 Master HG 2L-750MHGB

これが、ベータマックスのテープですね…
VHSよりも小さいことが(VHSを見たことがあるなら)
分かると思います。

特徴としては画質面などで優れていたほか、
形式上の特徴から巻き戻しや早送り・再生との切り替えが
VHSと比べてスムーズであるなど、
特に初期の時点では、VHSよりも優れた性能を
持っていたテープです
(後にVHSも改良され、徐々にその質も高めています)

ただし、構造上部品点数が多いなど、
製造面などでのデメリットなどがあったことから
結果的にはVHSに敗れ去った、というのが
現実です。

今から買うことはできるの?

ベータマックスのビデオデッキやビデオテープを
今から購入するのは、
かなり難しいです。
新品の生産は既に終了しており、
普通の量販店で置かれているケースは
まず、ありません。

ネットなどでは、一部中古なども出回っていますが
それも数が少なくなりつつあり、
貴重品となっています。

また、今から購入するにしても”実用性”だけ
考えるのであれば、明らかにブルーレイやDVDを
購入したほうが良いですし、
どうしてもビデオがいいんだ!という場合でも
VHSの方が現実的に利用しやすいのも事実です。

ただ、それでもどうしてもベータマックスがいい!
という場合は、ネットや、中古商品の販売店などを
中心に探してみるのがベストであると思います。

中古商品の販売店に関しては
VHSですら既に買取していないところが
ほとんどになるため、
ベータマックスとなれば、なおさらきついです。
マニア向けなお店だとか、本当に何でも買い取るお店だとか
そういったところでないと、厳しい一面もあるでしょう。

探そう!と思って意識的に探さない限り、
見つけ出すのは難しいかと思います。

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ベータマックスを売ることはできるの?

自分で持っているベータマックスを売ることは
できるのかどうか。

現状、ベータマックスを売却するのは
かなり難しいかと思います。
ほとんどのお店で、買取は行っていないでしょう。
そもそも、↑でご紹介した
”勝利した側”であるVHSのほうですら
今現在はほとんど買い取りは行われていません。

普通の買取店に持って行っても、
良くて引き取り、というレベルです。

そのため、もしもどうしてもお持ちの
ベータマックスの関連商品を売りたい!
という場合は、ネットオークションなどへの
出品を利用するのが一番良いのではないでしょうか。

ただ、どうしても経年劣化している部分も
あると思いますから、
仮に出品する場合は、商品説明などに
細心の注意を払うようにしましょう。

変なところで、トラブルになってしまうと
色々と面倒ですからね…。

まとめ

今の時代は、そもそもビデオ自体を
見たことがない!という人も増えていると思います。

私も、ベータマックスとVHSの争いの真っただ中には
そもそも生まれておらず、学生時代の授業や
仕事関係(買い取り)で知り、いろいろ調べて
初めてベータマックスの存在を知った、という感じですね。

私が生まれた時代は、まだDVD全盛期にはなっていませんでしたが
既にビデオ=VHSの時代で、
ベータマックスのことなど、全く知らないままでした(汗)

こういうものもあった、ということで
知らなくても生きる上では全く困らないとは思いますが
知っておくと、面白い(?)かもしれませんね。

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