やりがい搾取とは?会社にいいように利用されないように注意!

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やりがい搾取…という言葉を
聞いたことはありますか?

これは、
簡単に言ってしまえば
”やりがい”という言葉を上手く利用して
労働者を安い賃金で働かせる、ということです。

仕事にやりがいを感じることは良いことですが
やりがいに騙されて
会社に上手く利用されてしまっている人が
この世にはたくさんいます。

やりがいを感じることは悪い事ではありませんし
むしろ、良い事だとは思います。

ですが、そればっかりに目が行ってしまって
会社の言いなりになってしまったり
自分の待遇が二の次になってしまったり…
そのようなことになってしまわないように、
注意が必要なのです。

会社に騙されないために大事な事を
それぞれ見ていきましょう。

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搾取されないためのポイント

仕事に対してやりがいを感じさせて
給料だとか、自分の待遇以上に
やりがいを感じさせることにより、
低賃金のまま、意欲を持って働かせたりすることを
やりがい搾取と言います。

2007年に東京大学の教授によって
名付けられた言葉だと言われていますね。

やりがいを感じることは良い事ですが
それをうまく利用されて、
「この仕事?やりがいがあるだろう?」
「やりがいを感じることが喜び」
「働くことはお金ではない」などなど、
適当な言葉に騙されてしまうことは
自分のためになりません。

仕事とは何のためにするのか。
やりがいを感じる為なのか。
答えはNoです。
絶対に騙されないようにして下さい。

やりがいは二の次であり、
仕事を何のためにするか、と問われれば
自分たちの生活を維持していくため、
そして、そのためのお金を稼ぐためです。

やりがいだとか、
ありがとうの言葉だとか、
そんな綺麗事を言う人もいますが
そう言った言葉に惑わされないようにして下さい。
もちろん、本当にそう感じている人も
いるかもしれませんが、
それは”お金”の上に成り立っていることです。

仕事はボランティアではありません。
やりがいを感じることも、
ありがとうの気持ちに喜びを感じることも
個人の自由ですし、構いませんが
働いたら、ちゃんとその分の対価は
しっかりと貰わなくてはなりません。

では、搾取されないためのポイントを
見て来ましょう。

2種類のパターンを知る

やりがい搾取には2種類のパターンが
存在しています。
そのパターンを知っておく、ということも
大切なポイントになります。

「自分から搾取されているパターン」
「無理やり搾取されているパターン」

この2つですね。

まず、前者は
会社から強要されるわけでもなく
自分から仕事にやりがいを感じたり
喜びを感じていて、サービス残業なども
進んでやってしまうタイプです。
もちろん、このタイプの場合は
本人は喜んでるんだから放っておけば?と
思うかもしれませんが
いつの日か、年老いたりすれば
自分の待遇の悪さに愕然とするかもしれませんし、
ずっと、その喜びが続くとも限りません。

ただ、前者の場合
会社からとってみれば
「勝手にやりがいを感じて、
低賃金・劣悪な待遇のまま働いてくれる
これ以上都合の良い人材はいない」と、
いうことになり、
あえて会社側から「ちゃんと休みなさい」だとか
そういったことを言われることは少ないです。

勝手に搾取されてるんだから
勝手にさせておこう。
なんて便利な人間なんだ、と
そういうことになってしまうわけですね。
自分自身はやりがいを感じているかもしれませんが
冷静になって考えてみて下さい。
体よく利用されているだけです。

そして、後者の場合。
これは、周囲がやりがいを強要するようなパターンですね。
「お客様からのありがとうが何よりの喜び」みたいな
そんな考えを無理やり社員に押し付ける。

「やりがいを感じるだろ?ほれ?ほれ?」
みたいな感じですね。

これも、当然のことながら、問題のある行為です。

どちらにせよ、やりがい搾取をされ続けて
働いていく、ということは
自分の人生、損することになります。
しっかりと「貰うべきものは貰う」
「得るべきものは得る」事が大切になります。

もしもやりがいを感じるのであれば、
その上で感じるようにしましょう。

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自分の待遇を冷静に見つめる

”やりがい”という言葉に騙されないように
することが大切です。

まず、自分自身の待遇を
しっかりと見つめ直してみましょう。
明らかに労働基準法に反している部分はないかどうか、
サービス残業が横行していないかどうか、
仕事内容と業務内容がちゃんと見合っているのかどうか、
プライベートの時間はちゃんと確保できているのかどうか。

このあたりですね。
これらがしっかりとしていないのであれば
やりがい以前の問題です。
会社側に体よく道具としてこき使われているだけです。

そのようなことになってしまっていないかどうか、
自分でしっかりとよく確認する必要があります。

また、待遇面で問題が無い場合でも
”会社にやりがいを植え付けられないように”注意して下さい。
あまりにも強いやりがいや喜びを
仕事に対して抱いていると、うまくごまかされたり、
盲目に会社に従ったりしてしまうものです。

そうならないためにも、
やりがいを感じている場合、
そのやりがいが
”自分の意思で感じているやりがいなのか”
”会社側に強引に植えつけられたやりがいなのか”
しっかりと判断することが大切です

もしも待遇が悪い場合は?

もしも待遇が悪い場合に関しては
やりがいを感じていても、
自分の将来をしっかりと考える必要があります。

多少悪い、程度で法律の範囲内であり、
ちゃんと将来的にはある程度
見込みがあるのであれば、それはある程度
我慢したり、様子を見てみるのも良いかと思います。
100パーセント満足な待遇で働かせてくれる
会社なんてなかなかないですからね…

ただし、ブラック企業だったり、
法律の範囲内を飛び出していたり
法律を守っていても
明らかに仕事量に見合わない内容だったり
そういった場合は、こちらとしても
対処しなくてはなりません

やりがいを感じているか、いないかは
別問題です。
そのままずるずると勤務が続けば
それこそ会社の思うつぼですし
やりがい搾取されている状態です。

そうなってしまわないためにも、
自分の待遇は冷静に見極める必要がありますし
もしも待遇が悪いのであれば、何らかの
対処は必要になるでしょう。

対処方法としては
・会社や上司に相談する
・転職、退職を考える

のどちらかですね。

そのまま黙っていても
待遇が変わることはありません。
やりがいを盾に
利用され続けるだけです。

その状況から抜け出すためには
行動を起こさなくてはいけません。

ただ、やりがい搾取をしているような会社が
話し合いをしても、素直に待遇を
改善するとは思えませんから自主的に
やりがい搾取される側になってしまっている場合を除き
会社に待遇を改善させるのは難しいかとは思います。

自分の人生を先のことまで
よく考えて
転職活動を開始するのも
ひとつの方法です。
転職はそう簡単なことではありませんが、
それでも、何もせずに
今の会社にいるよりは
将来的なプラスになる可能性は
充分にあることです。

自分自身の人生をしっかりと
自分で考えて
「やりがい」という言葉に
誤魔化されて利用され続けたりしないように
注意することは必要であると思います

まとめ

やりがい、という言葉は
非常に会社側にとって都合の良い言葉です。

「そのやりがいは、本当に自分が感じているものなのか」
「仕事内容に見合う報酬・待遇なのか」

このことはしっかりと考えておくように
すると共に、
盲目的に会社に従ったりするのではなく、
自分のことはしっかりと自分で判断していく、
ということも大切なことの一つに
なるのです。

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