PS5のソフトが売れない理由を徹底解説!どうしてソフトが売れないの?

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国内では苦戦を強いられているプレイステーション5。

累計販売台数が100万台を突破した現在でも、
国内市場での存在感は非常に薄く、
特に「ソフトの売り上げ」が壊滅的な状態が続いています。

本体の販売台数自体は前世代のプレイステーション4と
同程度になっているとは言え、
本体100万台突破時点で
一番売れているパッケージソフトが6.7万本という
壊滅的な数字であり(バイオハザードヴィレッジ)、
ソフトメーカーにとっても非常に厳しい状態となっています。

実際に「PS5だけでは売れない」と言わんばかりに
ソフトメーカーは「PS5・PS4同時発売」のソフトを多く出すようになり、
本体を発売しているソニーの主力ソフト「グランツーリスモ7」でさえも
PS4版が後から発売決定するような始末です。

どうして、プレイステーション5のソフトは
ここまで売れないのか。
100万台突破時点の状況を元に、解説していきます。

今後、この状況は少しずつ改善されていくはずですが、
まだまだそれには時間がかかりそうなのも事実です。

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「ソフト」が売れないとどうなる?

本体自体の売り上げは、ニンテンドースイッチには
遠く及ばない状態とは言え、
プレイステーションとしては、前回の4と同じぐらいの
速度で売れてはいます。

しかしながら「ソフト」が全くと言っていいほど売れない。

本体発売から1年近くが経過して、
本体が100万台売れていても、
トップのソフトが6.7万本という状況は
ある意味”異常事態”とも言える状態です。

ソフトが売れないと、本体がどんなに売れようとも、
悪影響が出てくるのも事実で、

・そもそもソフトが発売されなくなる
・他の機種に発売されるようになる
・独占ソフトが減り、PS4と同時発売などが増える

など、ソフトが売れない⇒ソフトが減る⇒本体も売れにくくなる⇒
ソフトがさらに発売されなくなる、という負のスパイラルに
陥ってしまいます。

ソフトメーカーからすれば
「PS5に出してもソフトが売れない」のであれば
当然、ニンテンドースイッチなど、他のハードに発売するか、
あるいは「PS5だけじゃなくてPS4にも同時発売しよう」という
判断になるのは当然です。

人気シリーズの最新作を作ったのに、壊滅的な売り上げ!
じゃ…ソフトメーカーはやっていけませんからね。

実際、PS4版と同時発売されたPS5ソフトの数々は
PS4版に売上で”惨敗”しているケースがほとんどです。

何故、ここまでソフトが売れないのか。
その原因としては…

ダウンロード版が売れているからでは?

確かに、ソフト売り上げはダウンロード版の数字は
含まれていない、というのは現実です。
ある程度の影響はあるでしょう。

ただし、ニンテンドースイッチやPS4のソフトにも
ダウンロード版はあります。
そして、それらのハードのソフトの売り上げは
PS5ソフトよりもはるかに売れています。

”条件は同じ”なのに、売れない。

例えばバイオハザードヴィレッジは
発売週にPS4版が11万1171本、PS5版が38713本という売上でした。

”ダウンロード版が加算されない”条件は同じです。

確かに、PS5には「ダウンロードしかできない本体」
”デジタルエディション”というものも存在していますが
100万台突破時点で、その売り上げは165,235台でしかなく、
残りの80万台以上はPS4と同じ条件(パッケージもダウンロードも購入できる)です。

そのため、ダウンロード版があるから売れていないんだ!
というのは、影響はあれど、無理がある理由で
純粋に「ソフトが売れていない」という状況であるのが現実です。

スイッチやPS4が80万台(PS5のダウンロード専用機の売り上げを抜いた数字)
ぐらいの頃も、ソフトはPS5以上に売れていたわけですからね。

同じ条件なのに、売れない。
これが現実です。

では、他に何の理由があるのでしょうか。

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転売ヤーの存在も大きい。実働中の本体が少ない

PS5がスタートダッシュに失敗した最大の原因が
「転売」の存在でしょう。
転売屋が本体を買い占めて、高額で売っていることにより、
「本当に遊びたい人の手に届いていない」ということです。

転売屋がPS5本体を買った場合でも、
最初に転売屋が買うのは「正規ルート」(お店やネット)な
わけですから、本体の売り上げ台数には加算されます。

ただし、転売屋はゲームを遊びません。
「PS5をやりたくてゲームを買っている」わけでは
ないからですね。

そのため「100万台のうち実際に遊ぶ目的でPS5を持っている人」は
何人なのか?という問題が生じます。

例えば、100万台のうち50万台が転売屋の手にあれば、
50万台は売れてないも同然です。
転売屋は基本的に売るためだけに本体を購入していますから
ソフトを買うことはありませんからね。

そのため「売上100万台」という数字があっても、
実情はもっと少ない、ということになります。

他機種との同時発売が多い

プレイステーションはいつもそうなのですが
「前のプレステ」と同時発売されるソフトが非常に多いです。
そのため「PS4でも出るならPS5はまだ買わなくていいや」という人が
必ず一定数存在します。
当然と言えば当然のことですね。

そして、今回の場合「転売等によりPS5が非常に手に入りにくい状態」に
なっているため「面倒な抽選に参加してまでPS5買わなくても
PS4版で十分」という人が、さらに増えやすい環境にあり
”いつも以上に”ハードの移行が進みにくい状況にあります。

例えば「お店に行けば買える」なら「じゃあPS5買おうかな」と
なる人も「抽選販売に参加しないと買えない」なら「そこまでしなくていいや」と
なってしまう、ということです。

「いつでも買える状況ではない」という状況が
「いつものプレステの状況」をさらに悪化させ
「前のハードでも発売されるからそっちでいいや」という人を
いつも以上に増やしていると言えます。

その結果、当初はPS5のみで発売予定となっていた
「バイオハザードヴィレッジ」や「グランツーリスモ7」なども
PS4でも発売されることが決定し、
結果的にはPS4版の方が売れている状況を現実のものとして
示す結果になってしまっています。

他にも様々な細かい要因が見られる

PS5のソフトが売れない理由はほかにも
様々な要因が見受けられます。
細かな部分も最後に紹介しておきましょう。

・フリープレイが早すぎる
PSPPlus会員向けに毎月「フリープレイ」(無料)で遊べる
ゲームが配信されますが、最近特に「発売されて間もない作品」も
フリープレイで出てくることが多くなりました。
これにより「ちょっと気になるかな?」ぐらいのソフトは
様子見してしまう人を増やす結果になっています。

・普及が遅いため中古が出てしまう
PS5が手に入らない状況が続けば、当然その間にお店に中古が
出回ってしまいます。
中古は「ソフトの売上本数」や「メーカーの利益」にはなりませんから
結果的に自ら苦しむ結果になってしまっています。

・競合機が強すぎる
2017年に発売されたニンテンドースイッチが未だ
圧倒的なシェアを誇っており、毎週のソフト売り上げランキングTOP30(ファミ通)
では、30位まで全部スイッチソフトだったり、
ほぼ必ず20個以上はスイッチソフトだったりしています。
競合のハードが強すぎる状況で登場したのも、タイミングは
悪かったと言えます。

このような点も、ソフトの売り上げを下げている
理由にはなってくるかと思いますね。

まとめ

とにかく「普及」させない限り、この状況は続き、
ますます「PS5独占ソフト」はなくなっていきます。
この記事を書く直前には「グランツーリスモ7」が
PS5のみからPS4でも発売に変更されました。
ソニーは基本的に「次のハード」を出したあとは前のハードに
あまりゲームを出さない感じでしたが、異例の変更と言えます。

本来、PS5を普及させるための切り札になるはずのソフトを
自らPS4にも出さないといけないぐらい、
PS5のソフトの売り上げは危機的なのです。

品薄を早急に改善し、
「実際に使われている台数」を増やさない限り
いくら売り上げ台数が増えても、
「実際には起動されていないPS5」を増やすだけで、
この状況が改善していくことはありません。

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