ブラック企業の発言「義務を果たさずに権利を主張するな」

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店員Kです!

「義務を果たさずに権利を主張するな」

これは、私が勤務していたブラック企業の上層部の人間が
言っていたお言葉です。

今回の記事ではこれについて考えていきたいと思います。

まず、この言葉がどういう意味なのかと言うと

「店の売上ノルマという義務を果たさずに、
 休みという権利を主張するな」ということです。

会議中に、店長たちに向かって、親会社のお偉いさんが
言い放ったのが、このセリフでした。

私もその会議には参加していました。
正直なところ、その場で笑いそうになったぐらい
呆れ果てました。

どの口がそれを言う?状態です。

この発言の勘違いしている点、
問題点を書いていきたいと思います。

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ブラック企業らしい発言

まぁ…いかにもブラック企業らしい発言ですよね。
売上を達成できないお店の店長は休むな!ということです。
「やることやってないんじゃ(売上)仕方がないんじゃ?」と
思う人も、中には居るでしょう。

ですが、仕方なくありません。
会社の完全なる都合…
そもそも、会社にこんなセリフを言う資格すらないのです。

このセリフの裏に隠された闇と
間違えだらけの発言であることをそれぞれ説明していきます。

そもそもノルマが…

この会社はノルマを「実現不可能な数字」にあげていました。
つまり、最初からノルマを達成させるつもりなどないのです。

ですが、この会社はノルマ達成は義務であり、
それをやらないやつには「休む」という権利を主張する資格すらない、と
そう言い放ったわけです。

が、上でも書いた通り、ノルマの達成は困難なレベルで、
ノルマの数字は引き上げられています。

頑張るのが店長の役目。
それはそうかもしれません

ですが…この会社の場合は「頑張ることさえ」許してくれません。

何故か、それは
「ノルマを達成しても、ノルマが更新されるから」です。
ノルマの引き上げです。
そして、引き上げられたノルマが達成できなくても罵倒されます。

つまり、この会社の場合、最初からノルマを達成することなど
”不可能”なように設定されていたわけです(汗)

しかも、一度ノルマを達成して、更新されると
(月ごとのノルマだったのですが)翌月からノルマの初期値も上がり、
結果「進捗が悪い」として再び罵倒されます。

このように絶対に達成できないノルマを達成しろ、と言っていたわけですから
ノルマ達成不可能=休ませる気がない
ということなのでしょうか。

ノルマの達成を義務とするのであれば
まずは「達成できるように」しなくてはなりません。

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そもそも会社が義務を怠っている

一番呆れたのはここです。
そもそもこの会社、会社が義務を怠っているのです。

ノルマ達成を要求する以前の問題。

そうです、この会社はちゃんと賃金を払っていません。
サービス残業が横行していました。

サービス残業をさせておきながら、
何が売上は義務だ!ですか。

偉そうなことを言う前にまずは自分たちが
給料を払うという義務を達成しなさい!と
当時本気でそう思いました。

賃金を払っていない=会社のために働く義理はない です。

賃金払ってない人が
社員に義務だの何だの説く資格はないでしょう。
まずはそちらが義務を果たせ、という話です。

「義務を果たさずに権利を主張するな」
そう、このお偉いさんは言っていましたが、
そのセリフはそのままそっくりこの会社にお返しします。

偉そうなことを言うのであれば、まずちゃんと給料を払うこと。
話はそれからでしょう。

有給休暇も出していない

有給休暇も書面上は出ていることになっていましたが
実際にはそんなもの機能しておらず、有給休暇など
存在していないも同然状態でした。

サービス残業の強要だけではなく、有給休暇すら
ちゃんと支給しない、とらせない。
それで義務とはお笑いか何かかと思ってしまいます。

社員に対してちゃんと出すべきものは出す。
それをするのが会社の責務というものでしょう。
それすらできない人たちに「権利を主張するな」だとか
偉そうなことを言われる筋合いもありませんし、
こういう人たちには何を言われても心に響きません。

上でも書きましたが、
まずは人を使うモノとして、義務を果たすべきです。
話は本当にそれからです。

そうでなければお話になりませんし
何を言われても白い目で見るだけです

売上は義務ではない

「売上」を店長だけの責任にしようとしているあたりも疑問ですし、
そもそも売上の達成=義務という考えがおかしいです。
売上の達成を義務化することなんてできませんし、発言そのものが
破綻しています。

もちろん、各店舗の店長は、売上達成のために全力を尽くします。
ですが、売上目標は義務ではありません。
それは、店長の立場を超えた業務です。

それを要求するということは、やはりこの会社は
上層部からして考え方が”ズレている”と言わざるを
得ません。

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休日は与えなくてはいけない

休日は権利だとか、そういう問題ではなくて「与えなくていけない」ものです。
それを「義務を果たしていないから休むな」と言うのは完全におかしな話です。
所定時間以上、働いている人にはしっかりと休みを
与えなくてはいけませんし、
それこそが会社の「義務」というものです。
自分たちは土日祝日休んでおきながら言うセリフではありません。

現場のことすら知らない

そもそも、この会議に出ていたお偉いさんに対する疑問、
それは、偉そうなことを言い、
「お前ら何もやってないだろう」などと言うわりには、
現場(店)に一度も来たことがありません。
偉そうなスカイプ文章を書いているぐらいなら、まず現場に来てはどうか?と
思ってしまいます。

数字だけしか見ていない

そんな人たちには何も分からないでしょう。
店舗周辺の環境すら理解できていないのですから。

現場も知らず、そもそも取扱い商品のことすら
知らないような親会社の人間に、何が分かるのか。
本当に心からそう思ってしまいます。

そのうえ、物凄く偉そうな態度で会議に出ていて、
役職上偉いのでしょうけど
一体何様なのか?と思いましたね。
人としてかなり問題があったように思います。

この言葉を聞いた各店長の反応

当然、みなさん呆れかえったでしょうね。
何せ、会社が義務を果たしていないのですから。

残業代を全て払っていて、有給休暇も出していて、
人格的にも問題ない振る舞いをしていたのであったのならば、
上と同じセリフを言われても、多少は感じ方も違ったかもしれません。

ですが、社員に対してだすべきものを出さず、
社員に対しての義務すら果たせていない会社が
義務だの権利だの言うのは実に滑稽で呆れ果てます。

私は、この会議の後も普通に休みました。
今まで通りです。
他のお店の各店長も休める時は休みました。
もちろん、やるべきことはやっています。
ですが、ノルマは当然達成できません。
会社が実現不可能な数値を出しているためです。

ブラック企業では、こういうバカらしい言葉に対しては
ある程度「無視する」ことも大切です。
全部、真に受けていたらほぼ100パーセント、体を壊します。
ブラック企業はそれだけきついことを言ってきますし、
そういうことなのです。

まとめ

このセリフを聞いた当時、物凄く腹が立ちました。
自分たちが義務を果たしていないのに何言ってんだコイツは?
って感じでしたね
(もちろん社会人なのに言いませんけど)

まず有給休暇やサービス残業などをしっかりしてから言うセリフです。
あの会社の状態では、給料すらちゃんと払えていないのですから、
本来「人を使う」という資格はありません。

いわば、社員の側が「働いてやっている」ぐらいの感じです。

こういう自分のことを棚にあげたふざけた発言は
社員の反感を買うだけですから、やめた方が良いと思いますよ。

と、当時の上層部の方に言いたいぐらいです(笑)

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