一度発売されたゲーム機が「値上げ」される…
そういったことはあるのかどうか…。
2022年9月にはPS5が値上げが行われ、
多くの戸惑いの声などが上がり、
賛否両論となりました。
それほどまでにゲーム機の”値上げ”というのは
異常事態であり、珍しいことなのです。
では、実際に過去にゲーム機が値上げされたことｈは
あるのか、この点について見ていきましょう。
基本的に「純粋な値上げ」は行われない
世の中には色々なゲーム機が存在しており、
海外のみの商品なども含めると
相当数のゲーム機が存在していますが
基本的に、日本国内の一般的なゲーム機は
”ただ純粋に値上げされること”は、
まずありません。
過去の実例を見ても、そういったことはなく、
それこそ、現時点ではPS5ぐらいのもので、
そういう意味では
買う側からしてみれば”悪い前例”を作ってしまったとも言えます。
一つのハードがそういう動きを見せれば、
今後、遠い未来でもそういうことが
やりやすくなってしまいますからね。
一度発売されたゲーム機は
基本的にメーカーが”値上げ”をすることは、
PS5が値上げをするまでは過去に前例のないレベルの出来事、
ということになります。
（追記）
その後、残念ながら2023年にXBOXSeriesも追従してしまいました。
値下げはよく行われていた
「値上げ」ではなく、ゲーム機の「値下げ」の方に関しては
これまでもよく行われており、
多くの家庭用ゲーム機で、値下げが行われていました。
単純に希望小売価格が値下げとなったりするケースもあれば
改良版（薄型など）が発売されて、
そのタイミングに合わせて値下げが行われる、といったことは
色々なゲーム機で行われていたことで、
プレイステーションでも行われていましたし、
任天堂のゲーム機でもWiiなどでは、値下げも行われていました。
一般的なゲーム機の流れとしては
発売後、数年経過したタイミングで値下げなどが行われて、
人気ハードで寿命が長くなったハードは
さらに値下げが行われる、と言った感じで
”タイミング・需要などに応じて値下げが行われる”というのが
普通の流れでした。
逆に”値上げ”ということはほとんど存在せず、
通常ではあまりそういったことをするゲーム機はありません。
高性能版・セット版などで価格が上がることはある
「元々発売されていたゲーム機」の「性能を上げたバージョン」などが
発売されたり「何かセットになっているバージョン」が発売されたりして、
その分価格が上がることは、良くあることです。
これは純粋な値上げとは違い、
「本体自体の性能などがUPしている」
「ソフトなどが同梱されている」ために
元々の価格より上がっているだけであり、
値上げではありません。
この場合、多くは
”元々の価格の本体”も販売は続きますし、
高性能版が必要ない、セット商品が必要ない、と言う場合に関しては
”元々の価格で買うこと”は当然できますので、
値上げではなく、バリエーションが増えた、というだけの話です。
例えばプレイステーション4では、
「プレイステーション4 PRO」という高性能バージョンが発売されたり、
ニンテンドースイッチでは
「ニンテンドースイッチ 有機ELモデル」が発売されています。
これらはどちらも通常モデルよりは「高く」なっていますが、
通常モデル自体が値上げされたわけではありませんし
「同じ中身の本体」の価格が上がったわけではないので、
値上げではありません。
PS5の「ただ単に値上げした」とはまた違う話になります。
また、遠い昔の「カセットビジョン」というゲーム機も、
発売当初よりも価格が少し上がったことがありましたが、
これは「当初付属されてなかったACアダプターなどを付属したこと」に
よる価格の上昇で、
「中身が同じなのに値上げした」ということではないため、
これも純粋な値上げとは異なります。
販売価格がお店の判断で上がるケースはある
以前から、販売価格がお店の判断で上がるケースは
存在しており、
例えば定価よりも1000円安く売っていたハードを、
クリスマス時期に需要が高まったタイミングで
定価販売にしたり、というようなことですね。
この場合、買う側から見れば「値上げ」に見えるかもしれませんが
こういったことは”お店の判断で行われていること”であり、
ゲーム機本体がゲーム機自体の値上げをしたわけではありません。
また、定価越えで商品を販売するようなお店もごく一部にあったり、
転売屋と呼ばれるような人たちが
大幅に定価よりも値上げをした状態で
ゲーム機を販売したりするケースもありますが、
これも”メーカーが値上げをしたわけではない”ので、
純粋な値上げとは事情が異なります。
これまで、ゲーム機が”値上げ”したように感じるようなことが
あったとしても、
今紹介した”お店が勝手に値上げした”ケースや
”高性能版やセット商品が発売されて、通常モデルよりも値段が高い”
ケースであり、
純粋な値上げはゲーム業界では
ほとんど行われていませんでした。
PS5の値上げは前代未聞の出来事
そういった点を踏まえると、
2022年9月のPS5の値上げは”前代未聞”の出来事と
なっており、過去に例のない出来事となります。
理由としては「世界的な物価の上昇」「困難な経済情勢の影響」と
発表されており、それは事実だとは思いますが
ゲーム機自体は元々赤字で販売し、ソフト・サービスで利益を
稼ぐ、ということも多く（※全てが赤字ということではありません）、
また、同じ世界にありながら、PS5の値上げ発表時点では
競合の任天堂やマイクロソフトは値上げを行っておらず、
（1社がやったので、今後そういうことが他のメーカーでも
起きる可能性はあります）
”一番最初に前代未聞の値上げをしてしまった”ということになります。
実際に、賛否両論となっており、厳しい声も多いために、
最初にリタイアしてしまった、というのは
元販売店店員の目から見ても”今後にかなり厳しい影響を出す”と
考えられます。
それはさておき、
PS5の場合、前述のように”お店が勝手に値上げした”わけでもなく
”高性能になった”わけでも”セット内容が変わった”わけでもないために、
これまで挙げてきたようなものとは異なり
”純粋な値上げ”となります。
今後はどうなっていくの？
ゲーム機が今後もポンポンと値上げされるようなことは
基本的にはないとは思います。
競合他社は2022年8月時点ではどちらのメーカーも
「値上げの予定はない」と回答しており、
今後万が一されるようなことがあっても、
現在の、少し特殊な社会情勢諸々が解決すれば
値上げする動きは無くなっていくでしょう。
（※追記 2023年にXBOXSeriesが値上げに追従してしまいました）
PS5に関しても半導体不足などが解消された場合は
再び値下げの方向に踏み切ると思われます。
ただ、それでも
”最初に値上げを実施してしまった”ということは
後に他メーカーが追随した場合でも
”PS5が値上げしたからだ”と思う人もいると思いますし、
一部のユーザーから”悪いイメージがついてしまう”ということは
残念ながら避けられないと思います。
ゲーム機の値上げはそれほど前代未聞の出来事なので、
それをしてしまったPS5は、
今後、相当展開に力を入れないと
巻き返しは難しいのではないでしょうか。
まとめ
ゲーム機の値上げは
基本的に”行われることはない”のが、
これまでのゲーム業界でした。
しかし、PS5は前代未聞とも言える値上げに
踏み切り、一部では賛否両論となりました。
PS5は発売された時期が、半導体不足の影響が
直撃するタイミングでもあったため、
運もなかった…と、言えそうです。
今後も値上げが当たり前のように行われることは
ないとは思いますが、
その動向に注目です。
