格闘ゲームが売れなくなった理由とは?今でも売れているシリーズは?

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ゲームには色々なジャンルがあります。

その中でも「アクションゲーム」や「RPGゲーム」は
今でも高い売上を誇るジャンルの代表ですが、
一方で過去にブームしていた
「格闘ゲーム」は最近では低迷しており、
多くのシリーズが姿を消しただけではなく
最近では新規のシリーズもあまり発売されなくなりました

売上、セールスの面でだけ言えば
日本国内においては「衰退しているジャンル」で
あることは、紛れもない事実です。

コアなファンがいるのもまた事実ではありますが
どうして、売上の面では、高い数字を記録することが
出来なくなってしまったのでしょうか。

その点について、見ていきましょう。

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格闘ゲームとは?

主に1VS1での戦いを楽しむ
ゲームですね。

キャラクターが左側と右側に一人ずついて、
相手と戦って、先に相手の体力ゲージを0にした
ほうが勝利する、という
そういう感じのルールのモノが多いです。

色々な派生形も登場してはいますが
今でもオーソドックスな格闘ゲームは
↑で挙げたような内容ですね。

1990年代を中心に格闘ゲームブームも起きていたほどでした。

しかしながら、最近はその人気は全盛期と比べると
衰退しており、当時ヒットしていたタイトルであっても
新作が発売されても、その売上は数万本に留まるなど、
かなりきつい状況に陥ってしまっています。

では、格闘ゲームが衰退した理由、
何なのでしょうか。

マンネリ化している

格闘ゲームというと、どうしても”似たような感じ”に
なってしまうことが多いです。
ゲームシステム上、それは仕方のないことですが、
格闘ゲームブームが起きた1990年代には
本当にたくさんの格闘ゲームが乱発させるかの如く
各社から発売されており、
その結果、格闘ゲームは飽和し、マンネリ化状態となり、
衰退してしまった…というのも一つの原因と言えます。

新しいシステムなどを取り入れている作品もありますが、
それでも、既に”新規の格闘ゲーム”が売れにくい状況に
陥ってしまっている以上、
メーカーは既存の格闘ゲームシリーズに頼らざるを得なくなり、
結果的に、マンネリ化から脱却できない状況が
続いてしまっている状態です。

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シリーズモノばかりが生き残っている

格闘ゲームの新作を見ていると
「新規タイトル」が非常に少ないのも現実です。
発売されているのは「人気シリーズの最新作」か
「アニメなどを原作としたキャラゲー」
このどちらかがほとんどですね。

上でも書いた通り、新規シリーズは既に
”格闘ゲーム自体が売れない”というイメージが
業界に染みついてしまっている以上、
制作する側も積極的に作ることはありませんし、
買う側も「格闘ゲームは入りにくいイメージ」に
なってしまっているため、
仮に格闘ゲームの新規タイトルを出しても、売れません。

そのため、ますますシリーズモノ頼みになっていき、
その作品自体は短期的に見れば売れても、
長期的に見れば、ますます格闘ゲームというジャンル自体の
衰退を招く結果に繋がっています。

「5」とか「6」とか、そういう作品から
いきなり新規ユーザーがプレイするのは
なかなか難しいですし、
同じく衰退気味にある「シューティングゲーム」とは異なり
どうしても格闘ゲームは「キャラクター」が前面に
出て来るタイプのジャンルで、
ストーリーもある程度用意されているものが
ほとんどですから、シューティングゲーム以上に
「新規ユーザーが入りにくい」世界になってしまっています。

アニメ系の格闘ゲームも同じで、
アニメ系の作品は、その原作を知らないユーザーが
プレイする可能性は、かなり低いですからね。

初心者お断り状態になってしまっている

ジャンル自体が衰退しているのとは裏腹に、
格闘ゲーム自体にはコアなファンが存在しており、
熱狂的なファンも多く存在するのが事実です。

現在、格闘ゲームを支えているのは
格闘ゲームの熱狂的なファンの方々、と
言っても良いでしょう。

熱狂的なファンの方がついている、というのは
とても良いことではあります。

が、同時に、格闘ゲームは
極めれば極めるほど強くなっていくタイプのゲームであり
”実力差”が出やすいジャンルです。

初心者が上級者と対決すれば
まず勝てません。
それどころか、一方的に空中に浮かされた状態で
攻撃され続けて、何もできないまま負けるでしょう。

と、なれば初心者は門前払いになってしまうわけです。

シューティングゲームに関しても
やはり熱狂的なファンが支えているジャンルですが
こちらは競うことと言えばあくまでも
「ハイスコア」が中心であり、基本的には一人で遊ぶジャンルです。

が、格闘ゲームに関して言えば、
CPUとの対戦もあれど、最近の格闘ゲームは特に
対人対戦に比重が置かれている作品が多く
(例えば鉄拳シリーズの最新作は、一人用の遊びが過去作に比べると減っています)
「対人対戦でいっぽう的にやられ続ける」となってしまいがちで、
余計に初心者にとってハードルが高くなってしまっているのも
事実です。

最近ではオンライン対戦がメインになっている作品も多く、
より、この傾向が強まってしまっているのも、
新規ユーザーが入ってこない原因の一つでしょう。

「CPUに勝利してエンディングを見ることができる!」
レベルの腕前であっても、オンライン対戦をやれば
一方的にボコボコにされることも多いジャンルです。

今でも売れている格闘ゲームは?

今でも売れている格闘ゲームは何か。
大半がシリーズモノで、シリーズモノであっても
その売上が数百万本レベルに行くことはありません。
せいぜい10万本越えが限度ですし、
人気シリーズであっても数万本レベルしか売れないことも多いです。

格闘ゲームの中で
辛うじて売れる部類のタイトルが
「鉄拳シリーズ(バンダイナムコ)」「ストリートファイターシリーズ(カプコン)」
「ソウルキャリバーシリーズ(バンダイナムコ)」
「デッドオアアライブシリーズ(コーエーテクモ)」などになるでしょうか。

ただし、ソウルキャリバーやデッドオアアライブは売上的には
かなり厳しい数字が出ています。

今ではむしろ「アニメの格闘ゲーム」のほうが売れますし、
(これは格闘ゲームだから、というよりアニメ効果によるものが大きい)
直近で、一番売れた家庭用の格闘ゲームは
ポケモン+鉄拳のコラボ「ポッ拳」であるという始末です。
(これは格闘だから、というよりポケモン人気による売り上げでしょう)

こういった状況からも、純粋な格闘ゲームとして
誕生したシリーズが、非常に苦しい状況にいる、
ということはお分かりいただけると思います。

なお「大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ(任天堂)」も
格闘ゲームとする意見がありますが
これは一応、公式でアクションと称されているほか
格闘ゲームとは若干赴きが異なるため、
ミリオンセラーを連発していますが
「格闘ゲームなのか?」と言われると「人により解釈は異なる」
というのが現実であると思いますし、
スマブラが売れているのは少なくとも
「格闘ゲームだから」ということではないでしょう。

※スマブラはメーカー公式のジャンルは「アクション」となっています。

まとめ

格闘ゲームが今後復活するためには
「新規ユーザーの獲得」がカギですが、現実的には
難しいかと思います。

ただ、ポッ拳などの作品が売れているところを見ると
人気キャラクターとのコラボ、という部分が
格闘ゲームが(売上的に)生き延びるための
唯一の道になるのかな、と思います。

とは言え、既存ファンに支えられているジャンルであるのも
事実である以上、既存ファンをないがしろにすることもできず、
難しい状況にあります。

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