育成選手のまま引退するプロ野球選手っているの?その答えは…?

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プロ野球選手には通常の選手(支配下登録されている選手)の
他に育成契約を結んでいる「育成選手」と呼ばれる
選手も存在します。

野球技能の向上や、マナー養成などを目的とした
契約形態で、
「1軍の戦力になる選手を育てる」という目的もあります。
(⇒育成選手の詳細はこちら

しかし、育成契約の選手は
「1軍の試合」には出ることができずに、
2軍、3軍の試合と一部の例外(オープン戦など)に出れるのみに
留まります。

そのため、育成選手も確かにプロ野球選手ではあるのですが、
一般的に「プロ野球!」と多くの人に認識されるような
1軍の試合には出ることができないために、
知名度の点などでも、やはり、1軍の選手と比べると
劣ってしまうのも一つの事実です。

では、そんな”育成選手”のまま現役引退になってしまう
プロ野球選手はいるのでしょうか。

その点について、見ていきましょう。

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”育成”のまま終わる選手はたくさんいる

現実をお話するのであれば
「育成契約」のままプロ野球選手生活を終える選手は
たくさんいる、というのが現実です。

育成契約を結び、将来的には、
各球団上限70人の「支配下登録」を目指し、
2軍の試合や3軍の試合、日々の練習などに
打ち込みますが、
それでも、夢は叶わず、育成選手のまま終わってしまう…
という人はたくさんいるのです。

実際に見てみると、分かると思いますが
育成選手も毎年、多数が「戦力外通告」を受けており、
プロ野球界から去ることになっているのです。

最初から「支配下」の人と「育成」の人がいる

プロ野球では、最初から「支配下」登録される選手もいて、
その選手たちは、途中で育成に降格になったりでもしない限りは、
「育成選手」の経験は一度もないまま、ということになります。

毎年、ドラフト指名などが行われて、新しい選手が入団しますが
この際に「ドラフト」と「育成ドラフト」が存在しており
ドラフトのほうで指名された選手は、育成選手を経ず、
いきなり支配下選手として(つまり、最初から1軍の試合にも出れる)
活躍できることになります。

一方で、育成ドラフトで指名された選手は
育成契約を結ぶことになり(拒否も可能です)、
その場合は「育成選手」からスタートすることになるのです。

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育成からスタートの場合は、そのまま終わる可能性もある

最初から支配下登録された選手は、
仮に1年で戦力外(そんなこと滅多にないですが)に
なったとしても「支配下のプロ野球選手」として活躍した期間は
ある、ということになりますし、1軍経験も人によっては
ある状態でプロ野球界を去る…ということになりますが、
最初に「育成契約」でスタートした選手の場合、
そのまま支配下登録を勝ち取れず、戦力外通告などを
受ければ「育成契約のまま引退」ということになります。

現実的には、毎年、多くの選手が育成契約を結びますが
支配下登録を勝ち取ることができるのは、
その中の一部であり、多くの育成選手は
”育成で始まり、育成で終わる”という状況に
なることも多いのです。

1軍の出場経験は「なし」ということ?

育成選手のまま引退することになった
プロ野球選手は「1軍の試合」に出場経験はない…
ということなのかどうか。

これに関しては基本的には「ない」というのが答えとなり、
育成選手のまま引退した場合
「プロ初打席」だとか「プロ初ホームラン」だとか
そういう1軍の記録とも縁がないまま、
現役生活を終えることになります。

ただ、例外として
公式記録が残る試合ではありませんが
シーズン開幕前の「オープン戦」であれば、
育成選手が1軍の試合に出場することが可能になっているので
オープン戦を含めるのであれば「育成のまま現役を終えても」
1軍で試合に出場した経験がある選手も中にはいます。
(オープン戦で1軍に呼ばれるほどの選手だと実際のところは
支配下登録されるケースも多いので、あまり多くはありませんが)

育成のまま現役を終えた選手はどうなるの?

育成のまま現役を終えた選手は、
基本的にはあまり世間的な知名度もありません。

例えば、1軍で活躍していた選手だったりすると、
解説者、監督、コーチ、芸能界など、そう言った道もありますが
育成選手の場合は、そこまでの知名度はありません。

そのため、
「独立リーグ」や「社会人野球」で野球を続けたり
「球団職員」「スクールのコーチ」など野球に関わる人も
いるにはいるものの、
世間的に注目を浴びるような立場になることは
あまりありません。

一般企業に就職したり
”野球以外の道”に進んでいく人も多いのが実情ですね。

また、知名度がそれほど高くないこともあり、
野球選手引退後の動向が不明瞭な選手も多く、
多くの人は、一般社会での生活に戻っているものと
考えられます。

ちなみに、独立リーグや社会人野球に挑戦して、
その後プロ野球界に復帰できるような人間は
”極めて稀”でしかないので、
多くはいずれ、野球選手以外の道に進んでいるのが現実です。

まとめ

育成選手としてプロ野球選手デビューしても、
育成選手のまま、1軍にデビューすることもできず、
現役生活を終えてしまう野球選手の方も
たくさんいます。

成功すれば華々しい世界に見えるかもしれませんが
現実は非常に過酷な競争の中に
成り立っている世界なのです。

華々しいスター選手の活躍の裏には、
こういった育成選手のまま、現役生活を終えることになる人たちも
たくさんいる、ということですね。

時々、育成選手が出場する2軍や3軍の試合に
目を向けてみるのも、また違った発見があるかもしれません。

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