野球の「育成選手」とは?シンプルに解説します!

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育成選手とは、
プロ野球の球団に所属する選手の形態のひとつで、
「野球技能の向上」や「マナー養成」など、各種育成を目的として
契約している選手のことです。

育成選手とは言え、
年俸は発生していますし、プロ野球の球団に所属して
それを本業としていることも、また事実です。

ですが、支配下登録(各球団の上限70人までの選手)されている
選手とは異なる部分も多く存在するのが
この「育成選手」です。

育成選手のポイントについて、順番に解説していきます。

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育成選手って試合に出れるの?

育成選手も、公式の試合に出ること自体は可能です。

が、2軍の試合、3軍の試合に限られており、
育成選手のうちは、「1軍」の試合に出場することは
出来ません。

ですので、支配下登録されるまでは
「2軍」か「3軍」の試合のみに出場できる、
ということになります。

ただ、例外として
開幕前に行われる「オープン戦」に限り、
育成選手の場合でも「1軍」の試合に出場することが
できるようになっています。

育成選手ってお金は貰えるの?

育成選手も、支配下登録されている選手と
同じように、年俸の形式で、報酬を受け取っています。

最低年俸が240万円と定められており、
あとは成績などによって、毎年球団側から
年俸を提示される形になります。

基本的には、支配下登録されている選手よりも
年俸は安く、200万円台や300万円台の選手なども
多く存在しています。

一方で、育成選手であっても数千万円の年俸が
支払われているような選手も、稀に存在します。
(何らかの理由で支配下登録⇒育成になった
選手に多いですね)

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育成選手の背番号は?

通常の支配下登録されている選手の背番号は
「一桁」か「二桁」ですが、
育成選手の背番号は「三桁」となっており、
これにより、支配下登録の選手と区別
されるようになっています。

「005」だとか「053」「205」だとか
そんな感じの番号になるわけですね。

ちなみに、当初は
「100」を超える数字のみとなっていましたが
後に、今のような「005」だとか、
そういう番号も使える形式に改められました。

育成選手から支配下登録されるには?

これは、球団ごとの基準・判断になるので
具体的な基準はありません。
2軍や3軍の試合でしっかりと成績を残すことが
何よりの近道になるでしょう。

育成契約から支配下契約への移行は
球団ごとに任意のタイミングで行えますが
期限が決められており
シーズン中の7月末まで(外国人選手の場合は3月末まで)と
なっています。

それまでに支配下になれなかった場合は、
翌年まで待つ必要があります。

支配下登録された選手が育成になることはあるの?

一度支配下登録されて、1軍の試合に出れるようになった
選手が、再び「育成契約」になることはあるのかどうか。

これは「ある」というのが答えになります。

成績不振程度ではあまりありませんが
何らかの問題を起こして懲罰的な意味合いで育成に
落ちることはありますし、
怪我などで、長期試合に出場できなくなったような選手が
育成契約に以降することもあります。

一応、ルール上では、育成⇒支配下⇒育成⇒支配下を
何度でも行き来すること自体は可能です。
(そこまで行き来する前に戦力外通告を受けて
退団する選手がほとんどですが…)

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いつまで「育成選手」でいられるの?

育成選手は何歳でもなること自体は可能です。
特に年齢制限はありません。

育成契約の期間は「3年」とされていますが、
これは、翌年から球団と本人が合意さえすれば
再び育成契約を結ぶことが出来るために
形式上のもので、
球団から戦力外などを言い渡されたり、
選手本人が別の道に進むことを選んだりしなければ
ずっと育成選手でいることは、可能です。

人数制限はあるの?

球団が「支配下登録」できる人数は
70人までと決まっていますが
育成選手に関しては人数の上限に関しては
現時点では存在していません。

コミッショナーの承認が必要、とは
なっているようですが、承認さえ得ることができれば
ルール上は、何人育成選手を入れても
問題ないことになっています。

(とは言え、あまり人数が多すぎても
選手を育てることもできませんし
球団の費用も膨らんでいきますから
現実的には、そこまで大人数と契約するような
ケースは少ないでしょう)

育成契約のままプロ生活を終える人もいるの?

これは、残念なことですが
たくさん存在しています。
「育成契約」は「支配下登録を目指す」場ですが、
最終的には「いつまでも育成契約のまま」
プロの道をあきらめる選手もいますし、
球団から「見込みがない」と判断されて
育成契約のまま戦力外通告を受けて
そのままプロの道をあきらめる選手もいます。

もちろん、育成契約から支配下契約を勝ち取る選手も
いますが、支配下登録されても、数年で
戦力外通告になってしまうような選手がいるのも事実で、
現実は「なかなか厳しい」というところが
見え隠れしています。

まとめ

育成契約は、支配下登録での第1歩となりますが
なかなか厳しい世界であるのも事実です。

年俸も発生していて、立派な野球選手であるのも
また事実ですが
1軍の試合には出場できず、
年俸も基本的には支配下選手と比べると
「低い」のも事実です。

ただ、育成から這い上がってエース級として
活躍している野球選手がいるのも
事実ですから、
良くも悪くも、這い上がることができるかどうかは
自分の実力や運、その他
色々な要素が絡んできている、と言えると思います。

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