ビッグフリーズとは?宇宙の終焉の仮説のひとつ。何が起きるの?

この記事は約5分で読めます。

今、存在している宇宙も
永遠のものではなく、いずれ「終焉」を
迎える時が来る、と言われています。

どのようにして宇宙が終わりを迎えるのか、
これにはいくつかの仮説が存在しており、
その中の一つが、
今回ご紹介する「ビッグフリーズ」と
呼ばれる現象になります。

ビッグフリーズとはどのような現象なのか、
今すぐに起きる危険性はあるのかどうか、
どのように対処すれば良いのか、
それぞれ解説していきます。

スポンサーリンク

膨張を続けた結果「冷え切る」

現在、宇宙は膨張を続けています。
少しずつ、気の遠くなるような時間を
かけて、大きくなっている、ということですね。

この、宇宙を膨張させる力が
他の力に負けることなく、
今後も宇宙が膨張し続けることにより
起きてしまうのが「ビッグフリーズ」と
呼ばれる終焉です。

これは、永延と宇宙空間の膨張が
続くことによって、空間の密度が
薄まっていき、
最終的に宇宙の全ての箇所が
極めて低い気温(絶対零度)となり、
”何の変化もない、存在しているけど、生きてはいない静止した世界”
になってしまい、宇宙が滅ぶ、というものです。

銀河系同士は宇宙の膨張により離れて、
何の変化も起きない、
”無”の世界になるわけですね。

このパターンの場合、別の宇宙終焉の仮説である
「ビッグクランチ」や「ビッグリップ」とは異なり
宇宙自体は一応残ってはいますが
実質上、静止状態…
存在しているけど、生きてはいない、という状態に
なってしまう、というイメージが
分かりやすいかと思います。

ビッグフリーズはいつ起きるの?

すぐに起きることはありません。

起きるとしたら何十億、何百億、何千億年という
そういう果てしない先の話であり、
ビッグフリーズ自体、すぐに起きることはありませんので、
その点は安心してください。

他の終焉の説についても同じですが
今、生きている人間がビッグフリーズに
立ち会うことは、ありません。

また、そもそもの話、
太陽が何十億年か先に寿命を迎え、
地球はその時に膨張した太陽に飲み込まれるか、
無事であったとしても生命体の存在できない環境に
変化してしまうと言われています。

そのため、人類がまず考えるべきは
「ビッグフリーズにどう立ち向かうか」ではなく
「地球以外の惑星に移住する方法」になるでしょう。

太陽の寿命を終えたあと、生きていく方法を
見つけ出さない限り、仮にビッグフリーズが
本当に起きるのだとしても、人類はその時には
もう存在していません。

スポンサーリンク

必ずビッグフリーズは起きるの?

ビッグフリーズは必ず起きる、とは限りません。
あくまでも「宇宙終焉の仮説」の一つであり、
ビッグフリーズが起きない可能性もあります。

例えば、宇宙が膨張する力よりも
宇宙自体の重力が強くなった場合、
宇宙は膨張から収縮に転じていきます。
最終的に収縮し続けて宇宙が滅んでしまうのが
「ビッグクリップ」と呼ばれる終焉ですが、
そうなってしまう可能性も指摘されているほか、
宇宙を維持しているエネルギーが暴走した状態を
引き起こしてしまい、全てがバラバラに引き裂かれる
「ビッグリップ」と呼ばれる終焉も説として
出ています。

また、そのまま宇宙は永遠に存在し続ける、という
説もあるために、
必ずしもビッグフリーズが起きる、と
いうことではありません。

起きる可能性もあれば、
起きない可能性もある、ということです。

対策はあるの?人類が生き延びる方法は?

現時点の科学力では「打つ手なし」です。
宇宙の膨張をどうこうする力は
人間にはありません。

しかしながら、今後何億年もの間、
人類がなんとか生き永らえていれば
今からは想像もできないような技術力を
持っているはずです。

宇宙の膨張をコントロールするか、
絶対零度の状態でも、静止した宇宙の中でも
人間の住む惑星だけはなんとか機能できるようにするか…

そのような、現代からすればSFじみたことが
実際に出来るようになっていなければ
人類が生き残ることは難しいでしょう。

現在も宇宙の膨張は続いているの?

現在も宇宙の膨張は続いているのかどうか。

この答えとしては「Yes」で、今も
宇宙空間は膨張し続けています。
しかもその膨張の速度は現時点では
加速している、と言われていますね。
(加速していると言っても、数年後に
ビッグフリーズが起きてしまう、とか
そういうレベルの加速ではないので、
その点は安心してください)

最近の研究では宇宙が収縮に転じて
最終的につぶれるようにして滅びを迎える
「ビッグクランチ」と呼ばれる説は
限りなく可能性が低いとされており、
このまま膨張を続けてビッグフリーズを迎えるのか
宇宙の膨張が急激に進み、
宇宙のバランスが保てなくなり、
全てがバラバラに引き裂かれる「ビッグリップ」を
迎えるのか、そのどちらかであると言われています。

ただし、どちらの場合でも
何百億年後の話なので、
基本的に、今、生きている人間が
心配しても、どうにもならないことであるのも
事実です。

まとめ

ビッグフリーズは、今、生きている人間には
全くと言っていいほど関係のない話ではありますが
人類がこの先もずっと生き永らえていくには
いつか、ビッグフリーズなのかクランチなのかリップなのか、
どれが起きるのかは分かりませんが「宇宙自体の終焉」に
立ち向かっていく必要が出て来る可能性もあります。

そのような時に、人間がどうなっているかは
全く想像がつきませんし、考えても仕方のないことではありますが、
宇宙のことを色々と考えてみるのもたまには
息抜きになって、良いのではないでしょうか。

タイトルとURLをコピーしました