コロナ禍でもバスや電車は安易に止められない!その理由を徹底解説!

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コロナ禍において
「どうしてバスや電車を止めないんだ!」だとか
「公共交通機関を止めればいいのに!」と言っている人もいます。

ですが、「安易にそれができない」現実が
世の中にはあり、
公共交通機関を止めることは、非常に難しいのです。

その理由と、影響を詳しくお話していきます。

自分が公共交通機関を使わなくても大丈夫だから!ではなく
色々な側面から物事を見ていくことが、大切です。

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公共交通機関を止めるのは困難

コロナ禍であっても、他の出来事であっても
「普通に電車やバスが走行できる」状態である限りは
公共交通機関を止めることは困難です。

悪天候などにより、半日運転見合わせになったり、
自然災害などで、運転見合わせになったりすることは
ありますが、これはあくまでも
”バスや電車が走行すること自体が難しい”状況にあるためであり、
「普通に走ることが出来る状況」で
公共交通機関が止まることはありません。

公共交通機関を止めることによる”影響”が
あまりにも大きすぎるためです。

法律上止めることはできるの?

公共交通機関を止めるような法律は
基本的には存在しておらず、
「消毒のため」に一時的に止めることのできる法律が
感染症法に存在はしていますが
それはあくまでも消毒を目的としたものであり、
長期間止めるようなものではありません。

特措法においても「総合調整」が出来るというものまでに
留まっており、長期間電車やバスを止めることは
現実的に、法律上も難しく
せいぜい「減便の要請」などが限界になるでしょう。

また、法律上可能だとしても
バスや電車を止めることができない事情というものが
存在しています。

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社会維持に最低限必要な職種の人も利用している

例えば、コロナ禍で言えば「医療関係者」
こういう人も、電車やバスを利用して通勤しているような
人たちは、たくさんいるわけです。

もちろん医療業界以外にも、社会の維持に最低限必要な
職業はたくさん存在しますが
そういった人たちも、当然、電車やバスで移動している人は
存在しています。

それを止めてしまったらどうなるでしょう?

病院やライフラインに関係する職種まで
機能しなくなってしまうわけです。

”他の方法で移動すればいい”という人もいるかもしれませんが
車を持っていない人もいるわけですし
電車もバスも止まってしまえば、病院やライフライン関係で
働く人の移動にまで支障が生じてしまい、
大変なことになってしまいます。

”不要不急の外出をしようとしている人”や
”本当はテレワークできるけどやらない人”たちへの
対応に留まらず、”本当に移動しないといけない人”の
移動手段まで絶ってしまうことになるため、
電車やバスを完全に止めることは、困難です。

「このままじゃ医療崩壊してしまうから鉄道を止めろ!」と
言う人もいますが
鉄道を止めたら、医師やスタッフが病院にたどり着けず
別の意味で医療崩壊してしまいます。

鉄道会社やバス会社の経営面の問題

鉄道会社やバス会社は税金で運営されているわけではなく
民間企業です。
そのため、鉄道やバスが止められてしまえば、
収入を得る手段を失い、会社的に大打撃を
受けることになってしまいます。

既にコロナ禍において、
バス会社や鉄道会社は大打撃を受けており、
廃業しているところも存在しています。

「それは仕方ないんじゃないの」と、思う人もいるかもしれませんが
それを言ってしまうと、
「コロナ禍が終わったあとに、バスや電車がない世界」に
なってしまいます。

勿論、使わない人には関係ないかもしれませんが、
そうなってしまうと、社会的にかなり大きな混乱が
生じてしまいます。

当然、バス会社や鉄道会社で働いている人たちにも
生活がありますから、
それらが全て崩れてしまうと、恐ろしい事態に
なってしまうのです。

行政がバス会社・鉄道会社を全て支援するのも
現実的には非常に困難であり、
現に、これまでにコロナ禍において
バス会社や鉄道会社は放置状態で大幅な
打撃を受けています。

そのため、バスや鉄道を完全に止める、ということは
「収束後にバスや電車が何も走らない世界になっている」
可能性がある、非常に恐ろしいことであるということを
しっかり認識しておきましょう。

安易に、止めることはできないのです。

多くの人の生活が壊れてしまう

バス会社や鉄道会社で働いている人のことは
先程書きましたが、
それ以外にも、駅周辺のお店、駅のメンテナンスなど鉄道会社外の人々、
駅の中のお店、その他、駅に関係する色々な業種の
会社、そこで働く人たちが影響を受けることになってしまい、
電車やバスを止めてしまうようなことがあれば、
大量の失業や、困窮者を生み出すことになってしまいます。

これも恐ろしいことで、連鎖的な倒産が発生したり、
自暴自棄になって事件を引き起こす失業者が生まれたり、
あらゆる悪影響が懸念されます。

鉄道・バスに間接的に関係している仕事も
非常に多いですから、鉄道・バスを完全に止めてしまえば
かなり大きな範囲に影響を及ぼします。

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別の場所に「密」が生まれる

鉄道やバスを止めても、
基本的に、会社は「来い」というでしょう。
それが、この世の中の現実です。
(他の国はどうだか知りませんが…)

そうなってくると「バス」「電車」が止まった場合
他の場所に「密」が生まれることになります。
人出が減少したり、テレワークに移行したり、ではなく
別の手段で人々は移動を始めるだけです。

車の交通渋滞は増えるでしょうし、
タクシーが走っていれば、タクシーは大混雑となり、
自転車やバイク、果ては徒歩まで、
別の場所に通勤ラッシュが生まれます。

減便の場合もそうで、
実際に、ゴールデンウィークに鉄道が減便した際には、
「利用者数」が減ることはなく、
逆にひとつひとつの電車に乗客が溢れかえるような
地獄となってしまい、
結局”他の場所に密が移動する”というだけの
状況になってしまっていました。

電車やバスを止めても、会社に行く人たちは
別の手段で移動をする。
それが、現実です。

緊急事態でも移動が困難になる

電車やバスを止めてしまえば、
何か「急に移動しないといけないこと」が
起きた場合でも、移動できなくなってしまう
トラブルが予想されます。

車で移動すればいいじゃん!と思う人もいるかもしれませんが
全員が全員、車や運転免許証を持っていると
思わないことです。

急病で病院に行くことも難しくなる人も
出てくると思いますし、
少し離れた場所にいる家族などに緊急事態が起きた場合でも
移動することが困難になってしまいます。

”何らかの緊急事態の際にも移動できない”という状況は、
場合によっては、大変な事態を引き起こすことにも
なりかねません。

通勤難民が生まれる

電車やバスが止まって、会社側が「動くまでは来なくていい」
となる…と思っている人もいると思いますが
残念ながら「それでも来い」という会社も多いのが現実です。

私が前に勤務していた会社もそんな感じでしたし
「台風直撃でも来い」という会社でした。

そのため、通勤難民が生まれることが予想され、
それに伴うトラブルや、
会社側とのトラブル
(ヘタをすれば電車が動いてなくて行けないのに
 社員をクビにするような会社も出て来るかも?)
なども予想され、これも大きなトラブルになることが
予想されます

まとめ

電車やバスを止める、ということは
他国ではともかく、国内では
現実的に不可能に近いです。

それこそ、本当に最低限必要な仕事の人も
移動できなくなってしまいますからね。
全員が全員、徒歩や自転車で移動できる距離じゃないですし
車やバイクはみんな持ってるわけではありません。

よって、電車とバスを止めたり
大幅に減便することは、不可能に近いと言えます。
仮にやれば、大きなトラブルに発展することは
安易に想像できることです。

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