ゲーム機は1種類に統一することはできないの?その答えと問題点。

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ゲーム機を1種類に統一することはできないのかどうか。

ユーザーでも、開発者側でも、
そう思うような人もいるとは思います。

確かに、買う側の視点からしてみると
ゲーム機は1つ当たり(昔のハードの中古でもない限り)数万円は
しますし、決して安い買い物ではありません。

そうなってくると、確かに”一つのハードに…”と思ってしまう気持ちも
分からないでもありません。

しかしながら、ゲーム機を1種類に統一することは
基本的には”非常に難しい”のが現実です。

その理由や、もし1種類に統一するとすれば生じてしまう
問題点などについて、それぞれ解説していきます。

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ゲーム機を1種類にするのは困難

ゲーム業界自体が今後、衰退(需要がなくなるなどして)して、
その結果、ゲーム機を展開しているメーカーが撤退、
残り1社になってしまった…などということが起きれば
ゲーム機は必然的に1種類になる可能性もありますが、
今のような状態で、ゲーム機が1種類になる可能性は
限りなく低く、そして困難です。

ゲーム自体はニンテンドースイッチの大ヒットも
記憶に新しいように、まだまだ需要があり、
↑のように、需要がなくなって1種類になる…ということは
基本的にはまず、数十年のうちに起きる可能性は低いですから、
ゲーム機が1機種だけになる可能性は非常に低いです。

その理由としてはユーザーや開発者側にも
”人によって求めるものに違いがある”点や、
展開しているメーカーがそもそも1社というわけではない、
という点などが挙げられます。

このあたりについて、それぞれ詳しく解説していきます。

ゲーム機を展開しているメーカーは1社ではない

仮に、ゲーム機を展開しているメーカーが1社なのであれば、
例えば3機種存在するゲーム機を1種類に…
みたいなことも、場合によっては可能かもしれませんが、
現在、展開されているゲーム機を見ても、
その展開元はバラバラで、同じ会社が展開しているわけではありません。

現時点の現行機で言うと、
ニンテンドースイッチは任天堂、
プレイステーション4/5はソニー、
XBOXONE/XBOXSeriesはマイクロソフト、という形で
それぞれ展開しているメーカーが異なっている状態ですね。

そのため、これを統一するとなると、
”3社のうち2社はゲーム機から撤退しなければいけない”と、
いうことになります。

しかし、当然のことながら、3社とも、
自らの意思で徹底するのであればともかく、
そうでなければ、”自分の所のゲーム機”を残そうとすると思いますし、
仮に何らかの話し合いをしたとしても、
”じゃあこのゲーム機に統一しましょう”みたいに、
平和的に解決できる可能性は限りなく低いでしょう。

例えば、売上だけで話をすれば、現在トップに立っているのは
ニンテンドースイッチになりますから、
”じゃあ、switchに統一しましょう”と、なるのか?と言われれば
そんなに簡単な問題じゃないでしょうし、
残りの2社も、ゲーム機による利益を上げているとすれば、
当然、売上トップではなくとも、そのまま自社ハードの
展開を続けようとするのは当然ですから、
”複数のメーカーがゲーム機を展開し、シェア争いをしている状況”において、
ゲーム機を統一することは、非常に難しいです。

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ユーザー側のニーズにも答えられなくなる

ゲーム機も、商品によって色々な特徴があり、
例えば、プレイステーション5は、高性能路線のハードで、
その分価格も、ゲーム機としては非常に高額です。
そのため、ライトユーザー比率は低い、という一面があります。

一方、ニンテンドースイッチはスペックでは他のハードに劣りますが、
他のハードとは異なる遊び方や、低価格に抑えている点で、
現在展開されているゲーム機の中ではトップのシェアを誇ります。

XBOXは、コア層や海外を中心に人気、と、それぞれハードごとに
特性が異なります。

これを統一するのは困難で、
例えば”プレイステーション5やXBOX並みのスペックを持ちつつ、
かつ価格を抑えて、独創的な遊びも可能にし、switchのように持ち運びも可能にする…”
と、なると”不可能”ですし、
仮にできたとしても、価格の面を実現することができないでしょう。

かと言って、高性能路線の高額なPS5のようなハードだけになってしまったら、
ライトユーザーはゲーム離れを起こしてしまい、
ゲーム業界自体が大きく衰退することになるでしょうし、
逆にswitchのようなハードだけになってしまった場合は、
高画質なゲームなどを遊びたいコア層や、開発者などが
不満を持つことになるでしょう。

そのため、少なくとも
”コア層向け”のハードと”ライト層でも遊べるハード”は、
ゲーム業界が衰退しないためにも、必要な存在と言えます。

”両方を実現することは困難”であるため、
ゲーム機を1種類だけにしてしまった場合、
ユーザー・開発者の多様なニーズに答えることが出来ずに、
業界の大きな衰退を招くことになってしまいます。

競争が無くなると、サービスや商品の質に悪影響も?

仮に、ゲーム機が1種類になってしまい、
1社だけが展開するようになってしまうと、
どうしても”競合相手”がいなくなってしまうために、
強気な商売を始めてしまったり、手抜きをするようになってしまったり、
そういった”競争が無くなった故の問題”が起きる可能性も
出てきます。

以前から、ゲーム業界は基本的に複数社によるゲーム機が
同時に展開されていて、
良くも悪くも、競争が生まれています。

しかし、これが1社・1機種だけになってしまうと、
もはや競争は生まれなくなってしまい、
その結果、”より多く売るための努力”などを
怠るようになってしまう可能性は十分に考えられることです。

これはゲーム業界に限ったお話ではなく
”競合が無くなる”ということは、
どんな業界にとってもマイナスですし、
それはゲーム業界も例外ではありません。

そういった面から考えても、
”ゲーム機を一つに統一してしまう”と、いうことは
ゲーム業界の衰退を招く行為に他ならない、と感じます。

1機種に絞ることは業界の衰退を招く

結論を言えば、ゲーム機を1種類にしてしまうことは
ゲーム業界自体の衰退を招くことになります。

例えば今展開されているハードで言えば、
ニンテンドースイッチだけになったら、コア層は離れるでしょうし、
ゲーム機市場の半分以上は、PCに取って変わられることになってしまうでしょう。

かと言って、プレイステーション5だけになったら、高額すぎて
ライトユーザーはゲームに手を出さなくなり、
大幅にゲーム業界は衰退してしまいます。

XBOXだけになった場合、価格を抑えたモデルはありますが
国内での知名度は低く、やはりライトユーザー離れを起こす結果には
変わりありません。

よって、”1機種に絞ること”は、どのゲーム機が残ろうとも、
ゲーム業界の衰退を招くわけです。

そして”価格”と”性能”の両立は現実的には難しいですし、
かと言って、PCだけに絞ればいいんじゃ?というのも、
やはりライトユーザー離れを起こすので難しいでしょう。

”複数のゲーム機が存在すること”自体が
ゲーム業界の活性化に繋がっているのです。

まとめ

ゲーム機を1種類に統一することは、まず不可能です。

あり得るとすれば、ゲーム業界自体が別の要因で衰退し、
1社以外が自ら撤退した場合のみですね。

ゲームに需要がある限り、
高性能なハードを好む人もいれば、
お手軽に楽しめるハードを好む人もいるわけですし、
その2つは、そもそも相容れない存在です。

また、展開しているメーカーも別々で、
利益が出ている以上は「じゃあ、うちは撤退します」なんて
言わないでしょうから、
ゲーム機を1機種にまとめる、ということは不可能ですし、
そのようなことをすれば、ゲーム業界は衰退するだけでしょう。

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