ゲームソフトには
パッケージ版とダウンロード版が存在しています。
小規模なソフトを中心にダウンロード専売のソフトもありますが、
ニンテンドースイッチやプレイステーション4/5などに関しては
基本的に、通常のタイトルやシリーズモノの新作などに関しては
パッケージ版とダウンロード版の両方が
発売されていることがほとんどです。
しかし、元々ゲームは”パッケージ版”のみしか存在せず、
次第にダウンロード専用の小規模な容量のソフトが
発売されるようになり、
今では、パッケージ版が発売されるようなソフトでも
必ずダウンロード版も存在するなど、
時代は移り変わって来ました。
では、今後パッケージ版のソフトが
発売されなくなる可能性はあるのでしょうか。
この点について解説していきます。
パッケージ版が全く出なくなる可能性は薄い
まず、ゲームソフトのパッケージ版が
”完全に発売されなくなる”可能性としては
非常に薄いです。
確かに、現状展開されているゲーム機のうち
「XBOX」系統はパッケージ版もほぼ発売されなくなってしまいましたし
大抵のソフトはダウンロードのみという形になっています。
ただ、任天堂系のハードと
プレイステーション系ハードはそうではなく、
プレイステーションにはダウンロード専用（ディスクに対応していない）
タイプの「デジタルエディション」という本体は
出てはいるものの、PS5本体の売上の大半は通常版（ディスク対応版）ですし、
パッケージ版のソフトはXBOXとは違い、今までと同じように
発売されています。
任天堂ハードの場合は、現行のニンテンドースイッチに関しては
ダウンロード専用モデル自体が存在しておらず、
3つのメーカーのハードの中では一番”パッケージ寄り”な
ハードになっています。
このように、XBOX以外のハードは現時点でも
パッケージ版の展開も普通に行われています。
（※XBOXもないわけではありませんが、最近はほとんど
パッケージ版が発売されなくなったのも事実です）
売上はダウンロードが増えつつある
売上に関して目を向けてみると
”昔に比べると”ダウンロード版の売上比率が
高くなりつつあり、
プレイステーションの方を見てみると
ダウンロード版の方が売れているソフトも
多い状態です。
一方で、ニンテンドースイッチの方に関しては
現時点でもパッケージ版の方が売れているソフトも多く、
例えば「スプラトゥーン3」や「ポケットモンスタースカーレット＆バイオレット」に
関しても、パッケージ版のみ集計のランキング（ファミ通）と
メーカー発表の合算の数字を見比べると、
まだまだパッケージ版の方が売れている状態です。
そのため、ダウンロード版は以前よりも売上を伸ばしており、
ハード・ソフトによってはパッケージ版よりも多く売れている
傾向にありますが、
まだまだ”パッケージ版の売上を無視できる”ほどには至っておらず、
すぐにパッケージ版が無くなる可能性は非常に薄いと言えます。
ここから先では、各陣営（任天堂・ソニー・マイクロソフト）ごとに
どうなっていくのかを予測していきます。
XBOXは事実上、ほとんどダウンロード専売状態
XBOXに関しては”既にほぼダウンロード専売”状態で、
XBOXONEの時代からパッケージ版の発売が急激に減り、
XBOXSeriesの時代になってからは、ほとんどパッケージ版が
発売されなくなってしまいました。
”ない”わけではありませんが
”ほぼない”のが現状です。
元々コアユーザー向けのハードであることや、
日本国内では普及に苦戦しており、
ゲーム販売店に置いても売れない（特にXBOXONE以降）ことから
パッケージ版を出しても売れず、パッケージ版の
販売が衰退したものと考えられます。
今後、XBOXが日本国内でいきなり大幅に普及台数を伸ばせば
パッケージ版も出るようになると思いますが
現状のままだと、いずれ完全にダウンロード販売のみになるのも、
XBOXの場合は、そう遠くは無さそうです。
プレステ系は、遠い未来は分からない
続くプレイステーション系のハードは
”すぐにパッケージ版がなくなる”ことは
あまり考えられません。
と、言うのもダウンロード版の比率の方が
多くなったタイトルも多いですが、
パッケージ版もまだ十分な本数売れており、
何十万レベルで売れるタイトルもあります。
XBOXとは違い”パッケージ版を出せばまだ売れる”以上、
すぐにパッケージ版の販売を廃止する可能性は非常に低いでしょう。
例えばパッケージ版が10万売れるソフトも、
パッケージ版を無くしたらその分、ダウンロード版の売上が
10万増えるのか？と言われれば決してそうでは
ないですからね。
ただ、ソニーは昔から「PSP go」などのダウンロード専用ハードを
出すなど、DL販売を促進したいような動きも見えるため
遠い未来”パッケージ版がさらに売れなくなって来れば”
どのような判断をするのかは未知数です。
任天堂ハードは、恐らく無くならない
任天堂のハードに関しては
パッケージ版の販売が無くなる可能性は
”ほとんどない”と考えられます。
上でも解説した通り、
任天堂ハードはパッケージ版の売上比率がいまだに多く、
それを廃止すれば売上に非常に大きな影響が出るでしょうし、
ファミリー層や子供などのユーザーも多くいる以上、
”ダウンロード専用”にしてしまうのは
非常にハードルとしては高いです。
自社製品のユーザー層をしっかりと理解していれば
少なくともパッケージ版ソフトを廃止する、
などという動きにはならないでしょう。
プレイステーション以上に、
パッケージ版が発売されなくなる、と言う可能性は
非常に薄いと言えます。
もちろん、プレイステーション以上に遠い未来まで
進めば分かりませんが、
当面、任天堂ハードのソフトの
パッケージ版が無くなることは、ないと考えられます。
全滅の可能性は限りなく低い
本も、電子書籍が登場しても、無くなっていませんし、
CDも、ダウンロードが主流になってもやはり出ていますし、
DVDやブルーレイもサブスクが拡大してもやはり出ています。
そう言ったことから考えると、
やはり、ゲームに関しても同じことが言えるでしょう。
今後もパッケージ版が無くなる可能性は非常に薄く、
プレイステーション系も当分大丈夫でしょうし、
任天堂系に関してはまず、なくなることは
考えられません。
何百年も経過すれば、そもそもどういう風に
なっているか全く想像がつきませんが、
ゲームがその時代にも普通に存在しているのであれば
やはりパッケージ版はまだ、世の中にある程度は
存在しているはずです。
今後も、ダウンロード版の売上の比率は
上がっていくと思いますし、
今よりもパッケージ版については
衰退はしていくと思いますが
それが”完全になくなる”というところまで
進む可能性は限りなく低く、
今後もメインのソフトは
パッケージ版とダウンロード版の同時発売、
小規模なソフトや過去作の移植の一部などは
ダウンロード専用、という今のようなスタイルが
中心になっていくものと、考えられます。
まとめ
少なくとも、ゲームのパッケージ版が
”近いうちになくなる”可能性は非常に低いと言えます。
あるとしても”相当先のこと”になるでしょう。
ただ、それに至る前に、
無くなるとすれば「CD」の方が先にはなると思います。
が、ご存じの通り「CD」もまだ健在ですし
完全になくなる気配は全くありません。
そういった点から考えても、
ゲームが完全にダウンロード専用になってしまうことは
まずありえない話だと考えられます。
