プロ野球のシーズン終盤～オフシーズンには、
各球団で”戦力外通告”が行われます。
どんな選手にも必ずファンの方はいますし、
応援している人もいると思いますから
悲しいことではありますが、
とは言え、各球団共に支配下登録できる選手の数には
上限がありますし（育成はありませんが）、
毎年新しい選手が入って来る以上、
誰かが去らなければいけません。
ですので、”戦力外通告”は、厳しい世界では
ありますが必要なものです。
しかし、この”戦力外通告”、
間際らしいことに、
”単純にクビになる”パターンと、
”育成契約で再契約される”パターンが
存在しており、
戦力外通告と発表されても、その球団から
去ることにならない場合もあります。
この2つのパターンと見分け方について、
それぞれ解説していきます。
単純な戦力外と育成再契約パターンがある
”戦力外通告”と発表された場合、
特殊な例などを除くと2つのパターンが存在しています。
一つは、純粋に「戦力外」になったパターンで、
この場合、戦力外通告を受けたその選手は
その球団から去ることになります。
そのままプロ野球選手を引退する場合もあれば、
形式上、一度戦力外通告という扱いにして、
”育成契約で再契約する”パターンがあります。
前者の場合は、言い方を選ばずに言えば”クビ”と
いうことになりますが、
後者の場合は、クビではなく”支配下選手”から
”育成選手”に契約形式が変更になる…ということになります。
プロ野球選手には
”支配下選手”と”育成選手”と呼ばれる選手が存在しており、
前者の支配下選手は各球団70人までと決まっていて、
この70人が1軍の試合に出ることのできる選手となります。
一方、後者の育成選手は、1軍の試合に出ることは出来ず
2軍・3軍の試合のみ出場できる形となっており、
その活動には制限があります。
ただし、各球団共に育成選手の上限はありませんので、
年俸の支払いなど、そういった面を考えなければ
いくらでも育成選手は増やすことができます。
支配下選手、あるいは育成選手が”戦力外通告”と
発表されていても、
”育成選手として再契約”の可能性はありますので、
その場合は、支配下⇒育成となると、1軍の試合には
その選手は出ることはできなくなりますが、
球団自体に留まることは可能で”クビ”とは少し違います。
言葉を選ばずに分かりやすく伝えるのであれば
”降格”というイメージだと分かりやすいと思います。
球団によっては”分かりやすく”発表するケースも
戦力外通告と戦力外通告⇒育成再契約は、
球団によっては同じように発表され、
続報が入るまでは
”そのまま解雇されるのか”
あるいは”育成契約として再契約されるのか”が
イマイチ分かりにくい場合があります。
この辺りの発表の基準は具体的には決まっていない模様で、
球団によって言い回しが違ったりしている場合も多いです。
ただ、球団によっては
先程書いた「純粋な戦力外通告」なのか、
それとも「そのあと育成再契約される」のかを
分かりやすく発表している球団も存在しています。
その例の一つがジャイアンツで、
ジャイアンツの場合、
純粋な戦力外通告の選手は「戦力外通告」として、
そして育成再契約予定の選手は「自由契約」として
発表されるために、安易に見分けがつくようになっています。
（それでも時々誤解はされていますが）
逆に球団によっては「どちらも戦力外通告」と発表されていて、
後から「この選手は育成再契約の見込み」というのが出てくるまで
分からないようなケースもあり、
伝わりやすく発表しているか、あるいは伝わりにくく
発表しているかは球団により様々です。
育成選手の場合も育成再契約はあるの？
一方、既に育成契約の選手の場合
「戦力外」になったら終わりでは？と思う人も
いると思いますが、
ルール上、育成契約の選手も年数や、支配下登録された
経験があるかどうかで、一旦契約を解除状態（自由契約）にして
再契約を結ぶという形式にしないといけない場合があり、
それも戦力外通告として発表される可能性があります。
育成選手⇒戦力外通告⇒育成再契約、という形ですね。
記事などでは戦力外にカウントされるケースも
ニュースの記事などでは「3度の戦力外通告を経た〇〇選手が」みたいに
報じられることもありますが、
場合によってはそれを見て「この選手は2回しか戦力外になってないはずでは？」と
思うような人もいると思います。
例えば、A球団で戦力外⇒B球団で戦力外となった選手の場合、
一見すると2回ですが、それでも3回と報じられている場合、
A球団かB球団で一度、支配下⇒育成になっている経験があるはずで、
支配下登録選手から育成契約に移行する場合、
支配下⇒戦力外⇒育成再契約の扱いになっている可能性が高く、
これも戦力外としてカウントされているゆえに、
2回しか戦力外になっていない気がするけど、3回と報じられている…
という状況が生み出されます。
まとめ
戦力外通告と発表されても、
純粋にその球団から去ることになる場合と、
支配下登録⇒育成契約への移行の場合があり、
球団によってこのあたりは異なります。
純粋な戦力外通告の場合は
その球団から去ることになりますが、
戦力外通告後に育成再契約となる場合は、
契約形態は変わりますが、その球団に留まることは
可能です。
その後、活躍すればまた支配下選手に復帰することもできるので、
後者の場合であれば、まだまだ活躍のチャンスも与えられる…
と、いうことになりますね。
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