PS5が手に入らないのは努力不足なの?今、努力が必要なのは…?

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PS5が手に入らないのは努力不足。

そんな言い方をしているネットの記事や、
SNSの書き込みも時々見かけます。

ネットニュースの記事にもそのような書き方が
されていることもありますし、
SNS上でも「買えていないのは買う気がない証」みたいなことを
言う人もいますよね。

まぁ、どのように考えるかは人それぞれであり、
上のような発言をするのもまた、個人の自由ではあるので
その点は各自好きにしていただければ良いと思いますが
(誹謗中傷しているわけではないですからね)
本当に欲しいのに購入できていない人からすれば
腹立たしいことであるとも思います。

では、実際のところPS5を購入できないのは
”努力不足”なのかどうか。

これを、ゲーム販売店で店長経験もある私の目線から
解説していきたいと思います。

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PS5の状況は「異常事態」なのは事実

まず、PS5の発売から2年近くが経過しても
”一度も普通にお店に並ばない”のは
”異常事態”であるのは事実です。

これは否定のしようがない事実で、
アマゾンなどを含めても”普通に売られている”のを
私は見たことがありません。

家電量販店などで稀に見かけても”条件付き”であって、
普通に売られているようなケースはまずありません。

これは、特定のハードを庇う・庇わないの話ではなく
”異常事態”です。

確かに、人気ハードは品薄がしばらく続くこともあります。

実際にそういった場面を私もお店で多く見てきましたし、
ニンテンドースイッチやXBOXSeriesも転売されたり、
品薄が長期続いたりはしています。

が、ニンテンドースイッチも、
”品薄が解消されているタイミング”は結構あり、
例えば2021年の間は結構普通に売ってましたし、
最初の2年間の中でも、”普通に売ってるタイミング”はありました。

ずっと普通にではなくても”定期的に”普通にお店に並んでいることはあり、
アマゾンなどでも抽選などナシで、普通に購入できる場面は
定期的にあります。

XBOXSeriesにしてもそうで、
高性能版の「X」の方はずっと品薄なのは事実ですが、
簡易版とも言える「S」の方は、定期的に普通に購入できるようになっており、
アマゾンでは、”普通に売ってる”ことも多いです。

過去の歴代ハードもそうで、
”ずっと品薄で普通に売ってない”というのは
贔屓とかそういうの一切なしで考えれば”異常”です。

「いや、そうじゃない」と反論する人は、
流石にプレステに偏りすぎた考え方でしょう。

2年近くも一度も普通にお店に並ばない。
これは、”異常事態”であり、それ以上でもそれ以下でもありません。
”普通ではない”状態です。

スイッチやXBOXSeriesの状態も”本来は”望ましくないですが
(本来、人気作が出る時などを除いて普通にお店で買えるべきですからね)
PS5はそれを超える”異常”な流通状況なのです。

買えない人の努力不足とは言えない

買えない人の努力不足、と言う人も確かにいます。

が、PS5の”普通ではない状況”を考えれば
これは、買う側の責任ではありません。

実際に抽選販売に応募し続けて外れている人もいますし、
地域によっては”手に入りやすい量販店”など、近くにない人もいるでしょう。

”抽選に毎回応募しないと買えない”
”お店を何軒も回ったり、チェックし続けないと買えない”

これは、普通の商品では不要な努力であり、
これを努力不足と言ってしまうのはあまりにも乱暴なことです。

買えない人は、努力を怠っているとは言えませんし、
確かに手に入れた人の中には、”普通はしなくても良い努力”を
させられた上で手に入れた人もいるでしょう。

ですが、それでも買えない人を努力不足と言い放つのは違います。
PS5の状況が普通ではないだけで、
決して買えない人に非があるわけではありません。

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転売から買うのは努力ではない

本当に欲しいなら定価越えのお金を払ってでも買う、みたいな
主張をする人もいますが、それは間違いです。

転売屋から買うのは努力でもなんでもなく
”本来やってはいけない行為”です。

理由としては、定価以上のお金がかかる、ということも
当然そうですが、
転売屋から買うということは”転売屋を助ける行為”であり、
次回以降の転売を助長する行為になります。

当然、いつかは出るかもしれないPS6にも影響するでしょう。

逆に”誰も転売品”を買わなければ
海外に売るなどは一定数あっても、
大多数の転売屋は商売が成り立ちません。

要は転売屋を育てているのは、転売屋からモノを買う人たち、
ということです。

ですので、転売屋から買う行為は努力ではなく
”恥ずべき行為”なのです。

転売屋から買わないのは努力不足、なんて言っている人がいたら
考えを改めるべきでしょう。

また、転売屋から買う行為は
”転売するような人・業者にあなたの個人情報を教える行為”であり
非常に危険な行為ですので、注意しましょう。

本来は”売る側”の努力不足

努力不足、と言う言葉をどうしても当てはめたいのであれば
それは、買えない人たちではなく、メーカーの方です。

もちろん、メーカーにとっては
半導体不足などが最悪のタイミング(2020年)に発売だったという
不運や、転売屋、その後も予想外の出来事で半導体不足が長期化するなど
”不運な部分”はたくさんありましたし、
当然、目に見えない努力はたくさんしているでしょう。

しかし、それでも結果だけ見れば”2年もまともに流通させることができていない”
という状況ですし、ソフトの売上が”正常にプレイするユーザーに届いていない”
ことを示しています。

これは、やはりメーカーの努力不足な一面は否めません。

スイッチのように増産する…というのはハードの性能・部品上難しいのだとは思います。

しかし、XBOXSeriesのようなスペックをある程度落としたバージョンを
発売したり、公式SNS上で品薄のお詫びを出したり、今後の見通しを出すという
”やろうと思えばできるであろうこと”もしている様子が今のところ見られない、
というのは残念ながら、メーカーとしての努力は、
”努力はしているのだと思いますが、足りない”というのが
否定できない事実であると思います。

時期的に”かなり不運”な時期に発売されたのがPS5です。
それは事実なのですが、
もしも”誰かが努力不足”というのであれば、
それはメーカーさんの方になるでしょう。

販売店やユーザーは十分に努力をしていると思います。
(※一部定価以上で買い取りしている悪質な販売店
 転売を助長しているので除きます)

まとめ…このままでは非常に厳しい結果に

PS5の状況を改善するための鍵は、
とにかく品薄を解消することです。

現状、本体の売上自体はPS4以上のペースで
伸びているとは言え、中身が伴っておらず、
このままでは国内では非常に厳しい状況が続くでしょうし、
PSシリーズ最大の失敗となる可能性も高いです。

ただでさえ、これまでのゲーム機の歴史を見ると
”出だしで躓いたハード”は、そのまま失敗に終わっていることが
多いため、PS5も危険信号が灯っている…そんな状態です。

どのような形でも良いので、一刻も早く品薄を解消しなければ、
国内でのPS5は、一般ユーザーへの普及は限定的な状況のまま
市場から淘汰されていくことになりかねません。

とにかく”品薄の解消”です。

これをすれば努力不足だとは言われる人もいなくなるでしょうし、
もう終わっているとか言われることもなくなるでしょう。

品薄さえ解消すれば、後は最終的にPS5がどうなるのかは
結果として出て来るでしょうから、
売れたならすごいハード、売れなかったならその程度だった、
ということです。

ですが、品薄を解消しないことには、
このまま失敗するだけですし、
色々な賛否両論の渦も消えないままであることだけは
事実です。

今、努力するべきは”メーカー”です。
辛い時期であることは重々承知ですが、
それでも、この状況を打開するためには
メーカーが今以上の努力をするしかありません。

まぁ、正直なところ、一番最初に値上げなど
している場合ではないのは事実だと思いますね。
(転売対策とも言われていますが、現実的に5500円↑だけでは
何の対策にもならないでしょう)

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