PS5を「成功」と言う人と「失敗」と言う人で意見が分かれる理由は?

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2020年に発売されたゲーム機
「プレイステーション5」。

発売以降、国内においては
数年経過しても”普通にお店に並んでいる状態”にはならず、
ソフトの売上も厳しい状況が続いており、
お世辞にも”順調に推移している状態”とは言えません。

まだ、成功・失敗の最終的な判断を下す段階にはなく、
例えばプレイステーション3のように後から巻き返す可能性も
0ではありませんし、
ドリームキャストやWiiUのように最初の失速が
最後まで響いてそのまま「失敗」に終わる可能性も
ありますが、
現在の状況も「成功」と言う人もいれば「失敗」と言う人もいます。

どうして、このように意見が食い違うことが
あるのでしょうか。

この点について解説していきます。

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感じ方は人それぞれ。見ている部分が違うことも。

まず、どんな物事でも”感じ方”は
人それぞれです。

PS5の現在の状況にしても
「今は失敗している」と感じる人もいれば
「今は成功している」と感じる人もいるでしょう。

人間、何事においても
”全員が全く同じ意見で一致する”などということは
あり得ませんから、これは何もおかしなことではありません。

ですが、PS5の場合、それ以外でも
成功・失敗の考えが食い違いやすい部分が出ているのも事実なので、
その点について解説していきましょう。

「国内」で見ているか「世界」で見ているか

まず、プレイステーション5の状況は国によっても
全く異なっており、
現在の状況で言えば「海外」の方が「国内」よりも
順調に動いている状態です。

そのため、新作ソフトにしても、
海外メーカーのタイトルの方が「PS5のみ」のソフトは多く、
「PS4では発売されない」ことが比較的多いです。

一方、国内メーカーのタイトルや、国内に向けたタイトルは
「PS4とPS5で発売」が多く、
国内の方がPS5の普及が上手くいっていないことを
現しています。

実際に、売上台数など、全体的な普及の流れを見ても
国内の方が全体的に厳しい傾向にあるため、
PS5を語る際に「国内の話をしているのか」「世界の話をしているのか」に
よっても、ある程度その見方は変わってきます。

なお、私自身は、国内においては「厳しい(今の時点では失敗)」、
世界で見るなら「ある程度は順調(今後次第)」と見ています。

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売上台数だけ見ればPS4より順調。ただし中身が伴わない

PS5は国内においても
確かに”売り上げ台数”だけを見れば
PS4よりも早いペースで売れています。

大幅に早いペース、と言うほどではありませんが
PS4よりも数字だけで語るなら早いのは確かなのです。

しかしながら、実際のところ、売上台数には
「転売屋が買い占めた分」も含まれており、
PS4時代よりもはるかに転売を取り巻く状況が悪化しているため、
”実際に使用されている状態のPS5は何台なのか”という点で考えると
PS4よりも悪い状況であることが考えられます。

実際に”PS5ソフトの売上”は軒並み厳しい状態で、
2022年夏現在”ほとんどのPS4と同時発売ソフト”が、
PS4版の方が売れている状態で、
メーカーもそういう状態ですから、PS5のみでの発売はリスクが高く、
PS5/PS4同時発売をいつまでもやめられない状況です。

いつまでもPS4にも新作が出るので当然「PS4でも十分」な人も
出てきて、本体の普及は遅れますし、
メーカーも「ずっとPS4版も作り続ける」という状況に陥っています。

ソフト売上に関しては「PS5を持っていても
PS4版が無料アップグレードできるためPS4版を買えばPS4/PS5版が
両方手に入る」という理由でPS4版を買う人もある程度は
いるのは事実ですが、それにしてもやはりソフトの売上は
非常に厳しく、
PS4時代よりもかなり苦戦しているのは事実です。

実際にPS5ソフトの売上は国内ではかなりの苦戦を強いられており、
”ハードの売上台数を見れば、PS4より成功”しているのは事実ですが
”実際の状況を見れば、PS4よりも苦しい状況”であるのもまた事実で、
”何を見ているか”によっても
成功・失敗の判断は変わってくると思います。

少なくとも「販売」においては失敗している

「発売からもうすぐ2年」(記事執筆時点)でも
一度も”普通にお店に並んでいない”ハード、ということになると
やはり”販売”の面においては、これは”失敗”と言えるでしょうし、
これだけ長い間ずっと、転売だらけの状況は
販売体制においては今後、見直す必要があるのは事実でしょう。

ニンテンドースイッチも長い間、品薄になる時期はありますが
それでも、定期的に回復しており、普通にお店に並んでいる時期も
定期的にありましたし、
他のハードもそうです。

しかし、PS5は一向に回復しない。

半導体不足などやむを得ない事情があると言えど、
メーカーからの対策(メッセージ発信)なども少なく、
品薄を今後どうするのか、と言ったメーカーからの言葉も
ほとんどないため、
販売・情報発信の面では失敗していると言わざるを得ないのは
事実ですし、
この点は、今後(PS5の新型やPS6)に生かし、
改善していく必要があります。

人間は好きなものには甘くなりがち

プレイステーション5は成功している!と言っている人の中には
”自分が好きだから”、甘めに評価してしまっている人もいます。
また、逆に、自分が嫌いだからと物事を厳しめに評価してしまう人も
いるのが人間という生き物です。

PS5にしてもそうで、やっぱりファンだと「今の状況は良い状況とは言えない」
とはなかなか言いたくないと思いますし、
逆に嫌いな人なら、本当に成功していても「PS5は絶好調!」とは
あまり言いたくないでしょう。

ですが、本当に好きなものこそ、
上手く行っている時は褒め、失敗している時は「これはちょっと…」と
言ってあげることも大事なことです。

上手くいっていないのに「すごい!すごい!順調!」では、
メーカーも勘違いしてしまいますからね。

現状、客観的に見るのであれば
「少なくとも国内では、順調とは言えない」状況で、
売上台数以外の部分も見れば「今の時点では失敗している」と、
言わざるを得ないのが現実であると思います。

確かに、売上はPS4より早いペースです。
しかし、中身が伴っておらず、
いつまでも通常販売されない、ソフトが売れない、と言う状況では
やはりメーカーも苦しいでしょうし、
PS5専用ソフトを期待して、早期に購入したユーザーにとっても
理想の形にはなっていないでしょう。

確かに、プレイステーションはいつも”次世代機への移行”は
ゆっくり数年かけて行いますが、
プレイステーションを展開しているSONY自身の
ビッグタイトルである「グランツーリスモ7」などまで、
「最初はPS5専用」⇒「やっぱりPS4でも出します」に
なったのは、きわめて異例です。

今までのPSでは、少なくともSONYタイトルは
一度「次世代機専用」と発表したらその通り発売されたものです。

そういった異例の出来事が起きている以上、
やはり”当初の予定通り上手くは行っておらず、現在は失敗している状態”
と言えると思います。

ただ、まだ”最終的な評価”を下すのは早いです。

PS3もスタートで躓き、数年間苦戦し続けていましたが
最後には巻き返しているように、
そうなれる可能性もあれば、
PSPgoやWiiUのように終始苦戦したまま消えていく可能性もあり、
これは、今後のメーカーの腕の見せ所と言えると思います。

まとめ

成功・失敗の判断が分かれるのは、人間である以上仕方ないことです。

”全員同じ意見”だったら、それはそれで怖いですからね。

売上さえあれば成功なのか、
それともちゃんと店に売られていて、誰でも買えれば成功なのか、
ソフトが売れてこそ成功なのか、
成功の基準も人によってそれぞれです。

私は今の時点では”お世辞にも成功とは言えない”と、
国内の状況は思っていますが、
まだ、現役のハードなわけですから
最終的に歴史が「成功」「失敗」どう判断するかは
今後のメーカーの展開次第であると思います。

巻き返しも十分できると思いますし、
逆にこのまま一度も普通に売られることなく消えていく可能性も
十分にあると思います。

どうなるかは、あと数年経過すれば答えは出るのではないでしょうか。

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