満員電車を一方的に悪者にする前に、よく考えて!

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、
満員電車をむやみに批判する人も
増えています。

ですが、物事は何事も
”一方から見るだけ”では、いけません。
何も考えずに満員電車を批判している人は
所詮”自分には関係ないや”と、どこかで
思ってしまっている…ということです。

”満員電車を止めろ”だとか
”満員電車をどうにかしろ”だとか、
言うのは簡単ですが、
現実はそんなに簡単ではありません。

そのことは、よく理解した上で、
何も考えずに批判をするのは、やめておきましょう。
満員電車に限らず、何事に対しても、です。

では、満員電車を一方的に悪者にする前に、
知っておきたいこと、こういう一面もある、ということを
ご説明していきます。

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満員電車のリスクは?

確かに、新型コロナウイルスに限らず、
満員電車では、普通の風邪もインフルエンザも
その他の人から人に移るものも、
感染のリスクが”0”と言ったらウソになります。

それを言う人がいたら、満員電車を闇雲に
批判している人と同じで
”一定の面”しか見ることができていません

人が密集する以上、100パーセント感染しない、
などということは、ありません。

ですが、それは満員電車に限らず、他の部分でも
同じことです。
外に出る以上、コロナウイルスに限らず
”100%感染しない”などということは
不可能なのです。

ですので、満員電車も、当然リスクがあると言えば
あるでしょう。

ですが、それでも、安易に止めることはできないのです。
下記のようなことを、全てわかった上でも、それでも
止めろ!と堂々と言えるのかどうか。
よく考えてみてください。

移動に必要な人はいる

電車を止めろ、だとか、”極論”を言う人がいますが、
移動するのに、電車が必要な人は必ずいるわけです。
そういった人たちにとって、電車が止まってしまったら
本当に困ってしまいます。

仕事の人もいるでしょうし、通院や、
その他、やむを得ない事情で移動する人もたくさんいます。
仮に、あなたはしないとしても、必要な人もいるのです。
自分にとって、電車が止まっても困らない=ほかの人も困らない、
ではありません。

車で行けばいいじゃん!という人もいるでしょうが、
これも、自分本位の考えです。
地理的に、行先的に無理な人もいますし、
そもそも免許を持っていない人もいます。
自分が車で移動できるから、それが当たり前と
考えないことです。

自転車、徒歩、バイクだってそうです。
それができないから電車を使っている人だっているのです。
そういう人は切り捨てるつもりなのかどうか。
もし、「そうだよ」と言うのであれば、
それは結局”自分本位の考え方”でしかありません。

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鉄道会社と働く人、周辺の施設などのことも考える

鉄道を止めたり、
満員電車を(何らかの手段で)強引に解消したりした場合、
鉄道会社の経営は、相当大きなダメージを受けます。
大企業だから大丈夫、なんてことは決してなく、
収入源が途絶えれば、大打撃を受けることになります。

そして、鉄道会社・その関連会社で働く人の
生活にも打撃を与えます。
帰休だとか、最悪の場合はボーナスに影響が出たり、
リストラまで始まる可能性があります。
そう言ったことが無くても、残業が無くなったりして
収入に打撃の出る人は必ず出てきます。

加えて、電車を止めたり、満員電車を解消することは、
駅の周辺の施設などの経営状況も悪化させ、
そこで働く人々の生活も破壊する可能性があります。

自分には関係ないから、と言う人は
そういう部分までなかなか想像できないと思いますが
軽々「満員電車を解消しろ」だとか「止めろ」と
言っている人は、
そういう人たちの生活を何も考えずに
破壊しようとしている、ということになります。

自分が逆の立場だったら?
よく考えてみてください。
電車を止めたら、生活が破綻してしまう
立場なのだとしたら、
あなたは「みんなのために、自分は破滅します」
なんて、笑いながら言えますか?
言えないはずです。

みんな、生活がかかっているのです。

そして、電車を止め続ければ、
最悪の場合、鉄道会社が機能しなくなる
可能性もあります。

行政が補償し続けるのも難しい

↑を見ると、行政が鉄道会社や
そこで働く人々、周囲の施設、およびそこで働く人々を
補償すればいいのでは?
と思う人もいるかもしれません。

ですが、現実問題、そんなことをすれば
莫大な費用になりますし、それを長期的に
続けることは不可能です。
短期間だけの補償では、感染症対策としても、
そこで働く人たちや企業に対する対策としても
不完全であり、感染者の抑制にもならず、
企業やそこで働く人への支援としても不十分です。

そのため、”満員電車を止めろ”というのは
ちょっと現実的には厳しいのです。
上で紹介したように”電車で必要な人”に対し、
電車を止めた分、行政が一人一人、
送り迎えをすることはできませんし、補償を
し続けるエネルギーもありません。

仮に補償なしで、強引に止めれば、
多くの犠牲者が出ることになりますから、
それは、できないのです。

会社側に対応を求めるのも厳しい

通勤通学などをさせている会社・学校へ
対応を求めるのもなかなか厳しいことです。

テレワークを推進するにも限界があります。
当たり前のテレワークテレワーク言う人もいますが
出来ない業種っていうのは、案外多いですし、
出来る業種でも100%テレワークは厳しいです。

強制することも、法律上できません。

また、テレワークの推進が進めば
鉄道会社や、そこで働いている人たちが
経済的な犠牲者となってしまいます。

”満員電車をどうこうする”というのは
現実的に非常に難しいことであり、
止めれば犠牲者が出ますし、
止めなくてもリスクがある…
というのが答えになります。

綺麗事じゃ、解決しないのです。

まとめ

感染症のリスクは確実にあるでしょう。

しかし、止めたり、利用者を大幅に減らせば
それで犠牲になる人間もいますし、
生活上大打撃を受ける人がいるのは”事実”です。

自分がもしもその立場であったら?ということを
頭の中でよく考えてみて、
闇雲に批判したり、文句を言う前に、
一度立ち止まって見ることも大切です。

皆様も、自分が”電車が止まることによって”
生活上大打撃を受けたり、
経済的に破綻する立場なのだとしたら、
絶対「みんなのために、自分は破滅します」なんて
言わないでしょうからね。

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