紅白歌合戦の視聴率低迷の原因は?今後も含めて徹底的に分析!

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紅白歌合戦(こうはくうたがっせん)は
大晦日の定番番組のひとつで、
NHKで放送されている番組です。

1951年から放送されている歌番組で、
非常に視聴率も高く、
多くの有名アーティストらが出場することでも
知られています。

が、その一方で、かつての怪物とも言える視聴率は
低下傾向にあるのも事実で、
視聴率の記録を見る限りでは、当初に比べると
大幅に低下しています。

では、どうして紅白歌合戦の視聴率は
低迷を続けているのでしょうか。
今後はどうなっていくのでしょうか。
その点についてを解説していきます。

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テレビ全体が苦戦している

まず、一部の例外を除けば、
紅白歌合戦だけではなく、
テレビ全体が苦戦している、というのが
現実になります。

紅白歌合戦の視聴率の低下は
確かに記録を見ると衝撃的ですが、
決して紅白歌合戦が悪いのか?と言われると
そういうことでもなく、
テレビ業界全体が苦戦している、というのが事実です。

実際にテレビドラマもそうですし、
紅白歌合戦以外の歴史ある番組も視聴率は
全体的に落ちています。

例えば「大河ドラマ」も平均的には
視聴率が低下傾向にありますし、
他局の「24時間テレビ」の類も視聴率はやはり
低下傾向にあります。

そのため、紅白歌合戦が特別、何かをやらかして
視聴率が低下している、だとか
そういうことではなく、全体的な問題である、
というのも、一つの事実なのです。

その上で、「どうして紅白歌合戦の視聴率は落ちてきているのか」
ということを解説していきます。

「娯楽」の選択肢が増えたこと

まず、「娯楽」の選択肢が増えたこと。
これは、テレビ全体に言えることですが、
昔は、娯楽の選択肢が今に比べると
かなり少ない時代でした。

昔をけなすとかそういうことではなく
時代が進むにつれて、「色々な選択肢」が
出てきている、ということですね。

例えば1960年代には「80パーセント越え」という
それはもう恐ろしい視聴率を記録しているのですが、
当時にはなく、現代にある娯楽をここで考えてみてください。

例えば
「スマートフォン」「タブレット」「パソコン」
これらは当時はありません(パソコンも家庭に普及はしていません)でした。
当然、ネットを見る!なんて時代じゃないわけです。
ですので、ネットサーフィンもツイッターも、スマホゲーも、
動画サイトも存在しないわけです。

そして「ゲーム」も当然ありません。
家庭用ゲーム機が、家庭に普及し始めたのは、この時代よりも
後ですから、当然当時の娯楽に「テレビゲーム」などというものは
存在していませんでした。

「音楽プレーヤー」もありませんし
「漫画」も今ほどたくさんの種類があるわけでもありませんし
今と比べると「娯楽」の選択肢が限りなく少ないわけです。

そうなってくれば当然、「テレビ」を選ぶ人、
というのは、多くなりますよね。

娯楽の選択肢が「10」なのか「50」なのか。
(数字は”例えば”の話です)

10であれば、そのうちの1であるテレビが
選ばれる可能性は当然、50の時よりも高いです。

つまり、娯楽の選択肢が増えたことにより
「テレビ」という娯楽を選ぶ人も減っている、
ということです。

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「競合」が色々と増えてきている

大晦日にそこそこの視聴率を稼げるテレビ番組が
他にも増えてきており
昔のように「紅白1強」ではなくなりつつある、
ということも、一つの視聴率低迷の原因になります。

ネットの動画や
ネットの音楽配信、
年末年始の各種ゲームのイベントなども
「競合」に当たるでしょう。

娯楽の種類が増えただけではなく
娯楽の分散化、という点も、
紅白歌合戦が低迷してきている
一つの理由と言えます。

年末年始の過ごし方の変化

年末年始の過ごし方の変化。
これも、一つの要因になります。

まず、昔の大晦日やお正月と言えば、
本当に「どこもやってない」と言えるような
そんな感じの状態で、
一部のお店を除き、年末年始休みに突入している…
そういう状態でした。

しかしながら、現代はそういう状況は変わりつつあり、
年末年始でも普通に営業しているお店が増え、
娯楽施設などに関しても、普通に営業しているところが
大幅に増えています。

そのため昔とは違い
「どこに行っても、大晦日モードの営業」では
なくなっており、普通に遊びに出かけたり、
買い物に出かけたりすることも
できるようになっています。

当然、自宅にいなければ
紅白歌合戦を見ることはありませんから、
視聴率の低下につながっていくわけです。

大晦日も仕事の人が増えた

そして、もう一つのポイントが
大晦日も仕事の人が増えた、ということですね。

上で書いたように、現代では大晦日になっても
営業しているお店や施設などが増えており、
そういう場所が増えるということは、
当然、大晦日にも仕事をしている人は
増えた、ということです。

また、接客的な職業で無くても
ブラック企業、などという言葉からも
分かるように、大晦日にも普通に
働かされているようなことは、
増えました。

仕事をしていれば、当然仕事中に
紅白歌合戦を見ることは難しいです。
(職場でテレビを流すようなところもあるかもしれませんが)
ですので、視聴率低下の一因になります。

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元旦から仕事の人も増えた

こちらも、仕事関係のポイントになりますが、
元旦から仕事!という人も同様の理由で増えています。

そうなって来ると、12月31日、大晦日と言えども
夜更かしをしていることはできず、
ある程度の時間で寝なくては次の日持たない!
という人もいるでしょう。

そうなれば、一人暮らしなら、当然紅白歌合戦を見ずに
睡眠時間を確保することになります。

仕事がダブルパンチで視聴率にある程度
響いている、というのもまた一つの事実でしょう。

「音楽」方面での影響も

まず「音楽」自体への人気にも昔よりは
陰りが出てきています。
CDの売上などを見ても、それは明らかです。
ダウンロード販売があるとはいえ、
全体的に落ちてきてはいますからね。

歌の大ヒットなどが難しくなり
そもそも「音楽番組」である紅白歌合戦に
興味を示す人間が昔より減ってしまっている…
これも、当然のことながら
影響の一つと言えます。

その理由には、やはり色々な背景が
ありますが先ほど挙げた「娯楽の多様化」もそうですし、
また、歌の歌詞に共感できない人が
恋愛離れなどから増えていたり、
色々な要因が重なっています。

”歌番組”である以上は、
”音楽”が低迷してしまえば、
当然、そのあおりを受けることになります。

視聴率は全てではないけれど、低迷はしている

視聴率は、全てではありません。
視聴率というのは、そもそも特定の世帯から
算出されるものであり、
全ての世帯を合計したものではありません。
あくまでも、目安の数字です。

ですので、視聴率は全てではないのですが
それでも、やはりここまで視聴率が落ちてきていると
かつての栄光と比べれば低迷が目立つ、
という印象を持たれるのも、また
仕方のないことなのでしょう。

とはいえ、まだ30パーセント越えをしているあたりは
さすが、と言ったところでしょうか。

まとめ 今後はどうなるの?

今後に関して言えば、紅白歌合戦の視聴率は
全体的に(他の番組と比較して)ある程度高い状態は
続くと思いますが、
やはり時代の経過と共に
平均的な視聴率は落ちていくと思います。

この記事を書いている時点では
30パーセント台の視聴率で安定していますが
そのうち、20パーセント台に突入してくることは
やはり、避けられないでしょうし、
テレビや音楽自体が衰退し、
さらに娯楽が多様化すれば、
もっと落ちていくこともあるとは思います。

ただし、0になることは(番組が続く限り)ないでしょうから
低下はある程度のラインで止まり、そこで安定するはずです。

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