PS5の普及が国内では比較的鈍い理由とは?その理由を解説&考察!

この記事は約7分で読めます。

プレイステーション5の普及は
国内での普及が比較的苦戦している状態で、
競合機のニンテンドースイッチとの売上の比率を見比べてみても、
海外ではともかく、国内では圧倒的な差を付けられている状況です。

特にソフト面では、
未だに売上ランキングの大半がニンテンドースイッチソフトとなっていますし、
毎週のハード売上も、何か動きがある時以外は(新型発売や品薄解消など)
ニンテンドースイッチを下回る状況が定着してしまっています。

では、どうして国内では他国での状況に比べて
プレイステーション5は普及に苦戦しているのでしょうか。
この点について、解説していきます。

スポンサーリンク

国内では苦戦が続くPS5

2023年11月現在も、国内では特にPS5の苦戦が
目立つ状況で、
未だにPS4の需要もありますし、
PS4⇒PS5に移行していないユーザーもそれなりの数、
存在している状況です。

もちろん、発売から3年以上が経過した現在では
移行もある程度は進んでいますし、
売上台数自体も当初よりは伸びつつありますが、
それでも、客観的に見れば
日本国内ではハードの普及台数も、ソフトの売上本数も、話題性も、
ニンテンドースイッチが中心になっており、
PS5はXBOX共々、海外と比べると普及も話題性も鈍い状態と
なっています。

その理由として、考えられることをそれぞれ
解説していきます。

国内では任天堂が特に強い

まず、プレイステーション5から見れば競合にあたる、
任天堂ハード・タイトルは他の国でも
ヒットしていますが、特に国内では、
”それ以上に強い”状態で、
ニンテンドースイッチの最近の売上ペースもそうですし、
任天堂の主力タイトル系の売上は、日本国内で
高い比率となっています。
(一部コア向けなシリーズなどは除く)

ピクミン4の国内売上と世界売上を見比べても、
日本国内での売上が非常に高いことが分かるでしょう。
スーパーマリオブラザーズワンダーに関しても、
やはり、日本国内での売上は高く、
ゲーム業界において”高い人気を誇る任天堂”のハード・タイトルが
国内ではさらに強い、ということが理由の一つになるでしょう。

ライバルが強ければ、
それだけ普及の難易度も上がっていきますからね…

スポンサーリンク

クオリティ重視のユーザーは比較的少ない

日本国内では、どちらかと言うと
海外に比べて”クオリティ重視のユーザー”は少なく、
画質よりも中身を優先するユーザーなども多いです。

そうなってくると
プレイステーション5の最大の売りでもある”クオリティ”の部分では
なかなかユーザーを引き付けることは難しいのです。

実際に、ネット上などではPS5発売後から数年が経過しても
”PS4で十分”と言っている人はいますし、
ニンテンドースイッチのほうを遊んでいるユーザーも
たくさんいます。

もちろん、全員が全員、そうではありませんが、
日本国内においては、”クオリティを第1に求める”ユーザーの数は
海外と比べると少ないです。

比較的クオリティの面を優先しているプレイステーション系の
ハードにとっては、クオリティを重視するユーザーが
多ければ多いほど有利になるのは間違いありませんが、
国内はそうはなっていない、ということになります。

価格設定にシビア。高額だと普及も厳しい

海外よりも、国内では”価格”に敏感な傾向があり、
高額な商品はなかなか売れにくい傾向にあります。

プレイステーション3の時もそうでしたが、
ゲーム機として”高額”な価格設定になってしまうと
なかなかそのゲーム機は普及せず、
過去、国内でのゲーム機市場を見ると、
5万円前後の価格設定となっているゲーム機は
その世代のトップシェアに立ったことはありません。

プレイステーション5の場合、その5万も超えてしまっている状態で、
かつ、国内では嫌われる要因になりやすい
”値上げ”を2度も行ってしまっているために、
この点も国内では苦戦の材料となります。

もちろん、どの国・地域でも、
高額商品を購入を躊躇する人はいると思いますし
値上げを喜ぶような人は少ないとは思いますが、
特に、国内では高額であることや、繰り返される値上げなどで
イメージも悪くしてしまっています。

「洋ゲー」の売上が国内では厳しい

日本国内では”洋ゲー”と呼ばれるタイプのゲームは、
海外と比べると”かなり”売上が落ちる状態です。

例えば、海外のゲームアワード・GOTYなどで
ノミネートする作品などを見てみても、
中には国内ではほとんど売れていない・知名度もないような
ゲームがノミネートされたり、受賞したりすることもあります。

これは、”海外では売れているものの、国内では売れていない”
ことを示しており、
ユーザーのニーズが大きく異なることが分かります。

実際、日本では洋ゲーと呼ばれるゲームの売上は特に低い傾向にあり、
最近ではある程度、以前よりは売れるようになりましたが
それでも、海外では何十万、何百万レベルの売上のあるゲームが
数万本だったり、数千本レベルの売上しか記録できないことは
”よくあること”です。

注目作であっても、10万本を越えるのがやっとだったりして、
海外と比べるとかなり”大きな差”が開いているというのが事実です。

そうなってくると、現在のプレイステーション5にとっては
非常に不利な要素となってきてしまいます。

と、言うのも、PS5は「洋ゲー」の比率が任天堂ハードと比べると
非常に多く、また過去のプレイステーションと比べても、
どんどん洋ゲーの割合は増えつつあります。

そのため、前述した通り”洋ゲーがあまり売れない日本”では、
当然普及は他国と比べると鈍ってしまうことになるのです。

もちろん、国内メーカーのタイトルも出てはいますが、
国内メーカーもPS2の頃などとは異なり、
”国内では任天堂ハードの方が圧倒的に普及している”現状ですから、
スイッチ向けにソフトを発売したり、switchとの同時発売にしたり、
あるいは比較的無難に普及したPS4との同時発売にしたりして、
ソフトを売ろうとします。
そういった動きがあると”他ハードでも遊べるからPS5はいいや”という人は
少なからず出て来るので、色々悪循環に陥っている状況です。

また、プレイステーションを展開しているソニー自体も、
以前は国内向けゲームを多数開発していましたがスタジオが閉鎖
されたこともあり、今は国内向けタイトルをほとんど出していない状態で、
”洋ゲー”ばかりになってしまっています。

”洋ゲー中心”だと国内ではなかなか普及しないのは
マイクロソフトのXBOXの国内売上が既に証明してしまっています。
PS5も、XBOXもそうですが、
国内で普及を伸ばす鍵のひとつは”国内向けタイトルにも注力すること”に
なるのではないかと思います。

スポンサーリンク

メーカー自体も以前より海外を意識している傾向が見える

実際、どんな方針かはメーカーにしか分かりませんが、
少なくとも、プレイステーションを展開しているメーカー自身も
”海外中心”にシフトしていることが伺える展開も多く、

例えば、先ほど書いた
”SONYからのタイトルが以前より海外向けタイトルばかりになった”点も
そうですし、”決定ボタンがXボタン”も、これは当然海外を意識した
作りですし、価格設定などもやはり、海外を意識したところが見受けられます。

実際、メーカーが何を目指しているのかは分かりませんが
少なくとも”外”から見ればそう見えてしまう展開が多いのも事実であり、
この点は、国内での普及に力を入れたいのであれば、
修正していくことも大事になるでしょう。
(海外の方が市場が大きいので、このやり方をあえて取ってるなら
それも一つの戦略ではありますが)

まとめ

海外では巻き返しの兆しもありますが
国内ではなかなか厳しい状況が続いているPS5。

薄型も登場しましたが”値上げ”により、
やはり、この点も厳しい要素の一つになっていると思います。

今後、値下げすることができれば
国内でもそれなりに普及する可能性はありますが、
今のままだと、なかなかトップに立つことは
難しいのではないかと考えられます。

タイトルとURLをコピーしました