何日ぶりに100人超え!や何日連続200人超え!は意味ナシ。

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新型コロナウイルス感染症の感染拡大発生以降、
毎日のように「その日の感染者数」が
発表されていて、
その都度「〇日ぶりに〇人超え」だとか
「〇日連続で〇人超え!」みたいな
ニュースが流れています。

が、この「〇人超え!」に関しては
全く意味がなく、
冷静に見ることができる人ばかりであれば良いですが
こういう数値の見出しだけ見て
パニックを起こしている人もいるので、
逆効果になっています。

この〇日ぶりに〇人超え、だとか
そういうものに”意味がない”のはなぜかを
詳しく解説していきます。

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感染者数と言うより「発見数」

まず、冷静に考えて頂きたいのですが、
毎日の感染者数の発表は実際の
感染者数ではなく、
あくまでも「発見者数」です。

コロナウイルスに感染した人全員が
数字となって出てきているわけではない、
ということですね。

と、言うのも、
新型コロナウイルスには”無症状”の人も大勢います。
偶然、接触者だったり、と、別の理由で発見でもされない限り
”無症状”の人は、実際には感染しているわけですが
この「感染者数」には入りません。

また、基本的には風邪と似た症状程度で済む人も多く、
既に「本当はコロナに感染していたのに風邪だと思ったまま治った」
人は、かなりの数存在するはずです。
もちろん、今もそういう人は大勢いるでしょう。

実際、風邪っぽい症状で病院に行っても
「普通の風邪」として診察を受けることになりますし、
コロナの検査などいちいちしません。

そのため、毎日発表されている数字は、
まず、”感染者数”ではなく、正しくは
”感染者の中の発見できた数”というのが正しい表現です。

無症状・風邪と勘違い・何らかの理由で意図的に黙っている・
検査をしてもらえなかった…などなど、色々な理由から
「本当はコロナだったけど、発見されないまま治った」人数の
方が多い可能性すらあります。

別にこれが悪いことだ!とか、そういうことではなく
発表されている感染者数=その中のうち、発見された人数である
ということは前提として理解しておいてください。

数値だけ見ても意味がない

上記のような理由からも
「感染者の数」として、毎日の発覚数を
大々的に伝えても、数字のインパクトだけが
先行してしまい、あまり意味を成しません。

結局のところ、感染者数が何人であろうとも
個人にできることは変わらない、ということも
また、一つの事実です。

実際にどのぐらいの人間が感染したのか
無症状や風邪と勘違いしている人も含め
調べる方法はありません。
仮に検査対象を拡大しても、無症状の人は
そもそも気づきませんし、
無差別に全員検査は現実的に不可能です。

「本当は何人が感染したのか」ではなく
「発見した数」を、あたかも「今日はこれだけの人間が
感染しました」という感じで伝えてしまっているため、
中には誤解している人もいるのが事実です。

あくまでも毎日の感染者数の発表は
先ほどから書いている通り
「その日、発覚した数」であり、
本当の意味での感染者数ではないのです。

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何人以上の基準が毎日変わっていて意味なし

200人以上は〇日ぶり!とかそういう
ニュースを見たことがある人も多いと思います。

ですがこれ、よく見てると
毎日基準が変わっていて、まるで意味をなしていません。

例えば、
今日は200人以上は3日ぶり!だったとしても、
明日は300人を下回るのは2日ぶり!みたいな
言い回しに変わっているようなこともありますし、
そもそも、報道する機関によっても言い回しが
変わっていたりして
「統一性」が全くないのです。

表現があまりにもコロコロ変わってしまっているために
〇日ぶりに〇人以上・以下の表現は
全く持って意味を成しておらず、
かえって、勘違いを招きかねない伝え方で
あると思います。

あまり、数字のみに着目しすぎないほうが良いです。
情報も、冷静に見極めましょう。

伝え方によって印象も変わってしまう

例えば、その日の感染者数が250人であったとします。

この時に、「200人を3日連続で上回っている」と
表現すれば、なんとなく”危険な印象”を受けやすいと思います。

ですが逆に、同じ200人に対する表現であったとしても
「300人を3日連続で下回っている」と表現すると
どうでしょうか?

なんとなく、最初の表現と比べるとマイルドであり、
「人数が少ないような」そんなイメージを受ける人も
いるのではないでしょうか。

もちろん、これらは個人の感じ方によるものであり、
人によって感じ方は全然異なる部分になると思いますが、
伝える側が、表現をちょっと変えることによって、
受け取り方も大きく変わってしまうことがある、
ということです。

印象を操作している!だとか
そういうことではなくて、
相手に悪気がなかった場合でも
伝え方によって、
人数の話題は大きく、印象が変わってきてしまい、
そして、正しい判断が出来なくなってしまう
可能性もあります。

まとめ

感染者数の人数、
発表されている数字に
憑りつかれているかのような人も
稀に見かけますが
数字はあくまで”参考数字”でしかありません。

実際の感染者数なんて
そこら中に隠れているわけですから
相当な数字になるでしょうし、
感染者数はあくまでも「発見数」です。

症状のある人だけを含めた数字でもなければ、
全てを含めた数字でもありません。
また、伝え方によっても、人間は抱く印象を
大きく変えてしまう生き物です。

あまり数字ばかりに固執するのは危険ですし
もう少し視野を広く持つべきです。

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