風力発電とは?メリットとデメリット、今後について解説!

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人間の生活に欠かせない電力の発電には
色々な方法が用いられていますが、
環境への配慮や、危険性などから、
クリーンな発電方法なども注目されています。

その中の一つが「風力発電」ですね。

その名の通り、風の力で風車を回して
それを利用して発電する形式です。

火力発電所などのように
燃料を必要としないため、
「風」と「設備」さえあれば発電できる…
というものになっています。

しかし、「完全無欠の発電方法」というものは
現代では存在せず、
風力発電にも、メリットとデメリットがあるのは事実です。

その点を、見ていきましょう。

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風力発電をメインにすることはできないの?

風力発電は、風を使った発電方法になりますので、
火力発電所のように地球環境やエネルギーの心配をしたり
する必要はなく、
原子力発電所のように、万が一の事故が起こった際にも、
少なくとも、周辺地域に住むことができなくなったり、
後始末に何十年もかかったりするようなことはありません。

そうなってくると、”じゃあ風力発電をメインにすれば
いいのでは?”と思うかもしれません。

しかしながら、風力発電では「メインの発電方法」にするのは
現状、非常に難しいというのが現実で、
まず、風力発電だけでは、現状の電力需要を満たすほど
発電することは出来ていません。
仮に今、風力発電だけにしてしまえば、日本中が大停電を起こします。

風力発電の数をどんどん増やしていけばいいのでは?と思う人も
いるかもしれませんが、仮に建設場所など、色々な課題をクリアして
「十分な発電量を確保できる風力発電所」を全国各地に設置できたとしても
(そもそもこれ自体が難しいですが)、
風力発電は「風」によって発電量が左右されるために、
状況によっては急激に発電量が減ったりするため
「安定した電力供給」をすることはできません。

風の状況が良いときは十分な電力を確保できるようになったとしても、
風が弱まったりしてしまえば、電力の確保が出来なくなり、
仮に風力発電”だけ”でやっていた場合は停電してしまいます。

”人間の力で大半の部分をコントロール”できる火力や原子力とは異なり、
風力の場合「自然頼み」になりますので
「安定した電力の供給」は難しく、風の状況に左右されてしまいます。

そのため、現在の状態で「風力発電をメインにする」というのは
非常に難しいのが現実です。

風力発電のメリットとは?

風力発電のメリットは、
下記のような部分になります。

・資源の心配がない(風を用いて発電するため、無くなることがない)
・比較的安全(原子力発電のような事故の心配はない)
・環境にやさしい(CO2を排出しない)
・夜間でも発電することができる(太陽光は夜間には発電できない)
・海上などにも設置することができる
・小規模なものであれば、比較的完成までの時間が少ない
・他国とのエネルギー輸入輸出関連の状況に左右されない

などが挙げられます。

デメリットさえなければ、メリットの多い発電方法では
あるのですが、残念ながら先ほど記述したような
「安定性がない」点など、デメリットも多く存在しています。

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風力発電のデメリットとは?

風力発電のデメリットに関しては
下記の通りになっています。

・風の状況により発電量が安定しない
・無風の場合は発電できない
・常にある程度「風」が吹きやすい場所でないと設置しても意味がない
(そのため、設置場所はある程度限られる)
・台風には弱く、破損を防ぐために発電を止めたり、破損する場合がある
・雷による事故が起きる場合がある
・風力発電設備の周囲に騒音などが発生する
・日本国内においてはコストが高い

などが挙げられます。
特に「風」によって発電量が左右されるために、
需要に応じた発電量のコントロールが困難であり、
例えば「余分に発電しすぎてしまったり」逆に
「需要が逼迫しても、風が吹かなければ必要量発電できない」など、
安定性がないのは、非常に大きなデメリットと言えます。

このあたりは、太陽光発電もそうですが
自然の要素を利用しているが故に、
なかなか、思い通りにコントロールすることは難しい、
というのが現実になります。

また、大規模設備を整えればコストを削減でき、
海外の一部ではコスト削減に成功しているところもありますが
日本の場合は、現時点ではまだ、そういうレベルには至っておらず
コストがかかる、というのも風力発電の問題点の
一つにはなっています。

今後はどうなるの?

風による発電方法である以上、
発電量を増やすことはできても、
「常に安定した状況での発電」は非常に難しいかと思います。

そのため「風力発電を中心に電力を賄う」ことは
今後、何か特別な技術でも生まれない限りは
厳しい、というのが現実です。

あくまでも「他の発電方法の補助」、あるいは
「他の発電方法にサポートしてもらいつつメインで使っていく」
と、いうのが限界になるでしょう。

風力発電を中心でやっていくのは、
安定性の面から、なかなか厳しいです。

まとめ

クリーンなエネルギーの一つではありますが
太陽光発電と同じく
「自然」の環境に左右される部分が大きく、
その点において、
なかなか中心的な発電方法にすることは
難しいのが現実となっています。
(参考⇒太陽光発電について

「発電自体の安定性」だけに目を向ければ
現時点ではやはり、クリーンエネルギーには
課題が多いのも事実であり、風力にしても太陽光にしても
その他の発電方法にしても、
今後、人類がどのような方法で
電力を確保していくのか、ということは
大きな課題の一つになりそうです。

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