ＨＤ－ＤＶＤとは何か。
ＤＶＤと何か違うの？と
思う人もいると思います。
今は既に出回っていない規格なのですが、
ＤＶＤに代わる次世代の規格として
登場していたものになります。
映画やアニメ、ドラマなど映像を記録するものとして、
ビデオ⇒ＤＶＤ⇒ブルーレイと進化してきているのは、
皆様もご存じかと思います。
ＨＤ－ＤＶＤとは、簡単に説明すると
「ＤＶＤの次」として登場し、
ブルーレイと争いを繰り広げた結果、
敗れ去って消滅したもの…
というのが答えになります。
ＤＶＤとの違いはあるのかどうか、など
詳しく解説していきます。
ＤＶＤとは違うの？
ＨＤ－ＤＶＤは、ＤＶＤの次、として
作られた規格になりますので、
ＤＶＤとは別物になります。
２００２年にこのＨＤ－ＤＶＤという規格が
初めて提案され、２００６年頃には、
本格的に市場に登場、
ブルーレイディスクと共に、「ＤＶＤの次」を
争うようなかたちになっていましたが
あっという間にＨＤ－ＤＶＤの陣営が不利になっていき、
２００８年には、ブルーレイディスクを中心に
提供していくメーカーが増え、
中心となっていた東芝も撤退、
最終的にはＨＤ－ＤＶＤの規格の歴史は
終わりを迎えることになりました。
かなり短期間での決着となり、
ＨＤ－ＤＶＤの存在すら知らない、という
人も多いのではないでしょうか。
今でこそ、映像ソフトは
ブルーレイが主流ですが、
もしもこの時の争いでＨＤ－ＤＶＤの方が
勝っていれば、
今頃、映画やアニメ、ドラマなどの映像ソフトは
ＨＤ－ＤＶＤによるものになっていて、
逆にブルーレイディスクという存在を
ほとんどの人が知らない、みたいな
状態になっていた、ということですね。
レンタルブルーレイではなく
レンタルＨＤ－ＤＶＤみたいな
そんな感じになっていたかもしれない、
ということです。
ＤＶＤプレーヤーで再生できるの？
ＨＤ－ＤＶＤは上でも書いた通り
ＤＶＤとは別物なので、
ＤＶＤプレーヤーで再生することはできません。
簡単に例えるなら
ＤＶＤしか再生できないプレイヤーでブルーレイを再生しようと
しているようなものです。
基本的に、現在出回っているＤＶＤプレーヤーは
ＤＶＤしか見れないか、ＤＶＤとブルーレイの両方見れるか、の
どちらかになるかと思います。
そのためＨＤ－ＤＶＤの再生を行うことはできません
ブルーレイプレーヤーで再生できるの？
これも、できません。ＨＤ－ＤＶＤは
ブルーレイのライバル的存在であり、
別物になりますから、
ブルーレイプレーヤーでの再生を行うことはできません。
上でも書いた通り、
ブルーレイと「普通のＤＶＤ」を再生できるものはあっても
ブルーレイとＨＤ－ＤＶＤを再生できるものは
出回っていません。
そのため、もしもどうしてもＨＤ－ＤＶＤを再生したいのであれば
ＨＤ－ＤＶＤプレーヤーを見つける必要があります。
既に生産は終了
ＨＤ ＤＶＤは既に生産自体が終了しているため、
今から新品を入手するのは困難です。
修理の受付も２０１６年で終了しています。
一般的な家電量販店などにＨＤ－ＤＶＤ関連の
商品が置かれていることは現在では
まずありませんので、
どうしても欲しい！ということであれば
中古や、ネットなどで探すのが確実でしょうか。
ただ、そこまでして手に入れる意味があるか？と
言われると、コレクションなどの目的以外では
あまりないかと思います。
容量はどのぐらいだったの？
ＨＤ－ＤＶＤのディスクの容量は
当然、ＤＶＤの次を担う目的で
登場しただけあって、通常のＤＶＤよりも
大きな容量を持っています。
特殊なディスクを除き、
一般的なもので言うのであれば
１層ディスクの場合は１５ＧＢ、
２層ディスクの場合は３０ＧＢの容量と
なっています。
ただ、容量に関して言えば
結果的に勝利することになった「ブルーレイ」に
比べると劣っていたのも事実です。
（ブルーレイディスクの容量は
１層ディスクの場合は２５ＧＢ、
２層ディスクの場合は５０ＧＢの容量となっています）
それでも十分すぎる容量ではあるのですが、
最近では５０ＧＢギリギリまで特典映像を
詰め込むようなブルーレイも出てきているので、
結果的には、ＨＤ－ＤＶＤの容量では
不足だったと言えるのかもしれません。
当時は、どうなっていたの？
ＨＤ－ＤＶＤが現役の当時は
「ブルーレイ」と「ＨＤ－ＤＶＤ」の２つの規格が
存在していたことになります。
買う側からすれば、ちょっと面倒臭い状態だったわけですね。
当然、ＨＤ－ＤＶＤレコーダー・プレーヤーを買えば
ブルーレイは見れませんし、
逆にブルーレイレコーダー・プレーヤーを買えば
ＨＤ－ＤＶＤは見れない、という、そういう状態でした。
映画などの映像ソフトは、最初でこそ
２バージョン出ていましたが
次第にブルーレイしか発売されなくなり、
まぁ、単純に表現するなら、
ＨＤ－ＤＶＤの方を買ってしまった人は、
ある意味では損をしてしまった…
ということにもなります。
ＤＶＤの次が、ブルーレイというイメージに
今はなっていると思いますが
２００６－２００８の間は、
ＤＶＤの次が２種類あった、という
とんでもなく面倒くさい状態だった、
ということです。
実は、過去にもビデオの初期の頃には（ＤＶＤの前の映像ソフト）
ビデオの規格が２種類あり、
「ＶＨＳ」と「ベータマックス」というものが争ってました。
この時も「ブルーレイ」ＶＳ「ＨＤ－ＤＶＤ」みたいな感じで
２種類が存在していたことがあります。
（結果、こちらはＶＨＳが勝ち、今ではビデオ＝ＶＨＳとなっています。
ベータマックスの方は、今回ご紹介したＨＤ－ＤＶＤのように
”敗れた側”となってしまっていました）
