”物価上昇”とは、
「インフレ」とも呼ばれる現象で、
その名の通り、商品やサービスの価格などが
上がる現象です。
これだけ聞くと、”よくないこと”のように思う人が
大半だと思いますが、
物価上昇を良いことのように言う人もいて、
人によっては「モノが高くなるのに何を喜んでるんだ？」と
疑問に感じてしまう人もいるでしょう。
では、物価上昇はいいことなのかどうか、
この点について、できる限り一般目線で分かりやすいように
解説していきます。
人によってメリットにもデメリットにもなる
まず、インフレと呼ばれる状況は、
物価が上昇傾向になる状態で、
これだけだと、単純に「モノが高くなる」ので
マイナスでしかありませんが、
物価が上昇傾向になる⇒企業の売上などが増える⇒賃金が上がる⇒
賃金が上がったので消費が拡大する⇒企業の売上が～
と、良い循環が起きることにより、
結果的には”モノが高くなっても” ”それ以上に収入が増える”ことによって
色々なモノが購入できるようになり、
それによって、企業などの売上も上がり…と、
そういう連鎖が起きていく状況に（うまくいけば）なっていきます。
しかし、”物価が上がって企業の売上などが増えたこと”によって
”全員の賃金”が上がれば良いのですが、
現実はそうではありません。
↑で書いたように、
物価が上がる⇒企業が儲かる⇒給料が（物価よりも）上がる⇒消費が拡大する⇒
企業がさらに儲かる⇒給料が～
と、良い方向に連鎖すれば良いのですが、
現実はそうではなく”賃金が上がる人と上がらない人”がいるために、
物価上昇は人によってメリットになる人もいれば、
デメリットになる人もいる、というのが現実になります。
例えば、賃金が上がり、”モノは高くなった”けれど、
その高くなった分よりもはるかに給料が上がっていれば、
その人にとっては物価上昇はメリットとなります。
しかし、モノが高くなっただけで、賃金は上がっていない…
という人からすれば”ただ単にモノが高くなった”だけで収入は
増えていない状態なので
「何で値上げばっかり…」と、不満を感じると思いますし、
当然生活も苦しくなってくるわけです。
このように、物価上昇は
経済が循環してプラスになる人もいれば、
その恩恵を受けられずにモノだけが高くなり
最悪の状況に陥る人もいるので、
必ずしも”インフレ”と呼ばれる状態が
全ての人にとって良いことであるとは限りません。
賃金が上がらない人にとっては最悪の状態
インフレは、
物価が上がる⇒企業の売上増⇒賃金が上がる⇒消費拡大
という流れですが、
”賃金が上がらない”人からすれば、
”モノだけが高くなる”ので、生活は苦しくなりますし、
”最悪の状態”と言えます。
入って来るお金は変わらないのに、
出ていくお金だけ増やされては困ってしまいますよね。
しかし、世の中には”インフレ”とか、”賃上げ企業が続出”とか
言われるような中でも、
実際に賃上げされないような企業（中小企業など）は多いですし、
自営業などにも、業種によってはあまり関係のないことです。
（むしろ、自営業の場合コストだけが上がって収入は変わらない、
しかもプライベートでも値上げの波で苦しむことになる場合もあります）
そのため、インフレの”良い循環”に入れる人にとっては
プラスになりますが、
そうでない人からすると、”色々なものの値段だけが高くなる”という状況に陥り
「何がインフレだ！」と、いう状態になってしまうわけです。
しかし、場合によっては世間は
それを無視して勝手にどんどん値段が上がっていくこともあるので、
物価上昇は”人によって”は何もいいことのない最悪な状況に
なることもあるわけです。
理由もなく働いていない人などは別として、
ちゃんと働いているのに、賃金は上がらず、物価だけが上がっていく…
という状況は本人の責任ではありませんので、
非常に苦しいところです。
「仕事」によっても良い・悪いが分かれる
インフレの状況になると、
恩恵を受けられる仕事と恩恵を受けられない仕事で
かなり明暗が分かれます。
恩恵が受けられる仕事の場合は、物価上昇により売上が増えて
従業員の給料もUPさせることができ、
さらには景気がよくなって、さらに売上が伸びる…ということに繋がりますが
特に恩恵を受けられない仕事の場合は、
物価上昇により仕入れのコストなどが増えるだけになってしまい、
また、先ほども書いた通りプライベートでも
収入が増えていないのに価格だけが上がるという最悪な状況になります。
このように、仕事上でも
インフレは大きく明暗を分けるものになっていて、
物価上昇は人によっては”悪いこと”でしかないですし、
人によっては”良いこと”でもある…というものに
なるのです。
まとめ
物価上昇がいいことなのか、悪いことなのかは
”人による”というのが現実です。
ただ、インフレは
”賃金が上がらない人が多い状況”のまま、
一部の人たちだけで盛り上がってしまうと
社会が崩壊しかねない
（賃金が上がらない人が多い状況で
どんどん物価だけが上がっていくと生活できなくなる人も
当然いますし、消費が逆に鈍る可能性もあります）ものなので、
あまり急激に物価上昇が起きてしまっている場合は
やはり、行政側としても
物価を抑える行動を起こしていかなければならないのです。
一般人目線で見ると、結構、物価上昇は
”給料変わらないのにモノだけ高くなる”という状況に
陥りやすいのも事実で、あまり手放しに
喜ぶことができるようなものでもありません。
