薄型のプレイステーション5が2023年11月に登場となりましたが
その価格はさらに高騰し、
様子見をしていたユーザーの望むような値下げはありませんでした。
ゲーム機としても、6万～7万円と、これまでの歴史を見ても
前代未聞の領域に突入しつつあり、
”遊べるユーザーがかなり限られる”ゲーム機になりつつあるのは事実です。
では、そんなプレイステーション5の薄型の現状から
”スイッチの後継機”はどう振る舞っていくべきなのかを
考えていきたいと思います。
switchの後継機は値段を3万円台に抑えるべき
switchの後継機に関しては、
私は何があっても、価格は税込み3万円台に抑えるべきであると
考えています。
確かに、今の状況ではなかなか厳しいものもあるとは思いますが、
それでも、switchの後継機は3万円台にするべきで、
元々任天堂ハードは2万5000円前後が多かったことを考えると、
これ以上の値上がりは、任天堂自身にとっても
大打撃を与えなかねない要素になります。
また、PS5の現状を踏まえた上で
”その価格設定が今は無理なのであれば”後継機自体の投入を
さらに遅らせる、という戦術もアリでしょう。
3万円台に出来ないのであれば現行switchを伸ばすべき
switchの後継機が、”もしも”3万円台を維持できずに、
今発売すると4万円台、5万円台になってしまうのであれば、
”3万円台で発売できるまで後継機は投入しない”方が
メーカーにとっては良い戦術であると考えます。
と、言うのも、任天堂ハード特有の事情もありますし、
PS5が値上げした以上、”急いで投入する必要はない”状況が
より強まったためです。
では、どういうことなのか、
もう少し詳しく見ていきましょう。
現在のswitchでもPS5を上回る売上を記録できる
まず、国内では現行のswitchに新作ソフトを
投入し続けるだけで、PS5を圧倒する売上を
記録し続けられると考えられます。
現在でも、国内においては週間売上台数において、
switchが毎週のようにPS5を上回っており、
PS5がスイッチを上回ったのは2023年前半のごく短期間の
品薄解消時のみです。
以前ほど差はありませんが、あとは毎週switchの方が
売れている状況です。
が、ここに”薄型PS5”を、4万円台（できれば3万円台）程度で
もしも投入した場合、
個人的にはPS5の売上が優勢になり、
switchもだんだんと厳しい状況になっていく、と予想していました。
薄型が出ることはほぼ確実で、てっきり値下げしてくると思っていたので、
そうなればスイッチの次世代機も、やはり2024年～2025年ぐらいには
出さないと苦しくなってくると考えていましたが、
結果的には、”まさかの値上げ”。
これでは、PS5が国内でスイッチを上回ることはなく、
新型発売直後の需要と、年末年始が終われば
PS5の週間売上台数のペースは今までよりもさらに鈍化することが
予測されます。
すると、どうなるか。
”後継機を出さずに、今のswitchでもPS5よりも高い売上を維持できる”
状況がこの先も続くことになります。
そのため、”急いでスイッチの後継機を投入する必要はない”という
状況が、新型PS5の値上げでの発売により、逆に強まりました。
時間的猶予もできたわけですから
もしも”3万円台”でスイッチの後継機を出せないのであれば、
現行switchの期間をさらに”引き伸ばし”
後継機の徹底的なコストカットを図る時間を増やした方が
良いのではないかと考えられます。
薄型まで値上げだった以上、もうPS5は
国内ではスイッチを上回ることは難しくなりましたので、
任天堂が後継機での切り替え時に自滅しない限りは、
当面、任天堂ハードが国内トップシェアのハードとなるでしょう。
ですので、後継機投入の際に”自滅しないこと”が大事になるわけです。
焦って後継機を投入すれば自滅する可能性がある
任天堂が、仮に後継機を4万～5万程度の価格で
焦って投入してしまうと、
結果的に”最新ハード”ではなくなってしまうスイッチの足も引っ張り
共倒れ、自滅してしまうリスクが考えられます。
後述しますが、任天堂ハードで4万～5万はなかなか厳しい価格設定で、
”円安だから”などは、通用しません。
PS5に関してもこの先、国内では厳しい状況が続くでしょう。
そのため、後継機の投入は焦らず、
3万円台に抑えることができるまでは投入しない方が、
ユーザーにとっても、メーカーにとっても、良いはずです。
もちろん、コアゲーマーの一部は任天堂の後継機も早く！と言っている人もいますが
任天堂ハードはライトユーザーの比率も多く、
ライト層は別にスイッチの後継機をそこまでは熱望していません。
今のswitchに面白いソフトが出てくれればそれで十分な人も多いのです。
無理に後継機を出し、自滅することが任天堂の今後にとって
一番最悪の事態になるため、
PS5が自ら躓いた今、焦る必要はないのではないでしょうか。
任天堂ハードは高額だと厳しい
任天堂ハードには、他ハードと比べても
ライト層（家族で遊ぶユーザーや子供、普段あまりゲームをやらない人）の
比率が多いです。
しかし、こういったユーザー層は高額だと”高い”の一言で終わってしまい、
新しいゲーム機から遠ざかる可能性が、コアユーザーと比べても高いです。
子供は、4万や5万になってしまうと、今以上に手が届かなくなりますし、
ファミリー層も”高いから別の”という風になってしまい、
普段、あまりゲームを遊ばない人は元々そこまで購入意欲が
高いわけではないですから”高いからいいや”となってしまいます。
”円安だから仕方ない”みたいなことを言いつつ、高額なハードを買うのは
コア層が中心で、ライト層は円安だろうと何だろうと“高いものは高い”で終わりなので
この点は注意が必要で、
switchの後継機がPS5に追随して価格を上げるようなことがあると、
かなりの大打撃を受ける可能性があります。
また、switchの売上が過去最高レベルであることや、
switchのユーザー層などを考えると、
switchの後継機が高額であった場合、
「じゃあswitchでいいや」と考えるユーザーが、
今のPS5の「PS4で十分」と考えるユーザーよりもさらに増え、
移行に失敗、最悪の場合、高い次世代機は売れずにswitchばかりが売れて
次世代機を諦めてスイッチの展開を続けることにもなりかねません。
そのため、switchの後継機は何としても3万円台には抑えたいところです。
ゲーム人口の縮小に繋がる
現在、プレイステーションとXBOXは高額化しすぎており、
マニア向けの商品になりつつあります。
少なくとも、子供や、家族で気軽に楽しめるようなものでは
なくなっているのも事実です。
XBOXには「Series「S」」という廉価モデルもありますが
残念ながらXBOX自体が国内では普及しておらず、
なかなかこれは普及していません。
そうなってくると、任天堂ハードがライト層にとって”唯一の選択肢”と
言える状態になりますが、任天堂ハードまで値段が上がってしまうと、
ライト層は”ゲーム自体から離れる”可能性が高く、
ゲーム人口は減少、ゲーム業界自体の衰退に繋がる可能性もあります。
ライトユーザーから、コアユーザーになる人も当然いるわけですから
ライト層のゲーム離れを引き起こすと、ゲーム業界にとっては
非常に深刻な出来事です。
かつて”ゲーム人口の拡大”を掲げた任天堂が
真逆の選択をするとは思えませんし、
もしも3万円台で後継機を出せないのであれば
”待つ”べきだと思います。
まとめ
PS5が薄型の際に値下げをすれば
switchもかなり不利な状況になったでしょうから、
後継機も必要になったとは思いますが、
まさかの値上げで、
”これでもうPS5は国内ではスイッチを上回る可能性は低い”
状態になったために、
焦る必要はなくなりました。
そのため、もしも後継機が4万越えしてしまう状況なのであれば、
まだ出さずに、もうしばらくスイッチを引っ張り、
3万円台で出せるように、対応していくのがベストかと思います。
