Nintendo Switchの売上がここまで伸びた理由とは?絶好調の秘訣を考察!

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2017年3月に任天堂から発売されたゲーム機
「ニンテンドースイッチ」は、
過去に類を見ないほどのヒットを記録しており、
ソフト売上も本体の好調に引っ張られる形で
大幅に伸びているケースが多々見られます。

他のゲーム機で発売した前作と比べ、
スイッチで発売された新作は大幅に売上が伸びているケースが
非常に多く、ソフトの売上にまで
ニンテンドースイッチの好調ぶりが影響を与えていることが伺えます。

しかし、任天堂はスイッチの前に展開していたゲーム機「WiiU」では
スイッチとは正反対の大苦戦を強いられていました。

どうしてここまで立て直すことができたのでしょうか。

2017年から、国内のゲーム業界の中心に立ち続けている
スイッチの好調の理由を考察していきます。

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据置機と携帯機の融合

まず、最大の秘訣としては据置機と携帯機を
融合させたことでしょう。

スイッチはテレビでも遊べますし、携帯ゲーム機としても
遊べる作りになっており、
どちらの需要も満たすことができます。

一方、現在の競合機はPS4/PS5、XBOX陣営共に
携帯ゲーム機としては利用することが出来ず、
スマホなどを除く、ゲーム専用機で
”携帯ゲーム機”として使うこともできるハードは
ニンテンドースイッチのみです。

そのため、今まで3DSやVitaで遊んでいたユーザーは
スイッチに集中しやすい状態になっています。

もちろん、任天堂の据え置きハードを遊んでいたユーザーも
スイッチに集まりますから
今まで据置機・携帯機の2方面に分散していた需要を
一つにまとめることができた、というのは大きなプラスに
なったと言えるでしょう。

高額になりすぎない価格設定

ニンテンドースイッチの価格は、
有機ELモデルこそ少し高額ですが
通常モデル、Liteは比較的現在のゲーム機の中では
安価となっており、
競合のPS4やPS5、XBOX系統(Series sは銅価格ですが)と
比べると、全体的に安いのは事実です。

特にPS5などを見てみると、定価が5万~6万レベルに
なってしまっており、
スペックなどから考えれば決して高額ではないのですが
”ゲーム機として考えると高い”のも事実で、
子供や、ファミリー層などのライトユーザーを取り込める価格帯を
既に超えてしまっています。

そうなってくると、やはりライトユーザーは
スイッチに集まるでしょうし、
逆に高額なハードはそういったユーザーからは
”興味を持ってもらいにくくなる”ため、
この価格帯も、非常にプラスに働いたと言えます。

スイッチの”前”のWiiUはもっと安かったですが、
当時はまだ、3DSやVitaなど”ライトユーザーでも手に届く価格帯のゲーム機”が
たくさん存在しており、
今現在の”スイッチ以外はみんな高額ハード”という状況とは異なります。

今は、ライトユーザーの選択肢は”ほぼスイッチ一択”状態と言えるぐらいの
状況になりつつあり、高額ハードばかりの環境で、
この価格を維持していることは、かなりの強みと言えます。

(※XBOXSeries Sは比較的安いのですが、XBOX系統は残念ながら
元々ライトユーザーには馴染がないため、展開方法を変えないと
なかなか国内では伸びないですね)

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”唯一の”コアユーザー以外にも向いているハード

近年のゲーム業界は”コアユーザーを中心に据えたハード”ばかりに
なりつつあり、PS5もXBOX系統も、基本的には
コアユーザー中心に普及しているハードです。

プレイステーションシリーズも以前は、
”幅広いユーザー向け”だった印象がありますが、
PS5の代からはハードの価格や内容、発売されるソフトなどが
特にコアユーザー向けに偏っている傾向にあり、
ライトユーザー向けへのアピールが非常に弱くなっています。

XBOXに関しては、残念ながら元々ライトユーザーは離れている状態で、
XBOX360の代はともかく、XBOXONE以降はほぼコアユーザー中心と
なっています。

その上、3DSやVitaなど、コアユーザー以外のユーザーも
比較的手にしやすかったハードも消えてしまい、
今では”唯一、ファミリー層やライトユーザーも含めた全ユーザー向けに
アピールできているハード”がニンテンドースイッチです。

もちろん、その反面、コアユーザー向けのアピールは若干
PS5などに比べると弱い部分もありますが、
ゲームを遊ぶユーザーはコアユーザーだけではなく
コア層以外のユーザー向けのアピールにおいては
他の2社を大きくリードしている、という面も、
好調の非常に大きなポイントになっているかと思います。

”ライトユーザーの大多数は全てスイッチが背負う”ような
状態ですから、他ハードと差がつくのは当然なわけですね。

強力な任天堂ソフト

任天堂のゲームは元々非常に”強力”なラインナップで
売上を見れば分かるように、国内では他のメーカーを圧倒しています。

最近では国内でパッケージのみの売上でミリオン突破できるのは
”ほぼ全て任天堂ソフト”ですから、その強さが分かります。

それが発売され続けているだけで、スイッチが好調な理由の
一つになるでしょうし、
「据置機と携帯機」を融合したことで、
全ての任天堂ソフトがスイッチ一か所に集まるようになりましたから、
それはもう、強いに決まっているわけですね。

こうした自社タイトルの強みも、スイッチ好調の一つの要因と言えます。

また、前のハード(WiiU)では、WiiU発売から半年以上、
任天堂はソフトを思う様に発売できず、その結果、
スタートダッシュに失敗、失速を招きました。

が、今回はその反省を生かし、最初から大作ソフトを
次々と投入していたこともあり、
それも好調につながったと考えられます。

ゲーム機はこれまでの歴史を振り返ると
”最初に躓いたハード”は、ほとんどそのまま失敗に
終わっていますからね。

スペックを求めるユーザーは「一部」に過ぎない

ニンテンドースイッチは確かに、スペック的には
他のハードに比べると劣っているところは多いのですが、
スイッチも既に昔のハードと比べると十分なスペックとなっており、
それ以上のスペックを求める人は、
特に国内ではそこまでは多くはありません。

これまでのゲーム機の歴史を見ても
”その時代で最もスペックの高いゲーム機”は、
案外他のゲーム機との争いに敗れているケースが多く、
例えば「Wii」と「PS3」の時も「Wii」が発売当初は
数年間圧倒している状態でしたし、
その当時の高スペックだった「ドリームキャスト」は、
他のハードに押されて、その時代の中心になることはありませんでした。

また、PS3よりも早く発売されて一番早くに「HD機」として
発売されたXBOX360も、当時の競合機の売上を超えることは
できませんでした。

このように、ゲーム機はスペックが高い=売れる、ということではなく
ライトユーザーまで含めた全体的に見れば
”高いスペックを求めているユーザーはそこまで多くない”
というのが答えになります。

もちろん、ハイスペックを望むのも、個人の自由ですが
全体的には決してそうではない、ということですね。

変にハイスペック路線に走らず、価格などを押さえたことも
スイッチの成功の秘訣と言えるでしょう。

まとめ ”次”成功するには?

スイッチの次世代機が”成功”するためには
ハイスペック路線に走らず、価格を同価格帯に抑えること、
発売直後にソフトをスイッチの時のように投入すること、
据置+携帯の仕組みを維持すること、
品薄を長期化させないこと、になるかと思います。

これらが上手く行けば、
スイッチの次の次世代機も、それなりにヒットすることになるでしょう。

間違っても、ハイスペック路線に進み、5万・6万するような
ハードを、作ってしまわないようにする、ということが
任天堂の次ハードの大事なところであると思います。

その価格帯になってしまうと、ライトユーザーは離れますからね。

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