子育て支援をしても、子供が大幅に増えることはないという「現実」

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子育て支援。

子育てをするご家庭を支援することは、
子育て中のご家庭にとっても
とても助かることだと思いますし、
困っている人を助ける仕組みは良いことです。

ただし、この”子育て支援”によって
子供が大幅に増えたり、
少子化が止まったりするのか?と言われれば
答えはNoです。

子育て支援は良いことですが、
少子化の解決には繋がらないし、
子供も、微増する程度、ということです。

それはなぜか。

少子化や、子供が減っている現状の
”そもそもの原因”は
経済的な理由だけでは「ない」からですね。

なので、子育て支援をして、
たくさん存在する中の「理由」の一つを
潰したところで、大して意味はない、ということです。
(支援が意味がない、ということではなく
少子化に対しては意味がない、ということです)

その理由を詳しく解説していきましょう。

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子育て支援だけで少子化は解決しない

子育て支援をしたぐらいでは、
少子化は改善しません。
子供が爆発的に増えることもないでしょう。

仮に、今はまだ存在しないような
大規模な子育て支援をしたとしても、
それは「子供が一時的に微増する」ぐらいに
留まり、大幅に子供が増えたりするような可能性は
限りなく低いです。

そしてまた、少しすれば、すぐに子供は減り始め
出生率などに関しても、減っていくでしょう。

つまり、子育て支援だけでは、
少子化は解決せず、
”少子化対策”という点においては
”無意味”であると言えます。

確かに、”一つの対策”にはなるでしょう。
ですが、根本的解決にはなりません。

もしも根本的解決を目指すのであれば
「少子化の原因」を一気に複数潰す必要がありますが
実は「少子化」には、もはや対策のできない理由も
存在しており、現実的に、少子高齢化を完全に止めることは
不可能に近いのです。

子育て支援で少子化解決!と言っている人は夢を見すぎ

子育て支援だけで少子化が解決するわけがありません。

よほど楽観視しているのか、
夢を見ているのか、
それとも、自分がそういう立場だから
子育て支援をすればみんな結婚して子供を作るだろうと思っているのか、
理由は分かりませんが、
「子育て支援を解決すれば少子化する!」などと、時々
言っている人もいます。

ただ、上でも書いた通り、現実はそんなに甘いモノではなく、
子育て支援をしても、よくて
「一時的に出生率などが増加し、すぐに(早ければ数年で)再び
 減少に転じる」というのが、現実的な答えです。

子育て支援は良いことです。
ただ、それだけで少子化が改善するわけがないのですね。

それは、少子化の原因となっている”他の理由”が、
まだ残っているから、ということになります。

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「結婚する気がない」人には意味なし

そもそも「結婚する気が無い」人に対しては
子育て支援がいくら充実しようと、
少子化の観点からすれば「意味がない」というのが
答えになります。

結婚なんてしたくない!という人は
子育てしている家庭にどんなに充実した手当があろうと
結婚しないでしょうし、
結婚に興味がない!という人からすれば、
子育て支援がどんなに充実していようと
興味がないままです。

これは、別に悪いことではなく、
結婚する、しないは個人の自由です。

ただ、子育て支援をしても
上のような考えの人にはまったく意味がありませんよ、
ということですね。

そして、”結婚に興味がない”
”絶対にしたくない”という人に対して
何か策はあるか?と言われれば
「打つ手なし」が答えになります。

強制的に結婚させようとする、なんてことは
許されないことですからね。

今の時代はこの「結婚する気がない」or「したくない」人も
増えています。

理由としては色々あり
「娯楽の多様化」「技術やサービスの向上」などにより
結婚せずに暮らしていても「特に不便を感じない」という
世の中になったから、というのが大きいですね。
これは、とても良いこと(娯楽の多様化やサービス向上のことを言ってます)ですが、
半面、こうして「結婚」に対する価値は、
失われていきます。

そうなってくると、「子育て支援」以前の問題で、
子育て支援は「結婚したけど、経済的に子供を躊躇している家庭」などが
メインターゲットであり、
そもそも「結婚」にたどり着かない人には
全く関係のないことです。

「結婚できない人」にも意味なし

「子育て支援」は「結婚できない人」に対しても
意味がありません。

まず、経済的に結婚できない人は
「結婚」にたどり着かないわけですから、
そのあとの段階の「子育て」に対して支援されても
全く意味がないわけです。
経済的に余裕が無ければ、結婚できませんし、
そもそもそれ以前の「恋愛」や「婚活」に対する
意欲もわきません。
仮に湧いたとしても経済的に、そういうことができない、
という人も出て来るでしょう。

そしてもう一つが「モテない」「相手がいない」「出会いがない」
などの理由で結婚できない人。
これに対しても、当然、子育て支援は意味を成しません。

結婚する気はあるけど、モテない、
相手がいない、出会いがない、
そういった人も多く存在しており、
”子育て支援”は”この人たち”をターゲットにしている支援では
ありませんから、
子育て支援がどんなに充実したとしても、
モテない人は、モテないままです。

モテない人の中でもなんとか結婚するような人もいますが、
そうでない人の方が多いですし、
モテない状況が続けば、そもそも結婚や恋愛に対する意欲を失ったり、
逆に憎悪を抱いたりして、
↑の「結婚したくないor興味がない」タイプに変わる可能性もあります。

”子育て支援”の場合
そもそもそのステップにたどり着けない人にとっては
何の意味もなく、
その人たちが結婚することもなければ、
当然、子供を作ることもありません。

結婚していても、意味があるとは限らない

そして、↑のような2パターンとは別に
「結婚している人」に対しても、
子育て支援は全ての人に対応できるわけではありません。

金銭的な部分が原因で、子供を躊躇していた…
という家庭は、確かに「子育て支援」が充実すれば
考える可能性はあります。

が、それは全体のごくわずかであり、
ここまでに書いてきた「興味のない・しない人」と
「結婚・恋愛できない人」に対しては効果はありません。

そして、結婚している家庭も、全員が全員子供が欲しいと
考えているわけではありません。

「子供は不要と考えている」
「健康状態から、子供は難しい」
「支援があっても、経済的に厳しい」
「経済以外の部分の不安があるため、子供は難しい」
などなど、色々なパターンが考えられます。

子育て支援は
全体の「結婚して(できて)子供が欲しいと考えているけど
経済的な理由で躊躇している」部分にのみ対応しているものであり、
かなり”限定された”効果になります。

そのため、
”子育てをする人”を支援する目的であればよいと思いますが
”少子高齢化の対策のため”であれば、
これではほとんど意味がなく、
先ほども書いたように、その効果は良くて
「一時的に出生数などが微増する」程度で、
すぐに「別の理由」の部分による少子化が進み、
再びその”微増”を上回り、減少に転じる…
というのが現実です。

まとめ

子育て支援だけでは、少子化を止めることはできません。

現実面を考えるのであれば
・モテない人に対する対策
・お金が無くて結婚できない人に対する対策
・「興味がない」人への対策
が必要になりますが、
現実的に、お金が無くて~以外は対策は困難でしょう。

まさか、モテない人に対して無理やり誰かを
くっつけるのは不可能でしょうし、
「興味がない人」は何をされても結婚しませんし、
しないのは、自由ですからね。

なので、少子化を止めることは「困難」である、というのが
現実です。

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