近年では「アセットフリップ」と呼ばれるゲームたちが
家庭用ゲーム機にも登場し始めています。
元々はSteam（PC）などを中心に乱立しているゲームたちでしたが、
スイッチやPS4/5などでも、ゲーム販売の基準
（国内の年齢審査（CERO）を受けなくても発売できるようになった）が
緩くなったことにより”アセットフリップ”と飛ばれるゲーム達も
発売されるようになりました。
これにより、”低品質なゲーム”や
”発売元は別のメーカーでタイトルも違うのに、ほとんど同じゲーム”が
複数発売されていたり、という事例も実際に
スイッチなどでも見られるようになりました。
この”アセットフリップ”ゲームとは何か。
どのように付き合っていけば良いのかを解説していきます。
アセットフリップのゲームって何？
ゲームには開発者向けの「素材」がたくさん販売されているのですが、
そういった「既製品の素材」だけを使って作られたゲームや
「素材として売られているデモ用のゲーム」をそのまま少しいじって
発売されたゲームのことを示しています。
こういった”ゲーム開発者向けの素材”を使って作ったゲームを
販売すること自体は違法ではなく、
”ゲーム開発者向けの素材”になるため、使う分には良いのですが、
（大手のゲームでもそういう素材を使っている場合はあります）
ただ、それを利用して”素材として提供されているゲーム”を
そのまま発売してしまったり、
ちょっといじったりして発売してしまったり…
そういうことも実際に起きているので、
例えば「ほとんど同じ内容のレースゲーム」が3社から
それぞれ別のタイトルで発売されていたり
（※各メーカーが、同じゲーム素材を使って作ったため、
フォントとか明るさぐらいしか違いがなかったり）、
と、言ったことも実際に起きています。
違法ではありませんが、ゲームの質としては非常に低いものが
出てしまったり、同じゲームが複数発売されてしまったりすることもあり、
Steam（PC）ではアセットフリップと呼ばれるゲームの中の
悪質なものを削除するなどの動きも行われたことがあります。
普通は”必要な部分のみに素材を使ってあとは自分で作る”ものですが、
”ほとんど全部素材で作ってそれを少しいじる”…そんなゲームが
「アセットフリップ」と呼ばれるゲームになります。
ゲームの出来栄えはどうなの？
元々、”ゲームとしてまともに遊べるようになっている素材”なども
あるので、”アセットフリップ”のゲームが必ずしもつまらない、とは
限りません。
発売したメーカーはほとんど手間をかけていなくても
素材が面白いものを使っていれば、
人によっては面白く感じるでしょう。
もちろん、面白いと感じるものを楽しむことは何も問題ないですし
アセットフリップのゲームを買うこと自体は、
これは、個人の自由です。
ただ、中には”よくこんなもの発売できたな！”と思ってしまうような
内容のゲームもありますし、
先程書いたように”同じゲームが別タイトルで発売されている”みたいな
ことまで起きてしまっているので、注意は必要になります。
見分けるのはなかなか難しい
どのゲームが”アセットフリップ”と呼ばれるゲームなのか
見分けるのは、なかなか難しいです。
ゲームをたくさん遊んでいる人なら”感覚的”にある程度
見分けられますが、それでも100パーセントそうと断言するのは
難しいことも多いです。
もちろん、買ってしまっても問題はないのですが、
そうは言っても「つまらないゲーム」は買いたくないですよね。
基本的に、アセットフリップのゲームは
”パッケージ版”は発売されず、ダウンロード専売なので、
ダウンロードでしか発売されていないソフトを
買う際には、注意深く確認することや、
”前にもこのゲームやったことがある気がする”という作品を
見つけた場合
”前に遊んだゲームが使っていたゲームと同じ素材を使った
そっくりさん”である可能性も高いので、
よく確認するようにする…
そういった部分に注意した方が良いです。
また、配信元が配信している作品一覧
（スイッチなどでもメーカー別の絞り込みができます）を見て
”そのメーカーが作っている他のゲーム”をチェックすることでも
ある程度”このメーカーはヤバそうだな”とか、
そういうことは分かると思います。
あとは「CERO」の審査を通っているゲーム
（※アセットフリップ系も通る場合はあると思いますが
あまりにも質の低いゲームはCEROの審査を通されずに
発売されることが多いです）を狙うなど、
自分なりに上手く工夫してみて下さい。
ダウンロード専用ソフトは見極めが重要
パッケージ版も発売されているソフトは
「アセットフリップ」と呼ばれるようなゲームは
基本的に、発売されません。
ほとんどが、ダウンロード専売です。
ダウンロード専売にもちゃんとしたソフトも非常に多いですが
一方で、PS4にもスイッチにも、PCにも
アセットフリップゲームと呼ばれる作品は
大量にゴロゴロとしていますから、
ゲームを買う前には、内容などを良く確認してから
購入するようにしましょう！
もちろん、アセットフリップのゲームでも、
”面白そう”と思うなら、買っても良いですし、
買ってはいけないという法律はありません。
中には、楽しめるゲームもあるでしょう。
ただ”同じタイトル”を買ってしまったり、
”粗悪品”を掴まされてしまったり、
そういったことはできれば避けたいと思いますから、
色々と見極めていくことが大事になります。
まとめ
素材まみれのゲームが一概に「質の悪いゲーム」とは
限らず、それなりに遊べる場合もありますが
”全体的に見れば質の低いゲーム”が多くなってしまっているというのは
紛れもない事実です。
気軽にゲームを発売できるようになったことは
良いことですし、
タイトル数が増えるのも選択の幅が広がるので、
その面では良いことですが
一方で、良質なゲームとの見極めが難しくなったり、
一部の粗悪品が大量に市場に出回ったり、という
マイナス面があるのも、事実ですね。
