ゲーム機は、自社タイトルが強ければ強いほど有利?その答えは…?

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ゲーム機の展開において、
大事な存在となるのが
「ファースト(ゲーム機自体を発売しているメーカー)のタイトル」です。

自社タイトルが全てではありませんが、
自社タイトルが強力あればあるほど、ゲーム機の展開においては有利であり、
逆に、自社タイトルに不安があればあるほど、ゲーム機の展開においては
懸念するべき点も色々と出て来るのが現実です。

では、ゲーム機の展開における
”自社タイトルの大切さ”を解説していきたいと思います。

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自社タイトルが「強い」のは、非常に有利な要素に

ゲーム機を展開するメーカーにとって、
自社タイトルが”強い”のは、非常に有利になる
材料の一つです。

”自社タイトル”とは、
ゲーム機を展開しているメーカー自身の
ゲームソフトのことで、
現在で言えば、ゲーム機を展開しているのは
任天堂とソニー、そしてマイクロソフトの3社と
なりますので、
この3社が発売するタイトルのことを言います。

もちろん、ゲーム機にはサードパーティと呼ばれる
他社からのソフトも大切ですが、
まずは自社タイトルで強力な基盤を作り上げていくことは、
ハードを展開していく上ではとても大事なことになるのです。

どうして自社タイトルが強ければ強いほど有利なのか、
この点について見て行きましょう。

自社タイトルが一番強いのは?

任天堂、SONY、マイクロソフト…
この中で一番”自社”のタイトルが強力なのは
”任天堂”になります。

SONYとマイクロソフトにもそれぞれ人気のシリーズは
存在していますが、
任天堂タイトルの人気ぶりは特に圧倒的で、
他2社とは非常に大きな差がついています。

特に国内では、SONYとマイクロソフトの自社タイトルと、
任天堂の自社タイトルでは
天と地ほどの差がついているぐらいに、
任天堂の自社タイトルは非常に強力です。

そのため、任天堂のハードでは、
他ハードとは異なる特徴なども多く見られるようになっており、
自社タイトルが強いことによる恩恵も見られます。

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自社タイトルは「独占」できる

現在のゲーム業界は基本的に、
”マルチ”で展開されるタイトルがほとんどです。
例えばスイッチとPS5に同時発売したり、
PS5とXBOXとPCに同時発売したり、そういったタイトルが多く
”このゲーム機だけに発売する”というソフトは
非常に少ないです。

ソフトを発売するメーカーも、それぞれビジネスですし、
売上を確保できなければやっていけませんから
”複数の機種に発売する”ということは基本です。

しかし、自社タイトルの場合は、
”自分の所のゲーム機だけ”に発売するのが基本となるので、
自分の所で展開しているゲーム機の”独占ソフト”に
することができます。

ゲーム機を購入する動機の一つが
”そのゲーム機でしか遊べない遊びたいソフトがあること”ですので、
他のゲーム機に出て居ないソフトが増えれば増えるほど、
本体が売れる確率は高まっていきます。

自社タイトルが強力あればあるほど
”自分のところのゲーム機のみに発売されるタイトル”が増え、
その分、ゲーム機本体自体の売上も引っ張っていくことができる、
ということですね。

逆に、他社のソフトの場合、
最初は特定の機種のみに発売されても、
後から別のゲーム機やPCにも移植されることはよくあることですし、
それは、そのメーカーの自由ですから、
ゲーム機を展開しているメーカーも完全に縛ることはできません。

ですので、最終的に”絶対に自分の意思で独占できるソフト”は
自社タイトルしかないわけですから、
自社タイトルが強力であればあるほど、
自分の所のゲーム機の展開には有利になるのです。

苦しい状況でも耐えることができる

自社タイトルが強力な場合、
仮にゲーム機自体の普及に失敗してしまい、
苦しい状況になったとしても、
何とかその状況でしばらくの間、耐えることができますし、
自社タイトルが強力であれば、
”苦しい状況になってしまったハード”でも、
ある程度の売上を記録することは可能です。

通常”苦戦しているハード”には
なかなか人気シリーズの最新作は出なくなりますし、
発売されたとしても、他機種と同時発売だったりすることが多く、
余計にそのゲーム機は苦戦することになってしまいます。

しかし、ソフトメーカーからしてみれば
”売れていないゲーム機に新作を出すこと”は、当然リスクのある行為ですから、
どんどんどんどん”売れている方のゲーム機に”他メーカーのソフトが
流れていくことになります。

が、ゲーム機本体自体を展開しているメーカーのソフトであれば、
自分の所のゲーム機がどんなに売れていなくても、
自社のゲーム機に独占で新作を作ることができますし、
自社タイトルが強ければ
最悪、”自社のタイトルだけである程度本体を引っ張ること”も可能です。

実際に現在ハードを展開している三社の中で、
最も強力な自社タイトルが並んでいる任天堂は、
普及に苦戦したハードもこれまでにいくつかありましたが、
自社タイトルを展開することで、
それぞれ、最低限の売上は記録して、
”次”につなげることができています。

任天堂ハードで言うと、N64、ゲームキューブ、WiiUあたりは
苦戦しましたが、それでも任天堂タイトル自体が強力であったために、
自社タイトルで何とか本体の売上もある程度の数字にしていましたし、
それぞれ、自社タイトルで100万本越えのソフトも発売することができていました。

逆に、WiiUを展開しているのがSONYやマイクロソフトであった場合、
自社タイトルのラインナップは任天堂と比較すれば
かなり苦しいのも事実なので、相当厳しい状態になったでしょう。

任天堂のように”非常に強力な自社タイトルを持っている”と、
最悪の場合でも自社タイトルだけで何とかゲーム機としての展開を
維持することができるのです。

もちろん他社ソフトも重要。ただしリスクはある

もちろん、自社ソフトだけではなく
ゲーム機の展開には、自社ソフト+他社ソフトの両立が
重要になるのも事実です。

ただ、他社のソフトは
先程から書いている通り”特定のゲーム機だけに出し続ける必要はない”
ものであり、有利・不利によって、発売するハードを選択していくのも
各メーカーの自由です。

そのため、今は成功していても、
”次のハード”で失敗すれば競合機種にそのメーカーのソフトが
出るようになりますし、
別会社である以上、トラブル(かつて任天堂がスクウェアと揉めたり
したこともありました ※現在は解消)になれば
ソフトを出してもらえなくなる可能性もあります。

どちらかと言うと”他社頼み”なのは
プレイステーションとXBOXの2陣営で、
現在は他社のソフトも多数出ていますが
例えば任天堂も含めて3社とも”他社ソフトが出ない”状況に
陥った場合、SONYとマイクロソフトがゲーム機を展開し続けることは
かなり困難である、というのが現実です。

そのようなことはないと思いますし、
極論ですが”自社ソフトの充実”は緊急時に生き延びるための
手段の一つでもあるのです。

まとめ

他社タイトルを発売して貰えるようなゲーム機に
することも当然大事ですが、
最終的には”自社タイトルの強み”も大きな武器となりますし、
自社タイトルが強ければ強いほど、
自社で発売するゲーム機を引っ張ることができる
可能性も高まります。

また、最終的にゲーム機からは撤退することになっても、
自社タイトルに強みがあれば、かつてゲーム機から撤退した
セガのように、その後はソフトメーカーとしてやっていくこともできます。

自社タイトルが強いに越したことはない、
というのは紛れもない事実です。

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